成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 嵐山フィッシングエリア釣行(11月7日) 》


 今回は京都市右京区にあります嵐山フィッシングエリアへ行ってきました。この釣り場はダム湖を利用した釣り場で、ウェーディングできるレイク嵐山と,桟橋から楽しめるエリアA・エリアBから構成されています。ただエリアAとエリアBは、網で仕切られているとは言え桟橋の内側と外側の関係で、同一の釣り券で両エリアを楽しむ事ができます。
 実は釣行の2日ほど前にエリアAに大型のスチールヘッドが放流されたと聞き、運がよければそのファイトが楽しめるかもと思い、桟橋での釣行を決めた次第です。


 遊魚券を購入後、まずは魚の顔が見たいので、エリアBで実釣を開始します。こちらには30〜40cmのニジマスとブラウントラウトが放流されているとのこと。ブラウントラウトはミノーへの反応が良いので、まずはそれを狙ってフローティングミノーからスタートします。しかし反応がないので、ディープダイバー、シンキングとチェンジしながら探っていくのですが、アタリ一つありません。もともとブラウントラウトはストラクチャー周りに着くので、岸際などを狙うのがセオリーで、桟橋からでは釣れそうにありません。それに対して周囲ではスプーンなどで、レギュラーサイズのニジマスがヒットしている模様。さすがにこのままブラウントラウト狙いを続ける気になれず、ニジマス狙いに切り替えて、ルアーをエッセンシャル1.9gスプーンにチェンジします。カラーは曇り時々雨の天候を考慮して、ゴールド系のアピールカラーをチョイス。


 時期的に反応が良い魚は中層にいる予想して、エッセンシャル1.9gスプーンの一投目はカウント5まで沈めて引き始めたところ、一発でニジマスがヒットしました。遠投してのヒットのため、サイズ以上のファイトを楽しめてネットインしたのは、レギュラーサイズのニジマスでした。ここからはエッセンシャル1.9gで中層付近を探ってみたところ、やや早めのリトリーブに、連続ヒットも含めてレギュラーサイズのニジマスのヒットが続きます。そして同色スプーンで数投してヒットもアタリもなければカラーローテーションすると、再びヒットするといった次第で、一時間ほどは釣れ続いたのですが、次第に反応が悪くなってきました。



 ナチュラルカラーにチェンジしたり、タイプの異なるスプーンを試しても状況に変化はありません。そこでスプーンでの釣りは一旦諦めて、集魚力に信頼のおけるクランクベイトであるシボクラMR−Fにチェンジします。天候と濁りのある水質を考慮して、カラーはハイビスカスをチョイス。

 これを一気に潜らせますたら、一定のスピードでリトリーブするだけです。あとはシボクラ表面のシボ(皺)加工で、ニジマスを引き寄せてくれます。その見込みどおり、スプーンに反応しなくなっていたニジマスたちが、シボクラMR−Fのハイビスカスカラーを気に入ってくれたようで、連続とはいかないまでもヒットが復活しました。いつもならこのまま釣れ続くはずなのですが、さすがに多くのアングラーにニジマスもスレたのか、再び反応がなくなってしまいました。


 そこで気分転換の意味も含めて、今回の一つの目標であったエリアAのスチールヘッドの攻略を試みます。30分以上にわたって、スプーンやミノー、クランクベイトを投げまくってみたのですが、エリアAでは全く魚信を得ることはできませんでした。その後エリアBに戻っても、歯車が狂ったのか、何をやっても反応が得られず、11時前に早めの昼休憩をとることにしました。
 休憩後の桟橋は多くの方ですし詰め状態ですが、一部だけ釣りが可能な陸地には誰もいないようです。そこで後半は陸からエリアBの釣りを楽しむ事にしました。


 最初はスプーンで様子をみようと、エッセンシャル1.6gスプーンをボトムまで沈め、掛け上がりに沿ってリトリーブしてみます。すると高い確率で水草にフックが引っかかるのですが、これを我慢してリトリーブを続けていると、レギュラーサイズのニジマスがヒットし始めました。しばらくはエッセンシャル1.6gをカラーローテーションしながら釣果を上げていたのですが、私から少し離れた岸際でブラウントラウトと思われる黄色の魚影がライズしています。そのためにここからはブラウントラウト攻略に取り掛かります。



 前半はこの付近を何人もの人がミノーで攻めているのを見ていたので、難しいとは思ったのですが、とりあえずフローティングミノーで様子をみても全く無反応。場を落ち着かせるために少しインターバルをとった後に、ルアーをカルモMR−Fのカラーはブルーハワイにチェンジします。これをライズのあった付近を通るようにリトリーブさせてみると、1投目のピックアップ寸前に黄色の魚体が猛然とカルモMR−Fにアタックしてきました。突然の事に瞬間慌てましたが、何とか相手のファイトをエルファーロッドでコントロールしながらランディングできたのは、40cmほどのナイスボディのブラウントラウトでした。ミノーにスレた魚も、カルモMR−Fの強めのアクションには、口を使う事が我慢できなかったようです。



 このあとはシボクラMR−Fで、レギュラーサイズのニジマスの釣果を伸ばした後、最後の1時間は桟橋に戻り、エリアAのスチールヘッドを狙ってみました。ただ、こちらでは午前中と合わせて一度も魚信を得ることなく、午後3時前に終了としました。
 残念ながらスチールヘッドの顔を見る事はできませんでしたが、何とかブラウントラウトの攻略と、レギュラーサイズのニジマスの数釣りを楽しめ、満足のいく時間を過ごす事ができました。


● 使用タックル

ロッド FLBC−S58UL(エルファー)
リール S社1000番
ライン エステル0.4号(直結)

ヒットルアー エッセンシャル1.9g 各種カラー
エッセンシャル1.9g 各種カラー カルモMR−F ブルーハワイ
シボクラMR−F 各種カラー



[ 戻る ]