後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 25回目のシーズン 》


今年の2月に誕生日を迎え50歳になった。
川歩きと言うものはとても体力を要する。若い頃ならば馬の瀬状の堰堤ならば下から走ってトントントンと軽快に登って上流を目指したものだが、数年前に見事に失敗(絶対にマネしないで下さい)。
堰堤の中腹で動けなくなって数秒後に下に滑り落とされて両膝を岩に強打。打ち付けた時にパーンと言う音がしたので皿割れたか?と思ったが割れてはいなかった。流れに揉みくちゃにされながらもタックルは無傷だったのは自分を褒めてあげたい所だがその前に自分の体力を過信して無茶をするのが悪い。
早い流れの中を歩く渓流釣り、しかも大小様々な石や岩がありコケやヌルヌルでめちゃくちゃ滑りやすい。体力の衰えたジジィには過酷そのものなのだが2年前に平本氏の年齢を聞いて気合いと精神力さえあれば(あと体力も)まだ20年は出来る、年齢なんか関係ない!と実感した。


そんなこんなで今年も新緑の大好きなシーズンに南会津の伊南川への釣行。
ゴールデンウィークに訪れた時はやっぱり時期尚早で水量が多くポイントも限られイワナとヤマメの型を見た程度に終わったがどの魚も大きくて良いコンディションだった。今回はまだ梅雨前と言う事で防災サイトの事前情報では水量少な目だが天気は快晴、気持ちの良い天気の中で釣りが出来そう。

大好きなシーズン到来!


朝一からポイントに入るが3か所回っていずれも入渓者や駐車スペースには車が止まっている。この伊南川水系は流程も長く支流にも人気河川は多いのでそんなに込み合うイメージは無い。もしかして近年新たな伊南川ファンを取り込もう企画の大型ヤマメが放流されたのか?
4か所目に空いているポイントに入ってしばらく釣り上がるもノーバイト。同じ流れを釣り下って行くも状況は同じ。


次のポイントは昨年に50アップと思えるイワナをキャッチしたポイント。この時はいつものクセ?でネットを持って行かず、ダウンストリームでデカいイワナを掛けてランディングに手惑いやっと還流帯に導いてフックを外して大きさを測る間もなく流れに消えて行ってしまった・・・間違いなく自己最高記録のイワナ。でも釣り上げてから短時間でフック傷一つだけでリリース出来たのは自分にとってとても満足な結果である。

このポイントですぐにヒットさせるもバラシ、ギラギラとローリングしてからのバラシなのでヤマメだろう。でもここはまだ魚は入って居るに違いない。数分ポイントを休めてからの1投目にまたヒット!今日の1匹目は精悍な顔つきの尺イワナ。太くて良い魚体だ。次にヒットもやや小さめながらもイワナ。ヤマメはもう出てこないかな?


1匹目の尺イワナ

同じポイントでイワナ2匹目


と次のキャストでデカい魚のチェイス!この時点では黒かったのでたぶんイワナと予想。その後何度かチェイスしてくるもバイトさせられない。フックには触ってないのでちょっと時間をおいてからもう一度狙ってみるか・・・上流の緩い流れも、水深があって意外とアングラーが見落とすポイントでしばらくやってみるが反応無し。


成魚放流のヤマメでしょうか、35センチ
そしてさっきのポイントに戻ってロングキャスト1投目にズシッとヒット。デカい!ロッドがガクンガクンと叩かれる。イワナだと思ってランディングしてみると何とヤマメ。しかも35センチくらいある。続けてもう1本同サイズをチャッチ。傷一つ無くヒレの欠損の一つも無い完璧な魚体だが成魚放流のヤマメであろう。ファイトはこの川で小さな頃から大きく育ったものと比べれば見劣りはするものの、このコンディションの魚を放流してくれるのは沢山の努力が必要であろう。


普通にデカい

デカいのにはシングルフック有利です

もちろん賛否はあるでしょう。なかなか釣れないネイティブの大型のヤマメを追い求めて、やっと釣り上げた時の感動は何物にも代えがたい。比較的簡単に釣れる放流した魚はネイティブの魚の価値を下げてしまうか?と言えばそんなこと無いと思う。
放流のヤマメとその川で大きく育ったヤマメとでは魚の付き場所が違うし、放流場所と言う所は人が魚を放流しやすい場所。これを考えて釣りをすればちゃんと釣り分けが出来ます。堰堤の下では両方同時に狙えるが先にヒットしてくるのはネイティブ、放流物は後からヒットしてくる傾向が強い気がします。


次に移動したポイントは放流物ならば定位出来ないだろう速い流れの場所。ガツーンとひったくるバイトで26〜27センチのヤマメを数匹チャッチ。PEラインを使っている事も関係しているけれど、この速い流れの中からガッツーンと腕に衝撃が伝わってくるのは病みつきになる。
しかし、水量は少な目で後が続かないので水量を求めて下流方面にしばらく移動も下流の方も水量少な目でおまけにノロが多くイマイチなのでまた上流に戻る。


これはネイティブ

連発しました


民宿の裏手の速い流れで数本のヤマメ、そしてその下流の緩やかな所で30オーバーの放流ヤマメを1匹。
ここでは何匹もこの大きなヤマメがチェイスしてくるもやっと食わせられたのは1匹。
見るからに初心者と思われるアングラーが対岸に入って来たのでもうこれ以上深追いはせずに今日はここで終了。

これも成魚放流かな、34センチ



新緑と蒼い空!
朝の気温は5℃しかなくて寒くてブルブル震えていたが昼近くになると気温は25℃を超えてくる。そして気温以上に空気が澄んでいて高地であるが故に紫外線がとても強い。
寒さ対策、暑さ対策、日焼け対策と万全の準備をして25回目の渓流シーズン、あと何度来られるかなぁ。


● 使用タックル

ロッド TLB-63DT
リール シマノ2500HG
ライン PE0.6号+リーダーフロロ7ポンド
ルアー DコンパクトDコンセプト48MD、 他



[ 戻る ]