成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 嵐山フィッシングエリア釣行(4月10日) 》


 今回は京都市右京区にあります、嵐山フィッシングエリアへ行ってきました。ここはかんがい用の池を活用した管理釣り場で、ウェーディングを楽しめるレイク嵐山と、気軽にトラウトフィッシングが楽しめる桟橋エリアによって構成されています。その中で今回は桟橋エリアで楽しんできました。

ただ新型コロナウィルスの感染拡大の中、私の居住する奈良県は大都市に比べると感染者はそれほど多くはないとは言え、無関心ではいられません。釣りというレジャーは「3つの密」のいずれにもあたらず、感染リスクは低いと言えます。それでも今までなら途中にコンビニで購入していた弁当やお茶を、事前に日用品の購入時に一緒に準備しましたし、遊魚券購入時はマスクで感染予防しました。そのように様々に注意を払いながらの釣行です。


 この日は平日ということもあり、スタート時は私一人です。状況を確認してみると、数多くのニジマスが表層をフラフラ泳いでいるのが確認でき、ライズリングも見る事ができます。そこでミノーでの釣果をあげようと、フローティングミノーからスタートします。その後ディープダイバー、シンキングと様多くのミノーを使い、アクションも変えながら様々なレンジを探ってみましたが、明確なアタリもなく時間だけが過ぎていきます。さらに予想していなかったにわか雨にも見舞われ、そのたびに休憩用テントに避難すると言う有様です。おまけに強風も吹き荒れ、焦りばかりがつのります。なかなか釣果を得られないまま、さらにショックだったのは、表層でフラフラしているニジマスに、トップウォータープラグが通用しなかったことです。ドッグウォークやテーブルターンで誘ってみると、寄ってはくるものの途中で見切られてしまい、全くアタックしてくる様子がありません。何とかトップウォータプラグでの釣果をあげようと粘ったのですが、こちらもノーヒットです。結局実釣開始から釣果がないまま1時間が過ぎていました。


 ミノーなどでの釣果はあきらめ、スプーンにチェンジします。選んだのはエッセンシャル1.9gです。
ミノーでの結果から、活性の高いニジマスがどのレンジにいるのか疑心暗鬼になってしまったので、一から探りなおします。まずエッセンシャル1.9gをボトムまで沈め、巻き上げながら魚信を待ちます。すると中層付近でアタリが得られます。そこでカウントダウンしながら中層付近を探ってみたところ、グリーンゴールドカラーに最初の一匹がヒット。30cmほどのこのエリアのレギュラーサイズのニジマスでした。そしてその直後にも同サイズのニジマスがヒットし、これでヒットパターン発見と思ったら大間違い。エッセンシャル1.9gをカラーローテーションしながら同様に探ってみたのですが、後が続きません。またまた頭の中は???だらけです。スプーンだけでなく、手持ちのルアーも総動員して、表層からボトムまで探ってみても、なかなか反応が得られません。結局キャッチできたのは、ZIL1.8gスプーンのピンクホワイトブラックでの一匹だけで、交通事故的でヒットした感じでした。その後も色々なルアーを試してみましたが、釣果を得ることなく時間だけが経過し、あっという間に午前11時です。



 その時点では、他にも数組のアングラーの姿がみられ、その方たちとの接触を避けるために、早めに昼食を済ませ、その後は桟橋ではなく、対岸の掛け上がりを狙えるポイントに移動しました。以前この場所で50cmオーバーのニジマスをヒットさせた事もあり、それまでの不調を何とか良型で取り返したいというのが狙いでした。ただこの場所は強風をまともに受けるため、キャストしにくいのですが、桟橋での大苦戦を続ける気にはなれませんでした。

 掛け上がりを攻めるために、後半最初に選んだルアーは、このところ好釣果を残しているシボクラDR−Fです。色はザクロカラー。これを着水後早巻きで一気に潜らせスローにリトリーブしてみると、一投目で狙い通りレギュラーサイズのニジマスがヒット。ただランディング直前にオートリリース。しかし2投目もヒットし、こちらは難なくランディングに成功しました。やはり掛け上がりには活性の高いニジマスがいるようです。

このままシボクラシリーズで続ける手もあったのですが、クランクは集魚効果は高いものの飽きられるのも早いため、長く楽しめるように、ここはいったんスプーンにチェンジします。選んだのはエッセンシャル1.6gスプーンです。これをボトムまで落としたら、軽く煽って少し浮かせます。後は駆け上がりに沿うようなイメージでスローリトリーブさせてみたところ、狙い通りにニジマスがヒットします。強風の合間を縫うように放射線状にキャストし、コースを変えながら探ることで前半戦の苦戦がウソのようにヒットが続きます。色はナチュラル系に高反応でした。



 しばらくはエッセンシャル1.6gのカラーローテーションで楽しんだのですが、さすがに1時間を経過した頃から反応が悪くなってきました。そこで次に投入したのはシボクラMR−Fです。こちらも着水後一気に潜らせたら、後はスローリトリーブするだけで、レギュラーサイズのヒットが復活し、しばらくはシボクラMR−Fのカラーローテーションで釣果を伸ばす事に成功しました。



 そしてシボクラMR−Fへの反応が薄れたと感じたところで、シボクラDR−Fを試したところ、またまたヒットが復活します。シボクラMR−Fでは届かなかったところにいたニジマスがヒットしてくれたようです。ただMR−Fで探った後なので、高反応も長くは続かず、予定時間を過ぎ2匹連続でバラしたところで、集中力も途切れてきたので終了としました。



 この日は前半は大苦戦でしたが、後半は良型こそキャッチできなかったものの、 エッセンシャル1.6gスプーンとシボクラシリーズのおかげで十分楽しめ、まさに天国と地獄を味わった一日でした。


● 使用タックル

ロッド FLNE−60GTS
リール S社1000番
ライン エステル0.4号(直結)

ヒットルアー エッセンシャル1.9g グリーンゴールド
エッセンシャル1.6g 各種カラー
ZIL1.8g ピンクホワイトブラック
シボクラ MR−F 各種カラー
シボクラ DR−F 各種カラー



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