フィッシングサンクチュアリ第2ポンド(1月14日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は令和5年の釣り始めに、三重県いなべ市にありますフィッシングサンクチュアリ第2ポンドに行ってきました。
 この釣り場には4つのポンドがありますが、今回釣行した第2ポンドは、広さ4000㎡で深さは2m、ルアー専用エリアとなっています。放流されているのは25cmを中心としたニジマスで、大会などにも頻繁に行われています。

 当日は遊漁券購入後、歩いて第2ポンドまで移動します。この日は前日から降り続いた雨の影響もあってか、それほど混んでもおらず、ポンド北東側中央部を釣り座として、スタートフィッシングです。水質はマッディで、魚影はほぼ確認できません。

 まずは1.6gスプーンの明滅カラーを選択し、表層・中層・ボトムと大まかに探っていきます。前日からこの時期とも思えぬ高い気温が続いていたので、トップで楽しめるのではと想像していたのですが、ライズリングはほぼ見られません。最初のサーチでは状況が全く分からず、スプーンを泳ぎの違う1.4gスプーンにチェンジします。同様にサーチしたところ、ボトム付近でアタリが出始めましたが、ヒットには至っていません。そこでボトム用ルアーで探ってみたのですが、こちらには全く無反応。


次の選択肢はいくつか考えられたのですが、この時はプリリーⅡのレッドブラウンからカラーを選択しました。これをボトム付近まで沈めてリトリーブしたところ、この日一匹目のニジマスがヒット。実釣開始から30分以上経っていましたが、ちょっと安心できます。

 ところがこの後が大苦戦でした。ボトムで反応がありヒットもしたので、色々な釣り方を試すのですが、しばらくノーヒットが続きます。なんとかシボクラMR-Fにヒットはあったのですが、交通事故的にヒットした印象で、それ以外は何をやってもうまくいきません。

 午前9時を回ったところで、放流が行われました。早速ルアーをこのところ放流時に活躍してくれている、ZIL1.8gアカキンカラーにチェンジします。セオリー通り表層のファストリトリーブで探ってみますが、かすかなアタリがあっただけで、放流効果を味わうことなく、元の状態に戻ってしまいました。その後は各種クランクでボトム中心に探ってみたのですが、反応なく時間だけが過ぎていきます。こんな時こそ、原点に戻るべきと考えて、再びスプーンでの攻略を試みます。


 選択したのはアンバーの1.1gスプーンです。この時点で放流効果がまだ残ってくれていることに期待して、カラーはサクラグローを選択。これで表層・中層・ボトムと探っていったところ、中層付近でレギュラーサイズのニジマスがヒットし始めました。ここから1時間ほどは、アンバー1.1gのカラーローテーションで、ポツポツながら釣果を上げることはできたのですが、ヒットパターンという程ではありません。そのため各種クランクも試したのですが、なかなか反応が得られず、アンバー1.1gスプーンを使うと、何とかヒットに持ち込めるといった感じです。

 昼食後も各種ルアーを総動員して、ヒットパターンを探しますが、なかなか手ごたえが得られません。過去にはスプーンに反応がなく、クランクで釣果を稼いだことは頻繁にありましたが、その逆はあまり記憶にありません。


 そうした中で、アンバー0.8gスプーンをキャストした時です。着水とほぼ同時に明確なアタリがありました。トップに反応があったので、トップウォータープラグを使ってみたのですが、こちらにはアタックしてくる様子が全くありません。ちょっと不思議に思いながら、再びアンバー0.8gスプーンのナチュラルカラーをキャストし、カウントダウンなしで着水と同時に巻き始めます。すると狙い通りにヒット。実は活性の高いニジマスたちは表層にいたようです。

 それからは同様に表層でのヒットが続きます。朝一から中層より下で反応があったこと、そして途中何度か試したトップウォータープラグに反応がなかったことから、表層にはターゲットがいないと思い込んだ自分の浅はかさを後悔しました。それでも何とかヒットパターンがつかめた感じです。ただ表層でヒットするのはポンド中央部だけで、スプーンが手前に来てからのヒットはありません。考えてみると、それまでボトム付近でのヒットがあったのは、いずれもルアーが手前に来てからだったのです。そこでアンバー0.8gで着水から中間までは表層を引き、そこでヒットしなければボトムまで落として、その後はボトム付近を引くようにしたところ、さらにヒットの確率が上がりました。

 そのままアンバー0.8gスプーンでヒットを続けていたところ、午後の放流が始まりました。今度もZIL1.8gスプーンのアカキンを試したのですが、反応がないためエッセンシャル1.6gスプーンのオレキンカラーにチェンジしたところ、何とか2匹をキャッチ。

 放流効果が落ち着いてからはアンバー1.1gで釣果を稼ぐことができました。その後はクランクでのヒットパターンを探したのですが、こちらは最後までうまくいきませんでした。

 午後3時が過ぎ、予定していた終了時刻が近づきました。最後はやはり釣果が欲しいので、放流前に好調だったアンバー0.8gのナチュラルカラーに戻します。そして同様に探ってみたところ、やはりその方法がヒットパターンで、最後まで釣果を伸ばし続け、終了としました。

 この日は勝手な思い込みで、苦戦する時間が長くなってしまいましたが、何とか午後にヒットパターンを見つけることができ、正直ほっとしました。常にフレッシュな感覚で、その時々の状況の変化をつかみ続けないと、安定した釣果を上げることはできないということを、今さらながら反省しました。


 

スプーン用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineエステル0.25号(直結)

放流用 クランク用

RodFLNE-60GTS
ReelリールS社1000番
Lineナイロン2lb(直結)
Lure エッセンシャル1.6g オレキン
アンバー1.1g 各種カラー
アンバー0.8g 各種カラー
プリリーⅡ レッドブラウン
シボクラMR-F ドラブイエロー