千早川マス釣り場ルアーフライ専用区(8月5日)

成吉 弘幸

奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は大阪府唯一の村である千早赤阪村にあります、千早川マス釣り場のルアーフライ専用区へ行ってきました。この釣り場は二つのポンドで構成され、比較的クリアーな水質であるため、魚の反応が確認しやすく、私がホームグラウンドとしている管理釣り場の一つです。特に真夏はクローズとなる管理釣り場が多い関西において、年間通して楽しめる貴重な存在です。この時期の放流魚はニジマスで、25cmクラスが中心ですが、40cmを超える魚影もチラホラ見えます。


 遊漁券を購入後は、ルアーフライ専用区まで車で移動します。最初は上流側のポンドのインレット付近から実釣をスタートします。管理人さんに聞いたところによると、連日の猛暑続きで水温は20度を超えており、表層をどう攻略するかで釣果は変わってくるとのこと。確かに数多くのニジマスが表層に浮いているのが確認できます。

 最初はアンバー1.1gスプーンの明滅カラーで、この日の状況をリサーチしていきます。まずは表層からと思い、表層直下を探ってみると、すぐにレギュラーサイズのニジマスがヒット。その後中層、ボトムと探っていきますが、反応がありません。やはりこの日は表層の攻略が肝になりそうです。そのままアンバー1.1gのカラーローテーションで表層を探ったのですが、魚の動きを見ていると、ヒットしそうな感じがしません。バジングも試したのですが、反応は今ひとつ。スプーンをサイズダウンすることも考えたのですが、前回の釣行で大活躍してくれたパペットサーフェスを投入します。


 キャストしたらどのようなアクションが有効なのか探ってきます。着水後のポーズや、ティップアクションで落水した虫を演出する方法にも反応はあるのですが、一番反応が良いのはショートピッチのストップ・アンド・ゴーでした。

 ストップ・アンド・ゴーで探っていくと、一投に1~2回はニジマスがアタックしてきます。ただ体当たりするようなアタリも多く、フッキング率はそれほど高くはありません。それでもアタックの瞬間が見えるトップウォーターの釣りは、他のルアーとは違った興奮があります。


 そのままパペットサーフェスをカラーローテーションしながら、ストップ・アンド・ゴーで釣果を伸ばしていたのですが、9時半ごろになって放流が行われました。平日ということでその量は多くはなさそうでしたが、放流魚狙いでアピールカラーのスプーンにチェンジ。ところがこれが大誤算でした。スプーンの種類やカラーを替えながら探ってみるのですが、30分近くヒットがなく、腕の未熟さを呪います。

 放流魚には見放されたため、次に投入したのが新しく販売されたスティルエリアT2です。これは従来のスティルエリアチューンをギリギリまで軽量化して浮力を高め、高水温時のマジックジャークに適したモデルとのこと。ただ実釣に入る前に、まっすぐ泳ぐようにアイチューンを行う必要があります。


 アイチューンを済ませた後に、マジックジャークで探っていきます。最初は従来のスティルエリアチューンと同じ感覚で、少し長めに潜らせたら、浮き上がるのを待って再びもぐらせます。すこしロングピッチのマジックジャークです。この方法で様子をみていると、潜りすぎるためかこの日のニジマスは反応が今ひとつ。そのためマジックジャークのピッチを変えてみたところ、若干ショートピッチのマジックジャークの方に反応がよさそうです。感覚的に良い感じと思えるピッチでマジックジャークを繰り返していたところ、浮き上がるスティルエリアT2にニジマスがヒット。今回は2色しか用意できませんでしたが、それぞれのスティルエリアT2で数匹ずつのニジマスをキャッチできました。

 さすがに2色ではすぐに反応が薄くなってしまったので、放流前に好調だったパペットサーフェスに戻して釣果を稼ぎます。その後パペットサーフェスとスティルエリアT2以外のヒットパターンを探そうとしますが、なかなかうまくいきません。その頃になると雷鳴が響き始めたので、11時過ぎに早めの休憩としました。雨が降り始めましたが、後半は下側の池に移動します。

 こちらでは仕切り直しのつもりで、スプーンからスタートします。選んだのはアンバー0.8gスプーンです。狙うのはやはり表層です。ロッドを立て気味にして表層直下を探ってみると、すぐに午後の一匹目がヒット。ここからアンバー0.8gスプーンの表層引きがヒットパターンとなり、ナチュラル系カラーのローテーションで、続々とレギュラーサイズのニジマスがヒットします。

 ただ1時間を経過すると、さすがに反応が悪くなってきたので、続いてスティルエリアT2を投入。マジックジャークで、再び釣果を伸ばすことに成功しました。

 午後も放流があったのですが、ZIL1.4gとアンバー1.1gスプーンで数匹キャッチできただけで、どうも放流効果をあまり感じることはできませんでした。
その後はパペットサーフェスとスティルエリアT2以外のヒットパターンを探そうと、色々試したのですが、うまくいかないまま時間だけが経過しました。

 終了予定時刻まで1時間を切り、最後は確実に魚の顔が見たくて、パペットサーフェスにルアーチェンジ。これで途切れていたヒットも復活し、30分間順調に釣果を伸ばし、最後はスティルエリアT2のマジックジャークで最後の釣果を上げ、この日は終了としました。

 この日は高水温ということもあり、限られたヒットパターンの中での釣果でしたが、特にスティルエリアT2の活躍が印象に残りました。色々なパターンで試してみたい新しいルアーがタックルケースに加わったことで、今後の釣行も楽しみです。


スプーン、クランク用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineエステル0.3号(直結)

ミノー用

RodIBXX-56MT
ReelS社2000番(HG)
Lineエステル0.4号(直結)
Lure ZIL1.4g アカキン
アンバー1.1g 各種カラー
アンバー0.8g 各種カラー
パペットサーフェス 各種カラー
スティルエリアT2 各種カラー