熊本県南部「アウェイの洗礼」チニング釣行!

古谷 英一

鹿児島県在住。錦江湾を中心とした鹿児島県内のフィールドでショアからのソルトウォーターゲームを追求している

異常な暑さの毎日。河川環境はとにかく悪化していく一方ですね。
しかし、そんな中でもチヌだけは絶好調。サイズを選ばなければトップで数釣り可能・・・・なのですが、ここ最近はそんな釣りに少し飽きてきまして(笑)。
少し環境を変えつつ、チニングの修行の道を歩みたくなり、初フィールドへの遠征を計画。その模様をお送り致します。
ポイントの見極めや、ポイントの選択、タイミングなど、初フィールド攻略の手口をご紹介してみたいと思います。


熊本県南部。水俣市から八代市までのエリアに今回は注目。チニングでは有名なエリアではありませんが、小規模の河川が複数あるという所に目をつけました。
短時間での移動でポイントをラン&ガン可能なので、少しでも多くのポイントを攻めて行けそう。ここ、チニングでは非常に大切な部分でもありますね。
最近では、航空写真をスマホにて確認できるし、ストリートビューでその周辺の状況なども確認できます。おまけに潮位による水位変化、河川の地形なども見れたりもします。釣りの必需アイテムとして欠かせないスマホを利用して、ほぼほぼポイントの絞り込みは事前に確定。
なので、あとは現場の潮位で、どの時合いがチニングに適しているのか?を見極めていきます。


ポイントとしては、河川をメインにシャローエリアが形成される場所をピックアップ。
河川のカーブ部分であったり、合流点付近、また空撮で判断する流芯から離れた場所など。空撮を見るば満潮時に撮影された感じなので、ここからは想像で判断したりもします。
またチヌが入っていける汽水域の限界エリアもチェック。実際に釣りが可能かどうかは、行ってみないとわかりませんが、このエリアの河川は潮留め堰堤がすぐにあるので、そこもチェック。
ピックアップした場所だけでも30ポイントほどあり、それをどれだけベストタイムで回れるか?ここも課題ではありますね。


釣行当日、夜明けに水俣市へ到着。ここからポイントを一通り下見して回ります。
干潮 4時3分 潮位97cm
満潮 9時42分 潮位370cm 干潮 16時18分 潮位33cm
大潮の3日目
干満差の非常に大きい有明海程ではありませんが、八代海も結構な潮位差があります。実際には、この潮位差がチニングには大きく影響をしますので、この潮位とその場所の水深、あとは時間帯をまずは照合させる必要があります。
目を付けていたポイントを、とりあえずは下見して、そこの水深とチニングにベストな時間帯を割り出していきます。


(満潮時の河口。側溝を潮が逆流して道路が浸水してしまうほど。土地より海面の方が高くなる特徴も)

(干潮時の河口。潮が引けば干潟が広がるものの、水辺はかなり先になるため、釣りにはなりません)

下見の結果、潮位が上がり過ぎると水深が何処も深くなりすぎて、トップチニングは困難になる予感。逆に最干潮は干潟が広がり釣り不可に。
そこで、とりあえず満ち込みで水深1mほどのシャローフラットをまずは攻めてみます。小河川の河口?というより、湾内と言うべきか?そんな場所の干潟がシャローになるポイント。

ブレイク付近からシャローを広く探ります。1時間弱で水深が2mほどになるとトップへの反応はほぼなくなりましたが、それまでに7バイト1キャッチと出だしは好調です!

水位が上がってきてからは、河川内の上流部などもチェックしますが、一気に水位が上がりなかなか反応が得られず。みるみる1m以上も水位が上がるので、とにかくトップチニングに適した水深のポイントを短時間で回る必要がありそうです。


満潮に近付くと、とにかくシャローエリアがなくなります。トップでも出ない訳ではありませんが、チヌが溜まるスポットは激減。
そこで中規模の河川の最上流部へ。当然ですが、3mも潮位が上がれば、浅いポイントはなくなり、ボトムをコーヴァイチューで攻めます。
・・・・が、2~3投で1個のペースでフグに丸裸にされる始末。チヌのバイトを取るよりも、フグに食われない様に交わす方に必死(汗)。やはり夏は厳しいですね。


(汽水域ギリギリのエリアでコーヴァイチューでマゴチ。このサイズが2匹出たものの、フグの猛攻が激し過ぎます)

満潮から2時間、この頃からシャローエリアが出来てきます。下げ潮もしっかりときいて流れも出来ます。本格的にチニングタイム突入。
潮位が下がり過ぎれば再び釣りにはならないので、短い時合いでどれだれキャッチ出来るか、時間との勝負。

そんな中、流れがぶつかる河川カーブのアウトサイド、その下流に出来るシャローエリアで連発!チヌペンFWに、いいサイズが連発します。
しかし、驚きの早さで干上がるシャローエリア。30分で泥の岸が釣りを阻みます。


(30分ほどで足元の敷石がどんどん出てきて、ランディング出来ない状況に・・・・)

干潟が至る所に見られ、とにかく岸からの釣りが出来ない場所が増えます。地元であればウェーダー履いて水に浸かるのですが、熊本は・・・・干潟にハマって抜けられなくなったトラウマが(汗)。無理は絶対に禁物です!
少ないながらも、何とか釣りが出来る場所で。しかし、何処も水深が浅すぎて、チェイスしてからのミスバイト後は、その辺りには居なくなってしまうチヌ。瀬の中の釣りもチェイスさせても食わせるのが難しい、何とももどかしいシチュエーションばかり。
これも初フィールドの洗礼ですね。

結局、ボトムもやってはみたものの、何処に行ってもフグの猛攻・・・・。結局はトップの方が反応を得られました。 そのため、そのポイントの水深が、非常に大切なカギに。 となると、満潮時や干潮時に関しては釣りはしにくいポイントがほとんどという事に。それを考えると、潮位変化の少ない潮を選ぶ方が、チニングの時合いとしては長く楽しめるエリアと考えられます。 当日は、干満差が3m37cmもある事を考えれば、中潮後半や小潮、長潮、若潮といった、干潮時の潮位が高い日を選ぶ方がトップチニングは時合いを長く取れそうです。


今回の熊本遠征は、潮のタイミングを少しミスった気がしますが、実際に訪れてみないとわからない事も沢山ありますからね。 でも熊本遠征には、潮が悪いタイミングの方が良いのでは?という、新たな予想も。恐らく、八代海や有明海でのチニング、特にトップチニングでは潮位変化の少ない潮の方が、いいシャローエリアを長い時間で形成しやすい気がします。 チニング遠征のエリアとしては、いいサイズのチヌも多いので、非常に楽しいフィールドばかりでした。あとは、タイミングをしっかりと合わせれば、いいサイズが数釣りできそうです。


RodベイライナーAKBM BL-722ML
LureチヌペンTラバチヌペンFW
RodベイライナーAKBM BL-C812ML
Lureコーヴァイチュー
Hookコーヴァイフック