アクアヘブン釣行(3月23日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は滋賀県大津市にあります、アクアヘブンへ行ってきました。この管理釣り場は大型のニジマスやイワナが放流されたビッグトラウトゾーン(長池)と、30cmまでのニジマスが放流されたバラエティゾーン(丸池)で構成されています。そのため今回は最初に長池で良型のトラウトと遊んだ後、丸池で数釣りを楽しむつもりでの釣行です。


 午前7時のアナウンスとともに、長池下流部で実釣を開始します。この日の天候は終日の雨予報。確かに釣行終了まで、ほとんど止む間もなく雨が降り続きました。そのためもあってか水質はステインというよりはマッディに近く、魚の様子を視覚で確認することは不可能です。タックルを通して伝わってくる情報だけで魚の事を判断しなければなりません。

 最初のサーチに選んだのは1.6gスプーンです。カラーはマッディな水質でも、魚に見つけてもらうことを考慮しフルピンク。これでレンジを刻みながら、スピードや誘いも色々試しながらサーチしていきますが、なかなか反応が得られません。ただボトムからの巻き上げで、もさっとしたアタリがあっただけでした。


 1.6gスプーンでカラーチェンジも考えたのですが、ポンドの大きさや水深を考量して、アンバー1.1gスプーンにルアーチェンジ。カラーもフルピンクは見飽きていると考え、ホワイトゴールドをチョイスします。これをボトムまで沈めて巻き上げを試したところ、リールを数回転したところで、いきなりひったくる様なアタリとともにヒット。一気に走り出します。ラインはナイロン3.5lbのためにブレイクの心配はないものの、ポンピングで寄せても一気に走られなかなかランディングできません。それでも粘ってネットインできたのは50cmクラスのニジマスでした。最初の良型一匹目にとりあえずホッとします。

 この日は悪天候もあってか、週末ながら混んでいないため、その後もアンバー1.1gスプーンを放射線状にキャストして、ボトムからの巻き上げパターンで探り続けます。その方法が朝一のヒットパターンで40cmクラスのニジマスのヒットが続きます。そのまま粘っていると、突然リールを巻く手が止まり、トラウト独特の強烈に首を振るアクションがタックルを通して伝わってきました。一匹目の50cmクラスを超える良型のヒットを確信します。そのためランディングまでは時間がかかったもの、その間やり取りは格別です。とにかくトルクフルでなかなか寄ってきてくれず、時間はかかったもののネットインできたのは60cmクラスのニジマスでした。

 その後もアンバー1.1gのカラーローテーションで、40cmクラスのニジマスの釣果を伸ばすことに成功しました。ところが実釣開始から1時間半ほど経った頃からアンバー1.1gスプーンに反応がなくなってしまいました。そのため0.8gスプーンを試してみましたが反応なく、各種クランクやその他のルアーも試してみましたが、なかなかヒットしてくれません。

 その後マジックジャークも試してみます。この日の急な冷え込みもあり、決して活性も高くないと判断し、選んだのはスティルエリアチューンです。これだと浮上スピードもスローであり、マッディな水質の中でもトラウトに見つけてもらいやすいと考えました。これをキャストして色々なパターンのマジックジャークを試していたところ、スローなマジックジャークを試していた時にヒット。40cmクラスのニジマスでした。ただマジックジャークでのヒットはその一匹だけだったため、狙った通りとは言えそうにありません。

 11時過ぎに早めの昼食を済ませ、後半は丸池に移動しました。ここでは水車からの流れを跨ぐようにキャストできるポンド東側で実釣を開始します。最初はアンバー1.1gスプーンでレンジを刻んでいたところ、カウントダウン3~5沈めたレンジで2匹ヒットがあったのですが、いずれもネットインできずバラしてしまいました。どうもレンジはあっていたようですが、何かがずれていてフッキングが完全ではなかったと判断。そのためスプーンをアンバー0.8gにチェンジします。カラーは視認性の良いものを選択。これでカウント5ほど沈めたレンジを探ってみたところ、しばらくは狙い通りにヒットが続きました。

 その頃になって表層を意識している魚がいることに気づいたため、しばらくはパペットサーフェスでの攻略を試みたのですが、カラーローテーションしても場所を移動してもヒットも持ち込むことはできず、時間が経ってしまいました。そこでカルモMR-Fにルアーチェジします。これを水車からの流れ跨ぐようにキャストしてのリトリーブでヒットが続きます。しばらくはカルモMR-Fのカラーローテーションで釣果を伸ばすことに成功しました。

 カルモMR-Fでの反応が少し落ちたと感じたところで、マジックジャークを試します。この時に一番反応が良かったのはスティルエリアT2で、ハイスピードでのマジックジャークに好反応で、こちらもヒットが続きました。ただ短時間で反応がなくなり、その後はスティルエリアチューン、スティルエリア48HFでもヒットはあったのですが、ヒットパターンと言えるものではありませんでした。

 そして午後3時前になり終了予定時間も近づいてきたので、まだ丸池では使っていなかったシボクラにルアーチェンジします。そこまでが比較的浅いレンジでのヒットが多かったので、選んだのはシボクラMR-Fでした。

 これが最後のヒットパターンで、シボクラMR-Fのカラーローテーションで間断なく釣れ続けます。特に工夫することもなく、着水と同時に潜らせたら後はスローリトリーブするだけです。釣れ続けるためなかなか切り上げるタイミングが掴めませんでしたが、予定時間を15分程過ぎたところで終了としました。

 この日は悪天候が幸いだったのか、長池では60cmクラスを筆頭に良型とのファイトが、丸池では数釣りを存分に楽しめ、大満足の一日でした。

 

【ビッグトラウトゾーン(長池)】

RodFNL‐T511ML-F
ReelS社2000番(HG)
Lineナイロン3.5lb(直結)
Lure アンバー1.1g
スティルエリアチューン 各種カラー

【バラエティゾーン(丸池)】


スプーン用

RodFLBC‐S58UL
ReelS社1000番
Lineエステル0.4号(直結)

クランク用

RodFNL‐T511ML
ReelS社1000番
Lineナイロン2.5lb(直結)

操作系プラグ

RodIBXX-56MT
ReelS社2000番(HG)
Lineエステル0.4号(直結)
Lure カルモMR-F 各種カラー
シボクラMR-F 各種カラー
スティルエリアT2 各種カラー
スティルエリア48HF 各種カラー
スティルエリアチューン 各種カラー
アンバー0.8gスプーン 各種カラー