ハミングバード通天湖釣行(4月26日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は京都府南丹市にあります、ハミングバード通天湖へ行ってきました。この釣り場は人造湖にトラウトを放流し、管理釣り場として営業されており、手漕ぎボートと桟橋での釣りができますが、広大なエリアを十分に楽しむためには、手漕ぎボートに利があります。今回も大量放流があるとの情報に接し、早速ボートの予約を入れました。


 当日は営業開始の一時間前に到着したのですが、すでに管理棟前の駐車スペースはほぼ満杯状態で、場所取りの荷物の列ができています。個人的に実績のある右ワンド奥での場所の確保を狙って早起きしたのですが、私の順番ではそれも難しいと想像しました。

 ただ遊漁券を購入時に見ていると、先に受付を終わらせた人たちは、ダムサイトや左ワンドを目指して移動しているようです。最近の傾向は左ワンドの方が良いのかもしれません。それでも自分を信じて、最初は右ワンドを目指します。すると先行者はなかったため、旧川筋を攻めることができるベストポジションを確保できたのですが、その時点で自分一人というのは不安です。


 水質はステイン。最初は朝一の活性に期待して、3gの金ベースのスプーンをチョイス。この時期は表層からボトムまで魚が散らばっている可能性があるため、キャストしたらスプーンをいったんボトムまで沈め、巻き上げで探ってみます。いつもならこれで何らかの反応があるはずですが、この日はまったく魚信を得ることができません。そこでルアーをエッセンシャル1.9gスプーンにチェンジ。カラーもナチュラル系をチョイス。そしてやはりボトムからの巻き上げを試していて、ちょうどスプーンが中層付近に差し掛かったところで、ファーストヒット。ネットインしたのは、この釣り場のレギュラーサイズよりも小さな30cmクラスのニジマスでした。

 結局釣行開始から1時間30分ほど粘ったのですが、釣れたのはファーストヒットの一匹のみ。放流された魚たちは、この辺には来ていないと判断し、ダムサイト付近に移動することにしました。ダムサイトは水深がかなりあるため、重ためのスプーンを使って大まかに表層、中層、ボトムと探っていきますが、なかなか明確な反応を得ることができません。シボクラなどのクランクも投入しましたが、比較的上のレンジで反応はあるものの、フッキングには至りません。近くのボートでは釣れている人もいるので、私は何かを間違っているようです。その何かを探ろうと、基本に戻ってスプーンで探りなおします。選んだのはエッセンシャル1.9gスプーンのゴージャスクロキンです。これで細かくレンジを探っていると、カウントダウン3でヒット。ただしこれはオートリリースでしたが、表層付近に魚が居るのは間違いなさそうです。そのためエッセンシャル1.9gスプーンで粘ります。その甲斐あって何とかヒット。ランディングできたのは、この釣り場のレギュラーサイズである40cmクラスのニジマスでした。

 この後もしばらくはダムサイトで粘ってみたのですが、ヒットに恵まれないため、気分転換も含めてトイレ休憩とし、その後は手漕ぎボートで左ワンドに向かいます。

 こちらは多くのボートでにぎわっています。最初はワンド手前の水深のある付近を、色々なルアーで探っていたのですが反応がありません。そこでボート上で軽く昼食を済ませた後は、左ワンド奥のシャローエリアへ移動します。ボート直下の水深は1m程度で、ボトムまで見通せます。そこでここから水深のある付近を狙って、エッセンシャル1.9gをキャスト。レンジを刻んでみたところ、カウントダウン2沈めたところでヒット。釣れたのは40cmクラスのニジマスでした。これがこの釣り場のレギュラーサイズといったところです。やっと魚の居場所を見つけたといった感じで、しばらくは、エッセンシャル1.9gスプーンで順調にヒットを続けます。

 それも20分ほどで反応がなくなってしまったので、次いでシボクラMR-Fにルアーチェンジします。こちらはキャストしたら、軽く潜らせスローリトリーブするだけです。シボクラはその表面のシボ加工が効くため、広いレンジの魚を寄せてくれます。そのおかげで、スプーンでの反応がなくなった後でも、何とか釣果を伸ばすことに成功しました。

 結局その場所では、エッセンシャル1.9gスプーンとシボクラMR-Fで釣果をあげていたのですが、1時間を経過して反応がなくなってしまいました。色々試したのですが、うまくいきません。この日は雲一つない快晴で、南中高度が高くなるにつれて、魚も若干水深のある場所で移動したのかもしれないと考え、こちらも他のボートの邪魔にならないように移動します。


 そちらでもスプーンでレンジを刻んで様子を見ますが、なかなか魚信が得られません。続いてシボクラDR-Fも試したのですが、時よりアタリがあるのみです。私の予測が外れたのではと不安になりました。ただ終了予定時刻を考えると、大きな移動は得策とも思えません。そこで反応のあったシボクラDR-Fを投げ続けることを決断。信じて投げ続けたおかげか、途切れていたヒットが復活し、ポツポツながらレギュラーサイズのニジマスのヒットが続きました。

 それも30分ほど経過すると静かになってしまいました。ただ直前のヒットポイントは、比較的ボート周辺であり、見えないだけで近くに魚が居るはずです。そこでダンゴウオDR-Highにルアーチェンジ。これをキャストしたら、超スローリトリーブで探ってみたところ、狙い通りレギュラーサイズがヒット。まさかこの広大なエリアで、ダンゴウオでの釣果を得られたのは、予想外にうれしい誤算でした。この後もDR-Highでのヒットもあったのですが、そうそう続くものでもありません。

 そして予定時刻が近づいてきたので、最後に一匹をと思い、この場所で最も釣れたシボクラDR-Fに再びルアーチェンジし、数投目に狙い通りヒットさせ無事ランディング。終了としました。

 この日は前半が大苦戦でしたが、何とか魚の居場所を見つけることができ、ホッとしました。ただ以前の釣行で釣れた50~60cmクラスの超大物や、ロックトラウトのヒットがなかったことが残念です。

RodFNL‐T511ML-F
ReelS社2000番(HG)
Lineナイロン3.5lb(直結)
Lure シボクラMR-F 各種カラー
シボクラDR-F 各種カラー
ダンゴウオ DR-High 各種カラー
エッセンシャル1.9g 各種カラー