フィッシングサンクチュアリ第1ポンド(2月4日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は三重県いなべ市にあります、フィッシングサンクチュアリ第1ポンドへ行ってきました。ここの放流魚はニジマスがメインですが、良型のサクラマスや他の魚種も放流されている模様。またこのポンドは桟橋での釣りと、岸からの釣りが可能ですが、今回は岸からの釣りを選択しました。というのも釣行当日は暦の上では立春ですが、まだまだ寒い日が続いています。そのためボトム攻略がポイントになると思われ、桟橋よりも岸からの釣りに利があると考えたからです。

 遊漁券を購入後、第2ポンドに向かう通路付近を、この日の釣り座と定めます。最初に1.6gスプーンでサーチしてみます。カラーはアピールカラーからナチュラルカラーにカラーチェンジしながら、表層、中層、ボトムと探っていきます。すると中層より下のレンジでアタリはあるもの、フッキングしてくれそうにありません。水温低下のためか、もっとスローに引けるスプーンが良さそうです。


 この日はスピナーのAR-Sを持ってきていたので、これの1.5gを試してみます。スピナーはブレードの回転が重要なのですが、AR-Sはその立ち上がりの速さに特徴があり、この時期のスローな釣りにも対応してくれます。まずキャストしたらボトムまで沈め、極力ボトム付近をトレースできるように、ただ巻きで探ってみますが反応がありません。そこで、ボトムまで沈めたらロッドを立て気味にして、リール4回転ほど巻いて浮き上がらせたら、再びボトムまで沈めます。つまりリフト&フォールを試したところ、ボトムまで落として、巻き上げ始めた直後にヒット。ファーストヒットはレギュラーサイズのニジマスでしたが、AR-S1.5gで狙い通りヒットに持ち込め、今後の活躍が楽しみです。

 その後も30分ほどはAR-S1.5gで同様に探って釣果を上げたのですが、少し反応が悪くなったところで、他のルアーを試してみます。

 アンバー1.1gスプーンやジェイドMD-Fのマジックジャークにヒットはあったものの単発で、ヒットパターンとは言えません。そのうち午前の放流が始まりました。ただ放流場所から離れており、多くは期待できそうにありません。それでも過去に実績のあったZIL1.8gスプーンのアカキンにルアーチェンジしたところ、2匹のレギュラーサイズのニジマスがヒット。ただしその後は良型のヒットもなく、放流効果は落ち着いてしまいました。

 その後は再びヒットパターンを探っていきます。するとプリリーをボトムまで沈め、デッドスローで巻き、少し浮いたと思ったら、ボトムを取り直してリトリーブする方法が効果的で、やはり30分ほどはこの方法でプリリーのヒットが続いたのですが、この釣り方は手返しが悪く疲れるので、反応が薄くなったところで昼食としました。

 昼食後はボトムノックスイマーエリアからスタートします。午前中を振り返ってみると、ほとんどのヒットがボトム付近であり、午後もしばらくはその状態が続きそうです。そのため効果的にボトムを攻略することが可能なボトムノックスイマーが活躍してくれるはずです。


 最初はズル引きから試してみますが、これには全く無反応。続いてロッドを軽くあおってボトムバンプを試してみると、アタリはあるのですがフッキングしてくれません。そこでロッドではアクションをつけず、リールを早巻きしてデジ巻きの要領でボトムバンプを行います。すると次々とニジマスがヒットし始めました。この方法だと常にラインにテンションがかかっているので、魚のアタリを高い確率でヒットに持ち込めます。これがこの時点のヒットパターンで、ボトムノックスイマーのカラーローテーションで、釣果を伸ばすことができました。

 この方法も1時間経ったところで、反応がなくなってきたので、次のパターンを探します。特にクランクでのヒットパターンを探りたくて、色々試してみたのですが、プリリー以外のヒットパターンが見つからないまま時間だけが過ぎていきます。


 そこで原点に戻るべくスプーンにチェンジします。とにかくこの日は速い動きには反応が悪いので、ゆっくり引けることが可能な、アンバー0.8gスプーンにルアーチェンジ。カラーはナチュラルカラーを選択。ボトムまで沈めたら、後はデッドスローで極力ボトムラインに沿ってリトリーブできるように探ってみます。すると続々とレギュラーサイズのニジマスがヒットし始めました。次のヒットパターンはこの方法で、カラーローテーションしながら、釣果を伸ばすことができました。

 この日は雲がかかったり日差しが差したりと、目まぐるしく太陽光が変化す日で、そのタイミングで表層付近の魚たちが騒ぎ出す瞬間がありました。アンバー0.8gスプーンでヒットを続けている時にも、その瞬間が発現しました。すぐに表層攻略用のパペットサーフェスにルアーチェンジし、ストップ&ゴーを試してみます。するとこれも正解で、次々とパペットサーフェスに魚たちがアタックしてきます。ただこれは長続きせず、3匹ほどキャッチできたところで反応が落ち着いてしまいました。そのタイミングで午後の放流の開始です。

 今回はエッセンシャル1.8gスプーンのミナギリゴールドからスタート。最初は表層のファストリトリーブを試したところ、2匹のレギュラーサイズのニジマスがヒット。ちょっと反応が薄れたところでフルピンクにカラーチェンジ。こちらも2匹がヒットしましたが、その後が続きません。そこでAR-Sの2gにルアーチェンジ。スプーンと同様に使って1匹をキャッチさせることができましたが、そこで放流効果は一旦終了といった感じです。放流場所から離れていたため、これでも文句なしといったところでしょう。その後はアンバー1.1gスプーンのカラーローテーションで数匹のニジマスをヒットさせ、この日は終了としました。

 残念ながら40cmを超えるサイズのヒットはありませんでしたが、何とかその時々のヒットパターンを見つけることができ、楽しい時間を過ごすことができました。

 

スプーン用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineエステル0.3号(直結)

放流用 AR-S用

RodFLNE-60GTS
ReelS社1000番
Lineナイロン2.5lb(直結)

操作系プラグ

RodIBXX-56MT
ReelS社1000番(HG)
Lineエステル0.4号(直結)
Lure エッセンシャル1.9g 各種カラー
アンバー1.1g 各種カラー
アンバー0.8g 各種カラー
ZIL1.8g アカキン
AR-S1.5g 各種カラー
AR-S2g FOR
ボトムノックスイマーエリア 各種カラー
プリリー(Ⅱ) 各種カラー
パペットサーフェス 各種カラー
ジェイドMD-F ヤマメカラー