成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 アクアヘブン釣行(10月10日) 》


 今回は滋賀県大津市にある管理釣り場アクアヘブンに行ってきました。この釣り場へのアクセスは湖西道路真野インターすぐの場所という好立地で、奈良の我が家からでも1時間30分ほどで到着できます。

さて釣行した10月10日は台風14号が近畿地方に再接近するとの予報が出ており、釣行するか止めるか直前まで悩んでいたのですが、台風の進路が若干東よりの進路を取った事で、近畿北部であればその影響も少ないと判断したしだいです。
現地に到着してみると、少し強めの雨は降っているものの風はほとんどなく、レインスーツさえあれば釣りに全く心配はなさそうです。早速身支度を整え、受付を済ませます。


 この釣り場は小型のニジマスが放流されたバラエティゾーン(丸池)と、大型のニジマスやイワナが放流されたビッグトラウトゾーン(長池)の二つのポンドで構成されています。朝一はミノーイングでイワナを狙いたくて長池に向かいます。水はマッディで魚がどこにいるのか、想像するしかありません。 まずはフローティングミノーからはじめ、ディープダイバー、シンキングと各種ミノーを使って探っていきます。

悪天候が幸いしたのか朝一のアングラーは私一人なので、イワナのいそうな場所を移動しながら狙ってみますが、ニジマスを含めて全く無反応。管理釣り場で1時間近く粘ってアタリ一つないと、さすがに気持ちが折れそうになります。

そこで狙いをニジマスに切り替え、スプーンで探ってみます。いったんボトムまで落として巻上げで探ってみたり、表層からカウントダウンしたりと、見えない魚の居場所を探ってみると、どうも表層中層よりもボトム近くで生体反応が得られます。そこで早々にスプーンでの攻略をあきらめ、クランクにルアーチェンジします。

選んだのはボトム付近の攻略が必要と考えシボクラDR−Fです。カラーはマッディな水中でもアピールできるハイビスカス。これをキャストしたらリールを数回早巻きして潜らせ、後は一定のスピードで巻くだけです。その時点でもアングラーは私1人だったので、場所を移動しながら探っていくと、長池の一番は端で、比較的深場を探りやすいところ探ってみます。するとゴンとアタリがあり一匹目がヒット。釣れたのは30cm強のニジマスでした。ビッグトラウトというには小型でしたが、狙いが間違っていなかったことに一安心です。


 その頃になっても降雨のためか、他のアングラーの姿はありません。そのためシボクラDR−Fで水の動きのある場所を移動しながら探っていきます。すると連続ヒットとはいかないまでも、40センチほどのニジマスがポツポツとヒットします。シボクラDR−Fの一つのカラーで2〜3匹ヒットさせ、反応がなくなってきたらカラーチェンジして、また2〜3匹ヒットといった感じです。そこから1時間30分ほどは、シボクラDR−Fで40cm前後のニジマスのファイトを楽しんでいたのですが、人間というのは贅沢なものです。次第に良型のニジマスにも少し飽きてきました。まだ釣れていないイワナの姿を見たくなってきたのです。

 再びミノーにチェンジします。タイプの異なる各種ミノーを使い、様々にアクション・スピードを替え、自分以外他にアングラーのいない長池を探っていきます。ところがまだ水温が高いのでしょうか、どうしてもイワナは姿を現してくれません。結局1時間ほど粘って、イワナはおろかニジマスの釣果さえ得る事ができませんでした。  そこでシボクラDR−Fに戻してニジマス狙いに戻したのですが、1時間前とは打って変わって、まるっきり反応がありません。またまた焦り始めます。


 そこでこの日はまだ使っていなかったタフコン専用クランクベイトであるカルモMR−Fにチェンジします。カラーは視認性を重視しチクコウグリーンです。これをシボクラDR−Fの時と同じように、水の動きのあるところを中心に探っていきます。そして長池の端まできて、水車からの流れを跨ぐようにキャストし、流れの真下を探っている時です。ひったくるようなアタリがあり、大きなな魚影が身をよじっているのが確認できます。とその瞬間魚が走り(泳ぎ)だしました。それまで40センチ前後のサイズに合わせ、さらにエステルライン使用のため、ドラグを緩めに調整していたので、ラインは出っぱなし状態です。慌ててドラグを締めますが、締めすぎればラインブレイクが怖いし、ドラグが緩いままでやりとりが長引けば、バラす可能性もあります。魚とのファイトを楽しみながら、微妙なドラグ調整を行ないます。寄せては走られを繰り返しながら、やっとの事でランディングできたのは50cm超で体高も立派なニジマスでした。最近の釣行では数釣りが多かったので、まさにビッグトラウトとのやりとりは、年甲斐もなく興奮してしまいました。この後もカルモMR−Fで少し探ってみたのですが、特に反応は得られず、早めの昼食休憩としました。



 午後はバラエティゾーンである丸池に移動します。その頃には朝からの雨も上がり、次第にアングラーも増えてきました。こちらは20センチから30センチのニジマスが放流されています。魚は表層から中層に反応が集中していたようです。ルアーはZIL0.6gからスタートして、午前中に続いてシボクラDR−F,カルモMR−Fに好反応。さらに午後3時前に放流が行なわれてからは、エッセンシャル1.6gスプーンで釣果を伸ばし、午後3時半頃に終了としました。





 今回は残念ながらイワナの姿を見る事ができませんでしたが、もう少し水温が下がった頃に再釣行できればと考えています。


● 使用タックル

ロッド FLBC−S58UL(エルファー)
リール S社1000番
ライン エステル0.4号(直結)(長池)
エステル0.3号(直結)(丸池)

ヒットルアー エッセンシャル1.6g 各種カラー
ZIL0.6g 各種カラー
カルモMR−F 各種カラー
シボクラDR−F 各種カラー



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