フィッシングサンクチュアリ第3ポンド(7月16日)

成吉 弘幸

奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は三重県いなべ市にあります、フィッシングサンクチュアリへ行ってきました。この釣り場は4つのポンドで構成されており、今回は夏季の期間のみ営業される、第3ポンドで楽しむことにします。  自宅の奈良からは比較的距離があるため、時間に余裕を持って出発したところ、営業開始の1時間弱前に到着したにも関わらず、すでに受付待ちの方が10人以上。さすがの人気エリアです。午前7時半過ぎに遊漁券を購入し、管理棟から車で5分ほど離れた第3ポンドに向かいます。釣り座は昨年同時期に釣行してそれなりの結果を残せた、休憩場所傍の遊歩道沿いの場所が空いていたので、そこからスタートフィッシングです。

 ポンドは決して広くなく、1.4gスプーンをフルキャストすれば対岸に届いてしまいます。ただ水質はジンクリアーであるため、ルアーに対しての反応がよくわかるので、サイトフィッシングが楽しめます。放流魚は25cmクラスのニジマス中心ですが、とにかくそのストック量は夥しく、簡単に釣れそうに思えます。さらに40cmを超える良型の魚影もちらほら見えます。


 さて最初はZIL1.4g明滅カラーで、リサーチをしていきます。表層、中層、ボトムと探っていきますが、まったく反応がありません。手前の魚の反応を見ていても、明らかにスプーンを避けています。カラーをナチュラル系に替えてみても、状況に変化はなさそうです。ただボトム付近の魚は表層付近に魚に比べて、若干興味を示しているように感じられました。そこでスプーンをアンバー1.1gのナチュラルカラーにチェンジ。キャストしたらボトムまで沈め。ワンフリップ入れて巻き始めます。するとリール数回転巻いたところで、この日のファーストヒット。レギュラーサイズのニジマスでした。数投後にも同様に探ってヒットしたため、ボトムに好反応と判断し、アンバー1.1gでボトムを探ってみますが、その後ボトムでの反応が全く得られません。ボトム専用ルアーも試したのですが、状況を好転させることができず、振り出しに戻ってしまいました。


 もう一度冷静にポンドを見渡すと、多くの魚が表層付近に定位しています。スプーンでのサーチでは、それらの魚は決して反応が良かった訳ではなく、いかにもスレていると感じられます。それでも表層の魚を攻略しないと釣果が伸びそうにありません。そこでトップウォータープラグであるパペットサーフェスにルアーチェンジします。


 まずは着水したら、糸ふけを取ってポーズを入れると、数匹が連続してアタックしてきます。その時はフッキングしませんでしたが、リール1回転させ再びポーズを入れると、すぐにアタックしてきます。そこで巻き合わせすると、見事にレギュラーサイズのニジマスをヒットに持ち込むことができました。ここからしばらくは、パペットサーフェスのストップ・アンド・ゴーに驚くくらい好反応で、ヒットが続きます。それでも少しでも飽きさせないために、反応が悪いと感じたら、カラーチェンジしていきます。とにかく1時間ほどはパペットサーフェスのカラーローテーションで、順調に釣果を上げることができました。

 午前9時半を回り、午前中の放流が行われました。今度はスプーンでの釣果を上げようと、ZIL1.8g赤金スプーンにルアーチェンジ。表層のファストリトリーブで2匹はキャッチできたのですが、後が続きません。カラーチェンジしても反応なく、その後アンバー1.1gのゴージャスクロキンに一匹ヒットしただけで、放流効果は続いてくれませんでした。

 ここからは苦戦が続きます。パペットサーフェスに好反応だったので、他のトップウォータープラグや、スプーンのバジングを試したのですが、反応こそあるもののフッキングには至りませんでした。それでもカルモMR-FやシボクラMR-Fで、ポツポツと釣果は上げたのですが、ヒットパターンというほどではありません。

 ところがです。再びパペットサーフェスに戻すと、それまでの苦戦が嘘のように、続々とヒットします。とにかくヒットの瞬間が見えるのは、他のルアーでは味わえないワクワク感です。そのまま昼休憩までパペットサーフェスで釣れ続けました。

 午前中は何とかもった天候も、午後になると土砂降りにかわります。そんな中、パペットサーフェス以外のヒットパターンを見つけたくて、しつこく色々なことを試します。何とかカルモMR-Fやプリリーでヒットは確保するも、パペットサーフェスのヒット率には遠く及びません。午後2時頃に2回目の放流があったのですが、ZIL1.4gアカキンで2匹はキャッチできたものの、この時も放流効果は長くは続きませんでした。

 その後もシボクラMR-Fなどでポツポツと釣果を伸ばしたのですが、終了予定時刻が近づいてきました。そこで最後のつもりでパペットサーフェスに戻すと、当然のごとく続々とレギュラーサイズのニジマスがアタックしてきます。パペットサーフェスのクリアーカラーで連続ヒットに持ち込み、ヒットが途切れたところで終了としました。

 最初は魚のストック量を見て、簡単に楽しめるかと思ったのが間違いでした。それでもパペットサーフェスのおかげで、何とか結果を残すことができました。おそらく釣果の7~8割は、パペットサーフェスが稼いでくれたと思います。まさにこの時期に必須のルアーであり、今回も大いに助けられました。


スプーン、クランク用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineナイロン2.5lb(直結)

ミノー用

RodIBXX-56MT
ReelS社2000番(HG)
Lineエステル0.4号(直結)
Lure ZIL1.8g アカキン
ZIL1.4g アカキン
アンバー1.1g 各種カラー
カルモMR-F 各種カラー
シボクラMR-F 各種カラー
パペットサーフェス 各種カラー
プリリー 各種カラー