リバーランズ角川釣行(9月23日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は滋賀県高島市にあります、リバーランズ角川に行ってきました。今年の夏は記録な暑さが続き、9月に入っても平年気温が上回る毎日が続いています。近畿地方の管理釣り場では、通年営業を断念して臨時休業された釣り場や、秋の営業開始を遅らす釣り場さんがあるぐらいの状況です。そんな中、9月22日にリバーランズ角川が秋季オープンすると聞き、早速釣行してみました。
この釣り場はキャンプ場に併設されたポンドタイプの管理釣り場で、放流されたニジマスのアベレージサイズが30cmオーバーでコンディションも良く、そんな魚たちとのやり取りは特筆すべきものがあります。

 当日は受付で遊漁券を購入しようとしたところ、ポンドのコンディション不良のため、代金を1,000円割り引きいただけるとのこと。近畿地方で最も北に位置するこちらの釣り場も、猛暑の影響は避けきれなかったようです。釣り座はいつもの場所に入れたため、釣り開始まで水温を測ってみると、表層近くの水温は24度でした。トラウトの水温としては高すぎます。濁りがあり魚影は全く確認できません。ニジマスたちは水温が安定しているボトムに沈んでいる可能性が考えられます。


 そのため最初に選択したのは、ドロップダイア3gスプーンで、少しでも活性の高い魚がいることに期待してカラーはアカキンを使います。それをポンド中心部約2.5m付近にキャストし、中層より下のレンジを探ってみたところ、ボトム付近から掛けあがりにかかる手前でファーストヒット。水温の高さから魚も疲れているかと思われましたが、いつも通りのファイトを楽しませてくれた一匹目でした。

 その後も同様にして2匹目がヒットしたのですが、そこから苦戦が始まります。しばらくはドロップダイア3gでボトム付近を探ってみますが、アタリ一つ得ることができません。さらにボトムの枯草などがフックに絡んでストレスが溜まります。そこでスプーンをエッセンシャル1.9gにチェンジして、カラーローテーションしながら、各レンジを探ってみるのですが、なかなか反応が得られません。


 仮に魚がボトム付近にいるのであればと考え、ルアーをボトムノックスイマーエリアにチェンジ。これをボトムまで沈め、ボトムノックしてみたところ、早速浮き上がる瞬間にヒットしました。狙い通りで、ヒットパターンを見つけたと思ったのですが、その後が続きません。ボトムノックスイマーエリアの浮き上がる高さを変えたり、ポーズを入れる長さを変えながら探ってみて、2匹をヒットはさせたのですが、いずれもファイト中にフックオフされてしまいました。そのうちボトムノックスイマーエリアへの反応もなくなってしまい、打つ手もなくなってきました。

 それまで得られた状況を分析してみると、私のいる付近のニジマスはボトム付近にいることは間違いなさそうです。ただし水温の高さから考えて、積極的にルアーを追うというよりは、目の前にルアーが来た瞬間だけ、口を使うのではと想像できます。


 そのためシボクラDR-Fを使いロッドを水中に差し込んで(ニーリング)、深いレンジを探ってみたのですが、この方法には反応がありません。そこでエッセンシャル1.9gスプーンに戻して、広い範囲を探ってみます。表層や中層も探りを入れてみますが、反応は全くないためボトム中心に探ってみて、ナチュラルカラーで何とか一匹をヒット、ランディングはできたのですが、この時はその一匹だけでした。

 このままその場所にとどまっても状況に変化はなさそうです。するとアウトレット付近で釣りをしていたグループの一部が移動されたようなので、その付近に移動します。すると今まで全く確認できなかった魚影が薄っすらですが目視できます。水深も浅いため、この状況であれば、マジックジャークに反応しそうです。そこで魚影が確認できた付近にスティルエリアT2をキャストし、ショートピッチのマジックジャークを試したところ、狙い通りニジマスがヒットします。ギラッと光るトラウトの魚影に興奮が高まります。その後もスティルエリアT2のマジックジャークでヒットに持ち込めるのですが、とにかく魚はヒレピンでコンディションが良いため、ジャンプして逃れようと暴れます。そのためバラシもあったのですが、何とかヒットパターンを見つけたといったところです。

 スティルエリアT2での反応がなくなってきたところで昼食としました。この場所での状況を思い返してみると、アウトレット付近に魚が溜まっている様子で、ある場所をルアーが通った時のみヒットがあるという不自由な状況です。ただし私の手持ちのルアーではそれほど高い確率でのヒットは難しそうです。ただ場所を移動しても状況が改善するとも思えず、その場所で粘ることにします。


 結局午後の最初は同じ場所で、シボクラDR-FとカルモMR-Fでヒットはあったものの、交通事故的な印象で、再現性もありません。

 万策尽きた印象でしたが、AR-Sトラウトモデルを試していないことを思いだしました。今まではどちらかというと活性の高い時に結果を出してきたのですが、今回のような状況でAR-Sトラウトモデルを試したことがありません。早速AR-Sトラウトモデル2.0gをチョイス。いったんボトムまで沈めたら、魚が溜まっていると思われる付近を通してみます。すると高確率とはいきませんが、途切れていたヒットが復活しました。

 なんとかヒットパターンを見つけた感じだったのですが、AR-Sトラウトモデルでの反応がなくなったところで、残り時間も少なくなってきました。そこからは移動しながらスプーンでの釣果を模索しましたが、結果を出すことができないまま、予定していた時間となったため終了としました。


 この日は高水温が災いし、決して納得のいく釣果を残すことができませんでした。季節が進めば魚は各レンジに広がり、もっと楽しくルアーフィッシングが楽しめるはずです。そのため年内にはもう一度釣行したいと考えています。

 

スプーン用

RodFNL-T511ML-F
ReelS社1000番
Lineエステル0.4号(直結)

クランク用

RodFLNE-60GTS
ReelS社1000番
Lineナイロン2.5lb(直結)

操作系プラグ

RodIBXX-56MT
ReelS社1000番(HG)
Lineエステル0.4号(直結)
Lure ドロップダイア3.0g
エッセンシャル1.9g
カルモ MR-F
シボクラMR-F
スティルエリアT2 各種カラー
エーアール・スピナー トラウトモデル2.0g 各種カラー
ボトムノックスイマーエリア