本格シーズン突入のトップチニング

古谷 英一

鹿児島県在住。錦江湾を中心とした鹿児島県内のフィールドでショアからのソルトウォーターゲームを追求している

鹿児島は、梅雨明けしてからと言うものの、ほぼ雨が降らない状況です。それどころか、連日の36度超えが、もう何日続いてるのか・・・・。
そんな中、暑さを忘れさせてくれるのが、トップチニングですね。水面炸裂の視覚的刺激が、暑さを麻痺させてくれます。
そして、暇さえあれば、水面を爆発させに通う日々です(笑)。

そんな夏の日ですが、ぶっ通しで釣りをしていれば、はっきり言って熱中症確定の鹿児島です。毎年、私の日課ではあるチニングですが、今シーズンの暑さは尋常ではありません!汗の吹き出し方も異常だし、日射しの強さも異常ですね。
この暑さは、もちろんフィールドにも悪影響を徐々に見せだしてもいます。干満差の少ない潮周りが多い季節のため、水質も日に日に悪くなっていく一方。その影響が、チヌ達にも影響してきています。


潮の動きが悪いこの頃、それに加えて雨もほぼ降っていない状況に、水質の悪化は例年よりも進行が早い気がします。淡水の水量低下で流れが出来にくい状況になり、汽水域の水の循環が思うように行われていないためです。
その結果、日射しが強いので水温はどんどん高くなり、溶存酸素量も低下、おまけにプランクトンの増加からの濁り、水質悪化と負の連載が始まりました。
近年はこんな状況はなかったのですが、久々の悪コンディションとなってきました。


そんな中でチニングを楽しむとなると、それなりに絞り込みが必要です。少しでも環境のいいエリアを探る方が、チヌが集まっている確率は高いですし、活性が高い個体も多いと推測されます。
では、何処を狙えばいいのか?
少しでもチヌにとって過ごしやすい場所や、エサが多く集まりやすい場所というのが、第一条件ですね。
普段からそんな場所を探して狙ってはいますが、フィールド環境が悪くなればなるほど、より厳選して選ぶ必要が出てきます。


最も私が重要視するのが、流れがある事です。流芯であったり、流れ込みや合流点、また流れがしっかりとある淡水エリアも視野に入れたりもします。とにかく、流れがあれば、少なからず水質は改善されやすいと考えます。
そしてここ最近、チヌの集まる場所が極端になってきました。単なるシャローなどには数は入らず、より環境のいいスポットなどに集まる傾向が強くなりました。
その中でも今回は、極端に流れの早い流芯が大きなカギとなりました。しかも、流芯の両サイドのタルミに着いているチヌよりも、流芯のど真ん中に着いてるチヌばかりに。
当然ですが、探るポイントも流芯メインに。チヌペンを流芯でドリフトさせつつ細かくドッグウォークさせると、流芯からルアーが弾き出されるまで誤爆が続発!でも、流芯から離れれば離れるほど、バイトは減少していくほど、環境が良い場所に固執しているチヌが増えてます。

そんな環境の河川ですが、しっかりとポイントを選定すれば、トップでのツ抜けも楽勝です。チヌペンTラバとチヌペンFWを使い分けつつ、チヌが集まりますいポイントをテンポ良くランガンします。
狙うは、そのエリアで最も水が動くスポット。流芯を丁寧に探っていきます。
普段であれば、その流芯よりも隣接するシャローエリアにチヌは多く集まり、反応は多くなるのですが、今年の様に水質悪化が酷くなると少しでも水が循環する場所にチヌが溜まりますね。
そして、流芯のみでの反応。流芯から外れるとチェイスを止めたり、ルアーとの距離がどんどん広がっていく極端なコンディション。流れにドリフトさせつつ誘うので、誤爆が続出するのと、テイルフックの浅掛かりが増えてフックアウトも増えました。
如何にして、流れに対して逆らう形で的確にチヌに反応をさせ、チヌペンを捕らわせられるか?が数を稼ぐコツになりました。

流れに対して全てが逆らう形になるので、チヌペンの動かしすぎに注意しつつ、連続バイトを誘発させ、的確にチヌペンへ深いバイトを誘う様に心掛けていきます。
数こそ伸び悩みますが、きっちりとチヌの集まるラインを探れば、その返答は毎回帰ってくるコンディションです。
その中で、フッキングさせて、無理な抵抗を掛けずにファイトできる様に、ロッドも少しソフトなセッティングに。今回、ベイライナーAKBMのBL-722MLを使い、ソフトなディップセクションでダウンでの誘いからのフッキング効率を上げつつ、流れに逆らってのファイトに対して柔軟に追従するテーパーアクションを最大限に利用してバラシを少しでも少なくします。

ポイントを2ヶ所回って余裕のツ抜けですが、それでもバラシは多いですね。もちろん、ミスバイトも多いですし、掛かりが浅いのも原因ではあります。
しかし、このフッキングの難しさとフッキング具合を考慮したゲームがトップゲームの楽しさでもあります。あとは、一工夫、二工夫をそれぞれの環境や状況でアレンジしてキャッチ率を上げていくしかありませんね。

これから暑さはまだまだ続きます。フィールド環境は悪化の一途を辿る可能性も高いです。
そんな中でも、より良い環境を探しだす事で、楽しいゲームは可能ですし、雨による環境変化が大きなカギになる事も確かです。コンディションに合わせて、暑い夏を水面炸裂ゲームで楽しくのりきっていきましょう!
ただし、熱中症には十分にご注意しながら、楽しんで下さい。

RodベイライナーAKBM BL-722ML
LureチヌペンTラバチヌペンFW
Netラバーネット0712