成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 千早川ルアーフライ釣り場(3月27日) 》


 今回は新しくラインナップされたスプーンであるアンバーを使ってみたくて、大阪府千早赤阪村にあります千早川ルアーフライ釣り場へ行ってきました。この釣り場の放流魚は25cmクラスのニジマスですが、水質がクリアーなのでルアーの動きや魚の反応を見ることができ、今回の目的にはもってこいです。

 この日は土曜日だったためか、通常営業の8時30分よりも早く受付開始。遊魚券を購入後、車で釣り場に移動します。ルアーが可能なのは上流側の第1ポンドと下流側の第2ポンドで、水深は1〜2m程度です。この日は水温の暖かさが期待できる第2ポンドに向かいます。場所としては川側のアウトレット付近です。



 この日はアンバーでの釣りと別に、新しく購入したハイギアリールでのマジックジャークを試すのも目的でした。そのため最初に選んだルアーはスティルエリアチューンです。以前はトゥイッチングなどのアクション中心のミノーイングでトラウトを攻略していたのですが、ニジマスに限って言うと、どうしても横の動きには反応が悪い。そのため管理釣り場でのヒットパターンはストップ・アンド・ゴーが中心でした。それをハイギアリールを使って、マジックジャークで攻略する事にしました。

 まずは目視で確認する限り、活性の高そうなニジマスは中層からボトム付近にいるようです。そのためスティルエリアチューンをキャストして一気に潜らせ、すばやくリールを半回転したら1〜2秒止め、再び半回転巻くを繰り返します。ところがニジマスの動きを見ていると、チラッとは反応するのですが、バイトしてくる様子がありません。

そこでリールの回転とストップモーションの長さは色々試したり、スティルをカラーチェンジしてみたのですが、反応なく時間だけが過ぎていきます。
そこでルアーをジェイドMD−Fアユカラーにチェンジしてみたところ、魚たちが狂ったように好反応。いきなり3連続ヒットです。その後もジェイドMD−Fアユカラー一色で5匹ほどヒットさせたところで、午前の放流がスタートします。


 ルアーをエッセンシャル1.9gのセカンドラッシュに変更。放流場所は私の場所の対岸になるため、フルキャストしたら表層付近を早めのリトリーブで探ってみたのですが、粘って放流魚2匹はヒットしたものの後が続きません。通常ならクランクを試したいところですが、あえて新しいスプーンのアンバー1.1gにチェンジします。放流から30分以上経ったこともあり、カラーもナチュラル系を選択。カウント3沈めてスローリトリーブで探ってみたところ、いきなりヒット。その後しばらくはアンバー1.1gのカラーローテーションで、放流後スレ始めたニジマスたちを攻略できました。



 30分ほど経った頃、さすがにアンバー1.1gばかりでは反応が悪くなってきたので、再びマジックジャークを試します。今度はスティルエリアチューンで2匹のニジマスをキャッチできたものの、時間を掛けた割には、ヒットパターンと言う程ではありません。色々試しているうちに何をやったら釣れるのかわからなくなってきたため、気分をリセットするため早めの昼休憩とし、12時前から後半戦をスタートします。


 今度は基本に戻ってスプーンで状況を判断していきます。選んだのはアンバー0.8gのナチュラルカラーです。これで表層からカウンダウンしてみるとカウント4から5あたりで反応があります。先ほどアンバー1.1gで反応がよかった、中層やや下付近の魚が好反応のようです。しばらく同じ層をスローリトリーブで探ってみると、狙ったとおりニジマスが面白いようにヒットしてきます。ただ晴天のためか、明滅系カラーやアピール色には反応薄く、ヒットしたのは全てナチュラル系のカラーばかりでした。


 しばらくすると、アンバー0.8gを使い続けていたためか、さすがに反応が薄くなってきました。そこでシルエットの小さなZIL0.6gにチェンジします。するとこちらにも好反応で、再びヒットが復活して順調に釣果を伸ばす事ができました。



 13時半頃になって午後の放流が行なわれるようです。選択したのZIL1.8gスプーンです。やはり放流場所から離れているため、放流直後のお祭り騒ぎとまではいきませんが、それでもアカキンやオレキンのアピールカラーで、ポツポツながら釣果を伸ばす事ができ一安心。その後は午前中に好反応だったアンバー1.1gの再投入も考えたのですが、この日まだ使っていなかったカルモMR−FやシボクラMR−Fを試してみます。ただこの日はクランクへの反応は今ひとつで、釣れはしたものの、アンバーやZILほどの釣果をあげるまでには至りませんでした。



 午後3時前になり、予定していた釣行終了まで1時間となったため、最後は各種ミノーでマジックミジャークを試してみる事にしました。するとそれまでに好反応だったスティルエリアチューンやジェイドMD−Fに加え、パニッシュエリア55Fやパニッシュ55SPもマジックジャークでの釣果を得られました。この結果から、マジックジャークは各種ミノーを使いこなす事で、季節を通して応用できるテクニックである事が期待できそうです。



 この日は新しいスプーンのアンバーで中活性のニジマスを攻略できましたし、各種ミノーでも釣果をあげることができ、大満足で午後4時に終了としました。


● 使用タックル

放流用

ロッド FLNE−60GTS
リール S社1000番
ライン ナイロン2lb

ミノー用

ロッド IBXX−56MT
リール S社2000番ハイギア
ライン エステル0.4号(直結)

スプーン・クランク用

ロッド FLBC−S58UL
リール S社1000番
ライン エステル0.25号(直結)

ヒットルアー アンバー1.1g 各種カラー
アンバー0.8g 各種カラー
エッセンシャル1.6g
ZIL1.8g  各種カラー
ZIL0.6g  ホワイト・アンド・ブラック
スティル エリアチューン  各種カラー
ジェイドMD−F アユカラー
カルモMR−F 各種カラー
シボクラMR−F 各種カラー
パニッシュエリア55F 各種カラー
パニッシュ55SP



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