成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 フィッシングサンクチュアリ第3ポンド釣行(7月31日) 》


 今回は三重県いなべ市にあります、フィッシングサンクチュアリへ行ってきました。この管理釣り場は中部地区最大級の規模を誇り、4つのポンドで構成されています。ただし第4ポンドはエサ釣りポンドで、ルアーフィッシングが楽しめるのは残りの3つのポンドなのですが、夏季でも楽しめるのは第3ポンドです。同ポンドは夏季であっても、適水温とスパークリアーな水質が維持されており、中部地区でも稀有な存在です。



 まずは第1エリア前のログハウス風のクラブハウスで入漁券を購入し、車で5分ほどの第3ポンドへ向かいます。ここは長方形のポンドの2方向から釣りが可能で、梅雨明けの日差しを避けるために、遊歩道側を釣り座と決めます。まず池の状況を確認したところ、平日でも放流が行なわれるためか、レギュラーサイズ(25cm中心)のニジマスのストック量が半端ありません。それも適度に散らばっているようです。


 釣行前は表層での釣りを予想していたので、ZIL0.6gスプーンからスタートするつもりだったのですが、どうも中層より下の魚も活性が高そうなので、エッセンシャル1.6gスプーンからスタートします。まずは表層から探り始めたのですが、反応がないので少し沈めて中層付近を、若干スローリトリーブで探ってみたところで、一匹目のニジマスがヒット。狙い通りだったので、しばらくエッセンシャル1.6gをカラーローテーションしてみたのですが、なかなか2匹目がヒットしません。魚の様子を見ていると、スプーンに興味は示すのですが、すぐに見切ってしまい口を使ってくれそうにありません。


スプーンの種類を変えてみたのですが状況が変わりそうにないので、ルアーをトップウォーターのトワディにチェンジして、そのアクションで探ってみます。いつもならドッグウォークでニジマスにトワディを認識させ、ストップモーションで食わすというパターンなのですが、この日のニジマスはドッグウォークではトワディを追ってくるものの、ストップさせた瞬間見切ってしまいます。ただ追ってくるのですからヒットの可能性はあるはずです。そこで色々試してみたところ、ストップモーションの時間を短くした直後の動き出しに反応が良さそうです。その方法で探り続けて、何とかキンクロカラーにヒット。その後もネットイン直前のバラシもありながら、トップでの釣りを楽しんでいたのですが、若干反応が悪くなってきたところで続いて投入したのは、スティルエリアチューンです。


 トワディへの反応からスティルエリアチューンへの期待も大きかったのですが、普通の使い方では口を使ってくれません。色々試した結果反応が良かったのは、少し潜らせたら軽くトゥイッチした後はただ巻き、そして反応がなかったらまたトゥイッチという方法です。この方法でポツポツながら釣果を伸ばしていたところに、午前10時になってお待ちかねの放流タイムです。


 そこで放流魚にアピールするために、エッセンシャル1.6gスプーンを再び投入します。カラーは金ベースのセカンドラッシュからのスタートです。すると直後から連続ヒットも含めて次々とエッセンシャル1.6gにニジマスがヒットします。少しでも反応が悪いとすぐにカラーローテーションしながら釣果を伸ばしていきます。ところが放流から20分経ったところで、急に反応が悪くなってきました。



よくよく観ていると、放流魚が若干浮き加減のようです。そのためスプーンを軽めのZIL1.4gにチェンジします。するとこれが放流魚の層とマッチしたようで、途切れかけていた放流魚のヒットが復活して、続々とニジマスのヒットが続きました。しかし45分を経過するとさすがに放流魚効果も一段落です。



 次はどうやって攻めようかとニジマスの動きを観察していると、手前のボトム付近に活性に高そうな魚がいます。そこで気分転換を含めてこの魚を攻略しようと、ルアーをボトムノックスイマーエリアにチェンジします。これをターゲットのニジマスの付近に沈め、リールはほとんど巻かずにボトムバンプさせてみます。するとその動きに興味をそそられるのか近くまで寄ってきますが、なかなか口を使おうとはしません。それでも、微妙にアクションを変えながら誘い続けていると、目の前でボトムノックスイマーエリアにニジマスが食いつきました。狙い通りのヒットにニンマリです。


 その後しばらくはボトムノックスイマーエリアをキャストして、ボトムの魚を探ってみたのですが、残念ながら反応なし。粘れば結果は変わってきたのでしょうが、それよりも釣果が欲しくてチェンジしたのが、シボクラMR−Fです。
 最近の釣行でも安定した釣果を上げてくれているシボクラMR−F。この日の魚は表層からボトムまで幅広く反応があるので、潜らせる深度を変えながら探ってみると、カラーチェンジして数投目には必ずヒットします。その集魚力に感謝しながら、昼食をはさんで順調にニジマスの釣果を伸ばす事ができました。



 1時間30分ほどシボクラMR−Fで釣果を延ばしたのですが、この釣り方にも飽きたところで、まだ使っていない他のルアーも試してみたのですが、印象的だったのがZIL0.6gスプーンです。特に前回より使用しているニューロッド「エルファー」+エステルラインとの相性が抜群で、0.6gの軽量スプーンが気持ちよくキャストできます。そして釣果のほうも、一番厳しい午後の時間帯にもかかわらず、このタックルのおかげでシボクラMR−Fに次ぐ活躍をしてくれました。バラシも以前のタックルより激減した事もお伝えしておきたいと思います。



 結局終了の2時30分まで、状況に合わせてルアーを使い分ける事で、ほぼ途切れる事なく釣果を上げる事ができ、真夏のこの時期とは思えないエリアフィッシングを楽しむ事ができました。


● 使用タックル

タックル1

ロッド FLBC−S58UL(エルファー)
リール S社1000番
ライン エステル0.3号(直結)

タックル2(トワディ用)

ロッド IBXX−56MT
リール リールS社2000番
ライン ナイロン2lb

ヒットルアー エッセンシャル1.6g 各種カラー
ZIL1.4g 各種カラー
ZIL0.6g 各種カラー
トワディ 各種カラー
スティルエリアチューン 各種カラー シボクラ MR−F 各種カラー
ボトムノックスイマーエリア ブラウンペレット



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