千早川マス釣り場ルアーフライ専用区(12月15日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は平日休みを取れることになり、ホームグラウンドにしている釣り場の一つである、大阪府南河内郡千早赤阪村にあります、千早川マス釣り場のルアーフライ専用区に行ってきました。

 この釣り場は千早川の河川水を利用した、上下二つの池で構成されています。放流されているのは20~25cmのニジマスが中心です。まずは釣り場受付で遊漁券を購入し、車でルアーフライ専用区に向かいます。この日は平日であり、放流は下池だけとの看板が出ていたため、タックルを準備してそちらに向かいます。一番での受付だったので、放流場所の近くである道路側で実釣を開始します。

 最初に選択したのは、ZIL1.4gスプーンの明滅カラーです。ここの水は比較的クリアーなのですが、表層には魚影が確認できません。前日から急激な冷え込みが続いていたため、ボトム中心に探ってみたのですが、反応を得ることなく時間だけが過ぎていきます。さらに早めにクランクも使ってみたのですが、状況に変わりがありません。この釣り場でこんなに反応がないのも初めての経験です。下池でも実績のある場所だったので粘ってみたのですが、打開策が見当たらず、気分を変える意味もあり、対岸の川側へ移動しました。


 川側でも再度ZIL1.4gスプーンに戻しますが、カラーはナチュラルカラーを選択、これをボトムまでカーブフォールで沈めたらワンフリップ入れ、なるべくボトム付近を探ってみたところ、2投目に最初のニジマスがヒットします。何とか魚の顔が見られて一安心です。

 同様に探って2匹目がヒットしたところで、対岸で放流が行われました。そこでスプーンをZIL1.8gのアピールカラーにチェンジします。ただ放流場所から離れていたため、その効果を感じるのに時間がかかることは覚悟していたのですが、いくら待っても、私のスプーンにはアタリ一つありません。ZIL1.8gスプーンは以前にもこの釣り場の放流直後に活躍してくれていたので、時間をかけてカラーローテーションしてみたのですが、時間だけが過ぎていきます。結局午前の放流ではその恩恵にあずかることなく、ルアーチェンジすることにしました。


 次に選んだのはアンバー1.1gスプーンです。どうもそれまでの印象では、急激な冷え込みで魚の活性が落ちており、よりスローな動きにしか反応してくれないと感じていました。そのため放流前に釣れたZIL1.4gよりも、ゆっくり引けるアンバー1.1gにチェンジしたわけです。さらに放流効果がまだ残っていることに期待して、カラーはホワイトゴールドを選択。これで中層から下のレンジをデッドスローリトリーブで探ってみたところ、それまでの不調がウソのようにレギュラーサイズのニジマスが続々とヒットしてくれます。その後しばらくはカラーローテーションすることなく釣れ続け、反応が落ちてきてからはナチュラルカラーにカラーローテーションしながら、何とかヒットを続けることができました。

 アンバー1.1gスプーンのカラーローテンションで釣果を伸ばしたのですが、さすがに1時間ほど経つと反応がなくなってきました。続いてマイクロスプーンを使ったり、クランクを試してみたのですが、次のヒットパターンが見つからず、昼休憩としました。


 午後も下池で楽しむことにしました。すると道路側の上池寄りの場所で、中層付近に活性の高そうなニジマスたちを発見しました。しばらくはその魚たちの攻略に取り掛かります。選んだのはミノーであるスティル・エリアチューンです。これをマジックジャークで探ってみたのですが、チラッと反応はするものの、アタックしてくる様子がありません。そこでスティルエリアT2にチェンジします。同じようにマジックジャークで探ってみたところ、ポーズを入れて浮き上がる時間を短くしたことで、魚のスイッチが入り、狙い通りヒット。攻略法が見つかってからは、スティルエリアT2で反応がなくなるまで釣果を伸ばし、その後はジェイドMD-Fでも同様に釣果を上げることができました。

 午後1時を過ぎたところで2回目の放流が始まりました。そこで選んだのは、午前の放流時に不調だったZIL1.8gスプーンで、カラーはアカキンです。これをキャストしたら、カウントダウン3沈めて、スローリトリーブで探ってみたところ、すぐに放流一匹目がヒット。そこからは午前中とは正反対に次々と放流魚がヒットしてきます。実は午前中は表層のファストリトリーブにこだわり過ぎた傾向があったのが反省点であり、その正反対が正解だったことが証明できたわけです。そのままZIL1.8gスプーンのアピールカラーから明滅カラーにカラーローテーションしながら、順調に釣果を伸ばすことができました。

 放流魚が落ち着いた後は、カルモMR-Fで一匹をキャッチできたのですが、それまでと状況が変わってしまったので、再度川側へ移動。ここからは様々なクランクを使ってみますが、カルモMR-Fやプリリーで釣果はあったものの、ヒットパターンという程でもありません。

 ただ面白かったのは、ほんの短時間ですが、魚たちが表層を意識した瞬間があったことです。すぐにパペットサーフェスにルアーチェンジし、ストロークアクションで誘ってみたところ、ポーズを入れた瞬間に、見事にヒットさせることができました。続けてもう一匹ヒットしたものの、その後は魚が表層を意識することはありませんでした。

 そして終了予定時刻が近づいてきたので、この日活躍する場がなかったスティル・エリアチューンをチョイス。マジックジャークで最後の一匹を絞り出し、終了としました。

 この日は急な冷え込みに加えて、晴れたり曇ったり、強風が吹いたりやんだりと、一つのパターンで釣れ続きことは少なかったですが、状況に合わせてルアーを使い分けることで、楽しい時間を過ごすことができました。

 

スプーン用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineエステル0.25号(直結)

放流用 クランク用

RodFLNE-60GTS
ReelリールS社1000番
Lineナイロン2lb(直結)

操作系プラグ

RodIBXX-56MT
ReelS社1000番(HG)
Lineエステル0.3号(直結)
Lure ZIL1.8g 各種カラー
ZIL1.4g 各種カラー
アンバー1.1g 各種カラー
カルモMR-F 各種カラー
プリリーⅡ 各種カラー
スティルエリアT2 各種カラー
パペットサーフェス