北田原マス釣り場釣行(1月21日)

成吉 弘幸

奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は兵庫県猪名川町にあります、北田原マス釣り場に行ってきました。この釣り場は猪名川を利用した管理釣り場で、エサ釣り場とルアーフライ釣り場で構成されています。ここの特徴は魚の持ち帰り制限がないこと。私のようなキャッチ・アンド・リリース派は、ごく少数ということです。そのため魚のストック量は決して多くない代わり、サイズが30~35cmクラスのニジマスが中心に放流されています。数釣りを楽しむというより、良型とのファイトが楽しめる釣り場といえるでしょう。


 当日は6時半に遊漁券を購入し、ルアーフライエリアに向かいます。前日からの降雪により、地面には薄っすらと雪が積もっています。この日は平日でしたが、私の向かったルアーフライの下流エリアは、すでに一定間隔ごとアングラーが釣り座を確保しています。釣りができるのは左岸からのみですが、何とか私も場所を確保し、釣り開始の7時を待ちます。そして釣り開始の場内放送がありスタートです。

 ただ最初は周囲が薄暗く、水の中の様子もよくわかりません。そのため川幅に合わせてZIL1.4gスプーンからスタートします。表層から少しずつカウントダウンしながら様子をみていきますが、まったくアタリがありません。寒さのせいで魚が沈んでいると思われるため、ボトムを探ってみると根掛かりを頻発します。そこでスプーンをアンバー1.1gにチェンジ。カラーもアピール系カラーからナチュラル系カラーに、ローテーションしながら様子をみていきます。


 日が昇るにしたがって周囲の様子が見えてきたのですが、確かに見える魚の量は決して多くはなく、中層にも魚影はあるのですが、簡単にはルアーに反応してくれそうにはありません。やはり狙うのは中層よりボトム付近であることには間違いなさそうです。


 アンバー1.1gスプーンで中層より下を探っていきますが、どうもただ巻きには反応しそうにないので、時よりシェイキングを入れ、イレギュラーアクションで誘いを入れてみます。するとリールを巻く手に違和感があり、軽く巻き合わせを入れてみると、この日の1匹目のニジマスがヒット。サイズはこの釣り場のレギュラーサイズの35cmクラスのニジマスでした。

 いつもはスプーン用タックルとして、エルファーロッドにエステルラインという組み合わせで対応しているのですが、この日は大型魚とのやりとりが予想されていたため、スプーンとクランク用として、エルファーロッドにナイロンラインという組み合わせで臨みました。ナイロンはエステルに比べ感度が落ちるため、アタリを感じたら強めのアワセを入れることで対応します。


 その後は同サイズをヒットさせたところで、おじさんがバケツに入った魚を放流してくれます。サイズは予想通り30cm以上ばかりですが、放流量は決して多くはなさそうです。それでもアンバー1.1gスプーンのカラーをフルピンクにチェンジして、放流魚を狙います。いつもなら表層早引きで攻略するところですが、放流魚の動きを見ていると動きが緩慢です。そのためアンバー1.1gを若干沈めて、スローリトリーブで探ってみたところ、これが正解でした。アピール系カラーのローテーションで何とか放流魚4匹をキャッチできたのですが、そこから全く反応がなくなってしまいました。

 スタッフの方の話では、この日からイワナも放流しているとのことだったので、ミノーイングも試してみたのですが、残念ながらイワナの顔を見ることはできませんでした。


 この頃から横なぐりの風が強まり始め、おまけに止んでいた雪も降り始めます。ここからは可能性のあるスプーンやクランクを色々投入してみるのですが、なかなかヒットパターンが見つかりません。

 しばらく苦戦が続いていたところで、風が止む瞬間が時々あります。その時を狙えば軽いスプーンを、魚影が見える付近までキャストできそうです。すぐにスプーンをZIL0.6gのナチュラルカラーにチェンジします。フルキャストしたら、流れに乗せてボトム付近まで沈め、デッドスローリトリーブで探ってみると、狙い通りレギュラーサイズのニジマスをさせることに成功しました。

 そのあと午前中はZIL0.6gとアンバー1.1gでポツポツながら釣果を伸ばし、午後は再びヒットルアーを探すため、手持ちのルアーを色々と試すことにします。

 午後一にプリリーで一匹をキャッチしてからは、しばらくは沈黙が続きます。

 実はスプーンのズル引きも試してみたところ、アタリらしきものはあったのですが、根掛かりが頻発するので続けられません。そこでしばらく使ってなかった、メタルバイブであるボトムトレーサーを試すことにします。これを使いボトムバンプで探ってみたところ、すぐにレギュラーサイズのニジマスがヒットしました。

 その後もボトムトレーサーで広範囲に探っていたところ、リールを巻く手に良型の重みが伝わってきます。それまでの重みとも明らかに違います。ただ思ったより暴れることもなく、あっさりとネットインしたのは、50cmほどでこの日最大となるロックトラウトでした。

 その後もボトム系のルアーを試してみたのですが、特に反応がなくなってしまいました。再び色々とルアーチェンジしながら、シボクラDR-Fオリーブオイルカラーで1匹をキャッチしてからは、風のやみ間を狙ってZIL0.6gスプーンで釣果を伸ばし、午後4時に終了としました。

 この日は雪交じりの強風に悩まされました。もし風がなければ、ZIL0.6gスプーンで、もっと釣果を伸ばせたのではというのが、正直な感想です。次回は風のない日に、そのことを証明するために再釣行したいものです。


スプーン・クランク用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineナイロン2.5lb

ミノー用(ボトムトレーサー)

RodIBXX-56MT
ReelS社2000番(HG)
Lineナイロン3.5lb
Lure ZIL0.6g 各種カラー
アンバー1.1g 各種カラー
プリリー
ボトムトレーサー 各種カラー
シボクラDR-F