成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 なごみの湖ライトエリア釣行(6月27日) 》


 今回は滋賀県和束町にあります、湯船森林公園フィッシングエリア「なごみの湖」ライトエリアへ行ってきました。ライトエリアは和束川を利用した管理釣り場で、下流側の第1エリアと上流側の第2エリアで構成されています。放流されているのは20〜30cmのニジマスです。この日は遊魚券を購入後、まずは第1エリアへ向かいます。魚の様子を観察していると、エリアのちょうど中央部分に多くの魚影が確認できます。それも基本的に上流側に頭を向けて、表層付近をフラフラしている個体が多いようなので、それらを狙える場所で実釣を開始しました。



 まずはミノーでのヒットが欲しく、フローティングミノーから試してみます。ただ全く反応が得られません。普段ならここで色々試すところなのですが、既に水温は19度近くあり、ニジマスが積極的にミノーにアタックしてくる状況ではなさそうです。そこでスティルエリアチューンだけでも試してみる事にします。カラーはガンメタクリアーレッドです。これをただ巻きで、時々ストップモーションを入れながら探ってみると、止めて動き出した瞬間にこの日最初のニジマスがヒットしました。

しばらくスティルエリアチューンをカラーチェンジして探ってみたのですが、なかなかヒットが続きそうにないので、スプーンにチェンジします。


 まずはエッセンシャル1.6gで、表層の魚の反応を見ることにしました。1.6gスプーンで表層を探るために、ファストリトリーブでスプーンを泳がすのですが、スピードが早すぎるようで魚が追いきれません。そこでスプーンを一気にサイズダウンし、ZILスプーンの0.6gにチェンジします。カラーはアピール系の蛍光ピンクです。これを水面直下10cm以内を泳ぐようにコントロールしてみると、魚の反応もそれまでとは違って、ZIL0.6gを追ってきます。そうしているとすぐにレギュラーサイズのニジマスがヒット。やはり表層の魚を攻略する事がキモのようです。ここからは表層の魚に狙いを絞って、ZIL0.6gでニジマスのヒットが続きます。カラーはアピール系からスタートして、次第にナチュラル系にチェンジしていったところ、この日はアピール系への反応が明らかに良かったようです。


 この釣り方で1時間以上釣果を伸ばしていたのですが、釣れるとは言え次第にこちらが飽きてきました。表層の魚であれば、トップウォータープラグでの攻略も可能と考え、ルアーをトワディにチェンジ。これをドッグウォークで誘い、ストップモーションでアタックするタイミングを与えてみますが、なかなかフッキングに持ち込めません。

トワディの周りでモジルような動きは見られるのですが、水面を割ってアタックしてくる魚は、それほど多くはなく、あってもなかなかフッキングには至りません。しかし魚の反応を直接感じる事ができるトワディでの釣りは、ついつい夢中になってしまいます。45分ほど粘って、バラシ2匹とネットインできたのが1匹ですので、好釣果とはいえませんが、それ以上の満足感を味わう事ができました。


 さすがにトワディにも反応が薄くなってきたところで、続いて投入したのはクランクベイトのシボクラMR-Fです。これは最大潜行深度が1.5mなので、表層の魚には使いづらいと思われがちです。でも使い方によっては、表層の攻略は可能です。普段はシボクラMR-Fをキャストしたら、希望の深さまでリールを早巻きして潜らすのですが、表層の攻略では、着水して波紋が落ち着いたら、ゆっくりとリトリーブを開始します。そして潜りすぎたと感じたら、いったん止めて浮かせるか、ロッドティップの高さで調整しながら探っていきます。するとこれが次のヒットパターンで、次々とレギュラーサイズのニジマスのヒットが続きます。1時間ほどシボクラMR-Fで釣果を伸ばしていたところに、待望の放流がが始まりました。この時点で第1エリアには私一人。まさに私のために放流していただいたようなものです。



 さて放流用に投入したのはナイロンライン用のタックルです。ルアーはZIL1.4g、カラーは定番の赤金からスタートします。ここからしばらくは、放流魚の動きに合わせてZIL1.4gをキャストしたら、後はファストリトリーブするだけで、次々とニジマスのヒットが続きます。そして2投連続でヒットがなければすぐにカラーチェンジしながら、釣果を伸ばしていきます。ただ放流から少し時間が経ったところで、頻繁にアタリはあるのですがフッキングしなくなりました。そこでタックルを元のエステルライン用に戻したところ、小さなアタリもうまくフッキングさせることに成功。さらに時間の経過とともに今度はZIL1.4gのカラーローテーションに反応が薄くなってきたので、再びZIL0.6gを投入。するとまたまたヒットが復活し、放流から1時間以上もその効果を楽しむ事ができました。




 まだ第1エリアで釣れ続けられそうな予感はあったのですが、あえて昼食後は第2エリアへ移動。こちらはさすがに午後になり多くのアングラーに攻められていたのか、第1エリアのような特別なヒットパターンはありませでした。特にスプーンへの反応は悪かったのですが、何とかシボクラMR-FやカルモMR-Fでポツポツながら釣果をのばし、午後2時半に終了としました。



 夏の高水温時期に突入し、朝一だけの釣果になるのではと心配しましたが、ZILスプーンやシボクラMR-Fのおかげで、最後まで十分楽しむ事ができました。


● 使用タックル

スプーン・クランク

ロッド FLNE−60GTS
リール S社1000番
ライン エステル0.3号(直結)

放流直後

ロッド FLDB−56L
リール S社1000番
ライン ナイロン2lb

ヒットルアー スティルエリアチューン
トワディ 各種カラー
ZIL1.4g 各種カラー
ZIL0.6g 各種カラー
シボクラ MR−F 各種カラー
カルモ MR−F 各種カラー
シボクラ MR−F 各種カラー



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