池谷 成就

ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。 「かわせみ倶楽部」主宰。


《 氷河の滴(白馬八方ニレ池) 》


氷河を釣る。ちょっとかっこよく書いてみたが、それも管理釣り場で手軽に釣れるとなると、行って見たくなるのが釣り人の性。それもざっと肩書を付けるとすれば、日本三大雪渓の一つ「白馬大雪渓」を源にした「北股入」。日本で最も新しい氷河となった「唐松沢氷河」を源とした「南股入」。この二つの流れを合わせたのが「松川」。さらにこの「松川」から分水したのが「白馬八方ニレ池フィッシングセンター」。標高2000メートルあたりから標高750メートルまで一気に流れ落ちる氷河と大雪渓の水を集めた氷河池管理釣り場と言っても過言ではない。

二つの流れは要所要所で各々発電用に取水されているが、「北股入」上流部の猿倉山荘手前の駐車場(ドローン運搬実験施設)標高1200メートルから目の前を流れ落ちる水量には恐怖さえ感じるほどで。最近の大雪渓の急速な融雪は、まさに身近に目で見てとれる温暖化を思わせる危機感という表現になってしまう。現にこの原稿を書いている9月20日に白馬大雪渓の登山道が通行止めになったともニュースになっていた。


パステルブルーの水色もさすがに「松川」と同じで野球場ほどの大きさの神秘的な池には、ニジマス、ヤマメ、ロックトラウトが見て取れる。白馬滞在最終日だったので2時間券で遊ばせていただいた。時間券があるのも嬉しい。



タックルも本流・渓流用とややハードなタックルしか持っていなかったのだが、いざニジマスの強烈なファイトたるや素晴らしいの一言に尽きる。大き目クランクやディーダイバーミノー、7グラムほどのスプーンにもヒットしてくるので、次回もこのタックルで、出来ればもうちょっといろいろなルアーを試しながら、ヒットシーンを想像しながら、白馬八方尾根スキー場をメインに映画化された「銀色のシーズン」の中で、すぐ近くにあるこのニレ池をスノーモービルで渡るシーンを思い浮かべたり、撮影の合間に女優の田中怜奈さんが釣れなかった話や、撮影の年(2008年)は雪不足でトラックで雪を運び込んだが、後片付けがとても大変だったというマスターの話に思いを寄せてみたりと、雰囲気、人の良さから、じっくりのんびりと腰を据えて釣ってみたいお気に入りエリアとなった。楽しい釣りは時間があっというまに過ぎていってしまうものだな〜としみじみと。





● データ

白馬八方ニレ池フィッシングセンター https://www.nireike.com/
2時間券 ¥2300  女性2時間券 ¥1800 から
レンタルタックルもあるので、手ぶらでフィッシングもOK。


● 使用タックル

ロッド トラウティンスピンベイトクラシック
TBCー65MLTBCー74M
リール アルファスRエディション103L(イケタニペイント・AVAIL改)
スーパーストライク プラッガーレフトハンドル(AVAILスプール)
ライン フロロドレイク3lb(0.8号)・フロロドレイク4lb(1号)
ルアー 大美蝉亀主シボクラDR−FDDパニッシュエリアチェリーブラッドMD70バックアンドフォース5g、7g
ネット ラバーネット0715



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