ハミングバード通天湖釣行(4月27日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は京都府南丹市にあります、ハミングバード通天湖へ行ってきました。この管理釣り場は二つの谷の合流点に作られた人造湖で、良型のトラウトを放流して営業されており、自然に近い環境の中、桟橋からとボートでの釣りが楽しめます。このハミングバード通天湖で4月26日に放流が行われるとの情報に接し、27日に急いでボートの予約を入れることにしました。この釣り場では過去に40cmクラスのこの釣り場のレギュラーサイズのニジマスの数釣りを楽しんだこともあります。

 当日は営業開始の7時前に遊漁券を購入し、ボートで向かったのは右手奥のシャローエリアです。この周辺は個人的に実績のあった場所で、旧川筋を攻略できるポイントを確保することができたため、早速アンカーを打ちます。

 この日最初に選んだのはドロップダイヤ3gスプーンのアカキンです。これを選んだのは、活性の高い魚が数多く残っていて、重いスプーンのファストリトリーブに好反応ではないかと考えたことが理由です。そしていよいよ一投目。旧川筋めがけてフルキャストし、いったんボトムまで沈めて巻き上げを試します。通常であればレンジを刻むところですが、4月末のこの時期は各レンジに魚が散らばっており、レンジを刻むよりも活性の高い魚を探しやすいと考えたからです。すると巻き上げ初めて中層レンジに差し掛かったところで、リールを巻く手が止まります。反射的にアワセを入れるとドラグが鳴り始めます。一投目から良型のヒット。なかなか寄ってはくれず、そのファイトを十分楽しませてくれネットインできたのは、尾鰭もきれいな50cmクラスのニジマスでした。一投目から幸先の良いヒットに、ニンマリしてしまいます。

 この後もドロップダイヤ3gスプーンアカキンで同様にヒットさせたのは、この釣り場のレギュラーサイズのニジマスでした。

 しばらくはドロップダイヤ3gスプーンで探り続けたのですが、この場所はそれほど水深もなく、どうしても底に沈殿したものが引っかかるため、スプーンを軽めのドロップダイヤ1.8gにルアーチェンジ。まだまだ活性の良い魚が残っていると感じたので、カラーはアピール系のアカキンをチョイス。それまでで活性の高い魚は中層レンジにいることはわかっていたので、カウントダウン5沈めたレンジを探ってみます。この時点でも私の周りにはボートが一艘だけであり、そちらの邪魔にならないよう、各方向にキャストしてみます。するとすぐに40cmクラスのニジマスのヒットが続きます。

 その後ドロップダイヤ1.8gスプーンのカラーをゴールドオレンジにチェンジして、同様に探っていると、巻き始めてすぐにヒット。これもすぐに良型とわかる感触がタックルを通して伝わってきます。遠くでのヒットのため、長い時間かけてネットインしたのは50cmクラスのニジマスでした。

 その後ドロップダイヤの1.8gスプーンへの反応はなくなってきたように感じたので、エッセンシャル1.9gにルアーチェンジ。ただ活性の高さは残っているように感じたので、カラーはホワイトゴールドをチョイス。やはり中層レンジを探って45cmクラスのニジマスをヒットさせました。

 ところがその頃から急に反応がなくなってしまいました。最初はエッセンシャル1.9gのカラーローテーションを試しましたが何も起きず、軽めのスプーンやスプーン以外のルアーを試したのですが、まったく反応が得られません。どうも見える周囲のボートも少なくなっているようです。そこでトイレ休憩を取った後は左のワンドに向かいます。


 左のワンドはそれほど先行者もなく、シャローエリア手前のやや幅の狭い付近にアンカーを降ろせました。この付近は水深があるため、エッセンシャル1.9gスプーンで色々と探ってみたのですが、これといった反応を得ることはできません。ただ散発的にライズはあるので、魚がいるのは間違いなさそうです。その様子から比較的浅いレンジに魚はいるように感じたので、クランクのシボクラMR-Fにルアーチェンジます。これをキャストしたら、リールを素早く2回転ほど巻いてシボクラMR-Fを潜らせたら、リトリーブスピードを変えながら探っていきます。すると旧川筋をクロスで跨ぐようにキャストしてスローリトリーブで探っていると、ぐっとルアーを抑え込むようなアタリがあり、魚が暴れるのがわかります。それまでとは明らかに違うファイトです。ポンピングで寄せようとしても、ドラグが鳴りっぱなしで寄ってきません。暴れる魚をロッドワークでいなしながら少しずつ距離を詰め、何とかネットインできたのはこの日最大となる60cmクラスのニジマスでした。

 この後シボクラDR-Fにルアーチェンジして、昼休憩を挟んで45センチクラスと小型のニジマスがヒット。ただその後反応がなくなってしまいました。ミノーやスピナーも試すのですが、釣果を得ることなく時間だけが過ぎていきます。

 その頃には予定している終了予定に迫っていましたが、移動することにしました。午前中好釣果を得た右ワンドに戻ろうかと思ったのですが、ダムサイト付近に多くのボートが見られたので、その付近に私もアンカーを降ろします。最初はスプーンで探ってみたのですが反応が得られなかったため、それまでに反応が良かったシボクラDR-Fにルアーを戻します。残りの時間シボクラDR-Fをカラーローテーションしながらキャストし続け、40cmクラスと2本と50cmクラスのニジマスをキャッチできました。それ以外にもオートリリースが3~4本あったことから、どうも前日に放流された魚たちはダムサイト付近に溜まっていたのかもしれません。

 午後2時半前に2匹連続バラしたところで、この日は終了としました。最後に楽しんだダムサイト付近で粘っていたらもう少し数が釣れたかもしれませんが、それまでに60センチクラス筆頭に複数の50センチクラスとのファイトを楽しめたので、釣果とすれば申し分ない釣行となりました。

RodFNL‐T511ML-F
ReelS社1000番
Lineナイロン3.5lb(直結)
Lure シボクラMR-F
シボクラDR-F 各種カラー
ドロップダイヤ3g 各種カラー
ドロップダイヤ1.8g 各種カラー
エッセンシャル1.9g