フィッシングサンクチュアリ第3ポンド釣行(7月31日)

成吉 弘幸

奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は三重県いなべ市にあります、フィッシングサンクチュアリへ行ってきました。この管理釣り場は以前にもご紹介した通り、ルアーフィッシングが楽しめる3つのポンドがあるのですが、そのうち2つのポンドは夏季休業に入っています。そして第3ポンドだけが、5月~9月の限定で営業されており、そちらへの釣行です。

 まず第1ポンド受付にて入漁券を購入し、車で5分ほどの第3エリアへ移動します。タックルの準備を済ませポンドの状況を確認すると、水はスーパークリアーでサイトフィッシングが楽しめそう。それと驚いたのは魚のストック量です。とにかくおびただしい数の20~25cmのニジマスが、一定の方向に定位しています。魚の数だけ見ていたら、労せず結果が出せそうな気がしたのですが、そう簡単にいきませんでした。

 最初は真夏の暑さを避け、木陰になる場所を釣り座と定めます。まずはスプーンで状況を見てみます。ただ水深は1.3m程度ですし、魚は表層にいることがわかっているので、まずはZIL1.4gスプーンをチョイス。活性の高い魚がいればと考え、カラーはオレキンを選択。対岸めがけてキャストします。ただフルキャストすると対岸に届いてしまうので、注意が必要です。そして着水したら、潜らないように早めにリトリーブしてみますが、魚の反応は今ひとつ。カラーをナチュラルカラーにチェンジしてみても、バイトしてくる様子がありません。そのためスプーンをサイズダウンして、表層から中層をスローリトリーブで探ってみると、時よりスプーンを追ってくる魚はいるのですが、その他大勢のやる気のない魚に邪魔されて、すぐに追うのを止めてしまいます。これが連続すると、こちらの気分もめげてきます。


 魚影の濃さが災いして、スプーンによる横の動きによる釣りは結果が出すのに時間がかかりそうので、ミノーを使ったマジックジャークを試してみます。選んだのはスティルエリアチューンです。カラーはオリーブカラシ。これをキャストしたら、潜らすためにリールを2分の1回転させたら止めます。そしてスティルエリアチューンが浮き上がるのを待って、再びリールを2分の1回転と、これを繰り返します。するとこの縦の動きに魚のスイッチが入ったようで、スティルエリアチューンに猛然とアタックしてきます。

 そしてこの日の一匹目をこのマジックジャークでキャッチできてからは、カラーチェンジすることなく釣れ続けます。オリーブカラシカラーで4~5匹キャッチしたところで、反応が悪くなってきました。すぐにカラーチェンジして1匹をキャッチしたところで、放流を行うとのアナウンスがあり、いったん釣りをストップして欲しいとのこと。

 そこでタックルも放流用タックルにチェンジし、ルアーもZIL1.4gのオレキンにチェンジします。少し大きめのスプーンで放流魚にアピールする作戦でした。するとスタートフィッシングで、ファストリトリーブにすぐにヒット。ところがこれをバラしてからが散々です。カラーローテーションしてみると、追ってくるニジマスはいるものの、濃すぎる魚影に邪魔されてバイトしてくれません。その後スプーンをアンバー1.1gにしてもヒットさせることができず、時間だけが経過していきます。


 放流から何も起きることなく30分が過ぎ、すでにあきらめムードです。スプーンからルアーをシンキングクランクであるプリリーにチェンジします。これをキャストしてカウント2沈めて、スローリトリーブで探ってみると、リールを巻く手に魚の重みが伝わると同時に、ポンドの真ん中より少し対岸よりのあたりで、体高ある魚影が暴れるのが確認できます。やり取りを楽しみながらネットインできたのは、50cm弱のヒレピンのニジマスでした。放流魚に見放されたと思っていたところに、大型魚とのやり取りが楽しめ、なんとか溜飲を下げたといった感じです。

 ところがここからが大苦戦でした。スプーン・クランク・ミノーと色々とチェンジしながら探ってみるのですが、ヒットパターンが見つかりません。ZIL0,6gやシボクラMR-Fでポツポツとヒットはあるのですが、どうしてもパターンが連続しません。

 意気消沈して昼食をとっていると、休憩所側の端の釣り座が空いているのに気づきました。このポンドのほとんどの釣り座では、魚をクロスで攻めざるを得ないのですが、休憩所側の端の釣り座では、魚の後方からルアーを通すことができます。午後はこちらで楽しむことにしました。
 ただ日中のきびしい日差しの中、急に状況が好転するわけもなく、それでも昼前に比べると、釣れる間隔は短くなっています。とにかくヒットパターンが決まらない以上、次々とルアーチェンして様子をみるしかありません。シボクラMR-F、カルモ、ZIL0.6gスプーンなどで、何とかヒットを絞り出しているといった感じです。

 そして午後2時を回ったところで、午後の放流が行われました。午前の反省を活かして、選んだのはアンバー0.8gスプーンです。カラーはアピール系のフルピンクから始めます。スピードは少しスローリトリーブで探ってみたところ、1投目からレギュラーサイズのニジマスがヒット。ここからしばらくは、それまでの苦戦が嘘のように連続でヒットします。

 そして少しでも反応が悪いと感じたらカラーローテーションです。アピールカラーから明滅カラーにローテーションしながら30分間で相当数をヒットさせたところで、さすがに放流効果も薄れ、終了予定時刻となりました。

 しかし終了する気にならず、最後のつもりでプリリーにルアーチェンジ。さらに数匹の釣果をプラスしたところで、終了としました。

 この日は苦戦する時間帯もありましたが、良型のヒットや最後は放流魚相手に好釣果を上げることができ、なんとか満足のいく結果を残すことができました。


スプーン用

RodFLBC-S58UL
ReelS社1000番
Lineエステル0.3号(直結)

放流・クランク用

RodFLNE-60GTS
ReelS社1000番
Lineナイロン2lb(直結)

ミノー用

RodIBXX‐56MT
ReelS社2000番(HG)
Lineエステル0.4号(直結)
Lureアンバー0.8g 各種カラー
ZIL0.6g 各種カラー
シボクラMR-F 各種カラー
カルモMR-F 各種カラー
プリリー  各種カラー
スティル エリアチューン 各種カラー