成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 千早川ルアーフライ釣り場釣行(7月11日) 》


 今回は大阪府千早赤阪村にあります、千早川ルアーフライ釣り場へ行ってきました。各地に豪雨被害が出る中、幸い近畿地方は大きな被害もないとは言え、連日雨が降り続く中での釣行です。この釣り場は千早川の水を引き込んだポンドタイプの管理釣り場で、上流側の第1ポンドと下流側の第2ポンドがある。この釣り場で個人的に実績のある場所は、第2ポンドの最下流側。ここは水中ポンプにより流れに変化があり、ニジマスが溜まりやすい場所です。時には他の場所が釣れてなくても、この場所だけは釣れることもあるぐらい。この日もその場所が空いていたので、本日最初の釣り場所としました。ただ7月のこの時期に釣行した記憶はなく、同様の釣果をあげられるか心配はありました。そこで魚を観察していると、雨よるため若干濁りが入っている模様。そのため表層の魚しか見えないが、それでもいつもと同様に魚影は確認できます。


 夏の高水温の影響を考えると、表層攻略がこの日のポイントと思いながら、最初は広範囲を探ってみたいので、エッセンシャル1.6gをチョイスします。ロッドはこの日初めて使うFLBC−58ULエルファーです。最近はメインでエステルラインを使うようになりましたが、それまで使っていたロッドでは、ルアーの飛距離に不満があると同時に、ライン特性で小さなアタリを拾える分、バラシがナイロンライン使用時より多いようで気になっていました。そのためエルファーとエステルラインの相性も気になるところです。


 そしてエッセンシャル1.6gの一投目。表層を狙うつもりでファストリトリーブしてみると、25cmほどのこの釣り場のレギュラーサイズのニジマスがヒット。一投目のヒットに気をよくしていると、この後しばらく反応がありません。降雨による濁りのため目視で確認しにくいのですが、どうもファストリトリーブにはバイトしてくれそうにありません。念のためカラーローテーションしながら中層やボトムも探ってみても反応がないので、ルアーチェンジします。


 次に選んだのは、前回の釣行の表層パターンで大活躍してくれたZIL0.6gです。さて気になるのがこの1g未満のスプーンと、エルファー+エステルラインの相性です。今までのロッドでは軽量スプーンをキャストするのに、どうしてもムダな力を使わねばならず、それでも飛距離はあまりでませんでした。ところがエルファーの組み合わせでは、軽くスナップを効かすだけで、気持ちよく軽量スプーンが飛んでくれます。この日は強風の向かい風だったので、飛距離の差はさほど実感できませんでしたが、何より気持ち良く、楽にキャストできるのが何よりです。

 そしてZIL0.6gをキャストしたら、表層10cm以内を泳ぐように、ロッドの高さやリトリーブスピードで調整しながら探ってみます。するとレギュラーサイズのニジマスがヒット。その際の色は蛍光ピンクで、この色で3匹をヒットさせることができ、これが今日のヒットパターンかと思ったら、カラーチェンジしたとたん無反応。どんどんカラーチェンジしていくと、ピンクホワイトブラックでまた3匹ヒットしたと思ったら、カラーチェンジしたとたんにまたまた反応がありません。そこでZIL0.6gのカラーを蛍光ピンクに戻すと、またポツポツ釣れるという、あまり経験の無いパターンながら、釣果を伸ばす事ができました、



 相変わらず表層での反応が良いので、トップウォータープラグのトワディ金黒にチェンジ。ドッグウォークで誘ってみると、それほどの頻度ではありませんが、トワディに反応する魚影が確認できます。そのまま続けていると、狙い通りニジマスがヒットします。その後もトワディ金黒で1匹を追加した後、カラーローテーションしてみたのですが、その後は体当たりのようなアタリはあるもののヒットには至りません。トップでの釣りは、ヒットしなくても魚の反応が面白く、つい時間が過ぎるのを忘れて夢中になってしまうのですが、時間とともに反応もなくなってきました。


 続いて試したのが、前回の釣行でも好釣果をあげた、シボクラMR-Fを使った表層釣りです。これはシボクラMR-Fをキャストしたら、潜らないようにスローリトリーブするだけです。それでも潜りすぎたと感じたら、リトリーブを止めて浮かせてから再リトリーブで表層を探っていきます。こちらはデッドリーピンクに好反応で、途切れていたレギュラーサイズのニジマスのヒットが復活します。3匹ほどヒットさせてから反応が薄くなってきたのでローテーションします。ところがこの日は色によって反応にばらつきがが大きく、反応がない色では粘っても全く駄目。ローテーションしたら連続ヒットと、何とか釣果を伸ばしながらも、首を傾げる釣果が続きます。


 午後は第1ポンドに移動するつもりだったのですが、こちらはそれなりにアングラーがいて、後から場所を譲っていただくのも気が引けたので、そのままも第2ポンドで粘ります。  その後も色々なルアーを試したのですが、ニジマスたちのお好みはシボクラMR-FとZILスプーン0.6gに偏っていたようです。特に終了間際はZIL0.6gでの連続ヒットもあり、苦戦しながらも2種類のルアーに助けられ、午後2時半過ぎに終了としました。またこの日は放流魚の反応が極端に悪く、ZIL1.4g蛍光赤金にヒットがあっただけであることを申し添えておきます。




 ただ新たに入手できたエルファーはエステルラインとの相性がよく、向かい風のため正確な飛距離の検証は次回に回すとしても、今までのロッドに比べ、気持ち良くキャストできる事と、バラシが減ったのは間違いありません。今後はエルファー+エステルラインの可能性をますます試してみたいと思います。


● 使用タックル

タックル1

ロッド FLBC−S58UL(エルファー)
リール S社1000番
ライン エステル0.3号(直結)

タックル2(トワディ用)

ロッド IBXX−56MT
リール リールS社2000番
ライン ナイロン2lb

ヒットルアー エッセンシャル1.6g セカンドラッシュ
ZIL1.4g 蛍光アカキン
ZIL0.6g 各種カラー
トワディ キンクロ
シボクラ MR−F 各種カラー



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