『12/15 戸面原ダム釣行』


  池島 竜一(SMITH STAFF)



12月15日 戸面原ダム

12月2日の釣行における反省点が多かったことや不完全燃焼感が強かったため、2週間ぶりに再度戸面原ダムに釣行した。

湖面は相変わらずの強い濁り。秋からずっとこの濁りが残っているようだ。近隣の三島湖などは水色がクリアらしく、強い濁りがなかなか取れないというのは戸面原ダムの特性らしい。

そして朝の水温はとうとう10度を下回って9度台にまで落ちていた。ボート店の御主人も、冷え込みが進んだことで状況が芳しくないという。ノーフィッシュで終わってしまう人も少なくはないようだ。


今回のテーマは2点。前回ミスが多かったシャローカバーの釣りをミスなく展開すること。そしてもう1つは前回に見出せなかったディープの可能性を再度模索する事だった。


前回、シャローカバーでの釣りにおいてミスが多発したのは上方に木の枝が生い茂っている場所が多く、そうした場所ではロッドを上方向にあおるアワセが入れられなかったことによる。

時にオーバーハングの下にボートを潜り込ませて狙ったりもしているので自在にロッドを振り回す事さえもままならない。7ftのベイトタックルでは取り回しが悪く、デメリットばかりが目立ってしまう。

ロッド操作に頼らずフッキングを決めるためにはスピニングリールをフルに巻きながらの巻きアワセをするしかない。そこで今回はPEライン直結のパワーフィネスタックルを用意した。ルアーは2.6gのスモラバ+BFシュリンプ2.8インチ。

浮草カバーが薄いようならスモラバでも充分にカバーを突き破れる。カバーが厚くスモラバがどうしても落ちていかない場所では前回のヒットルアーでもある1/4ozテキサスリグのテナガホッグで攻略した。


前回はバスの活性も高めだったためかテキサスリグでも躊躇なく喰ってくるバスが多かったが、ここのところの冷え込みの影響からか、この日はスモラバ+BFシュリンプのみにバイトが集中した。午前中で3バイト2キャッチ。

サイズは大きくない。でもこのサイズがまだシャローカバーで喰ってくるということは冬パターンに移行しきれていないことが伺えた。



シャローカバーで釣れることはもうわかったので、以後はディープ探索に時間を費やす。川筋は完全に捨て、メインレイクで2箇所に目星を付けて魚探を掛ける。
そのうちの1つはポイント名「馬の背」と呼ばれる場所で、水深12〜15mの湖の真ん中に水深4〜5mの広大な台地が広がっている。馬の背と呼ばれてはいるが岸にある岬の延長という事はなく、むしろ単独の水中島といった印象の場所だ。

ここがまた実に不思議な場所で、水深4〜5mの台地部分はひたすらに平坦。ただ、その端の急激に水深が落ちていく場所にだけ林のようなものが沈んでいるのがわかる。どの面の端も同様だった。つまり、平坦な水中島を林が取り囲んでいるのだ。とても自然に出来上がったものとは思えない。

後でボート店の御主人に伺ったところ、この正体は屋敷跡とのことだった。屋敷を取り囲むように木を植えていて、それがそのまま水没したものだという。屋敷の建物自体はなく更地状。道理で台地の上がひたすら平坦だったわけだ。

他の場所でも同様に、フラットな台地の端部分・急激に水深が深くなる境目に沿って林が沈んでいる場所があった。同じように民家の跡なのかもしれない。


戸面原ダムの強い濁りを考慮して、この日のディープ攻略にはライトリグだけではなくフットボールジグ+フラグラブの組み合わせも準備した。濁った水の中で多少なりともその存在をアピール出来た方がいいのではと考えたからだ。しかしその甲斐なく、ディープでは完全にノーバイトで終わってしまった。ワカサギがおらず濁りも強い戸面原ダムにおいては、亀山ダムでのディープの釣りをそのまま応用するというわけにはいかないようだ。


ディープであまりにもバイトがないので気持ちが続かず、ついつい岸沿いのカバーをスモラバ+BFシュリンプで撃ちに行くとやはりアッサリと釣れてしまう。

厳寒期の攻略法に繋がる糸口を見付けたいが見出せない。そして少なくともこの日はまだ圧倒的にシャローカバーを攻めるのが正解だったようだ。


しかしこの釣り方も果たしていつまで通用するのか大いに疑問であり、次に繋げられるかという点においては価値が薄いのも事実。


10月にバス釣り解禁となったばかりの戸面原ダム。つまりこの冬は解禁後の戸面原ダムが迎える初のウインターシーズンということになる。まだまだ手付かずの場所、試されていない釣り方なども山ほどあることだろう。何らかの突破口さえ見出せれば物凄い爆発力を味わうことが出来る可能性もあるかもしれない。

今しかできない、今しか試せないことが今の戸面原ダムにはある。釣れるという確かな情報を元に釣りに出掛けるよりも、そうした可能性に賭ける釣りの方が自分は魅力を感じる。


【戸面原ダムに行かれる際の注意】
  • ボートの予約が必須ですが、バス釣りが出来る日は限られています。バス釣りが出来る日は戸面原ダムボートセンターのホームページで確認して下さい。
  • バス釣り用のボートは25艇のみ。これを超えるとボートの予約は出来ません。
  • フットコンエレキ用のバウデッキで、L字金具を使って固定するタイプのものは使えません。
  • 免許不要艇はありません。エレキを使用する際は免許が必要です。
  • ボートは1名乗船のみ。2名乗船は不可。
  • これ以外にも何点かのルールがあります。釣行前に戸面原ダムボートセンターのホームページを確認して下さい。

戸面原ダムボートセンター
Tel.0439-68-1587
HP:http://www.geocities.jp/tozurahara/


【使用タックル】

 ROD  REEL  LINE  LURE
ツアラー改 REVO NEOS
2500S
PE1.0号 2.6gスモラバ+BFシュリンプ2.8インチ
ツアラーV-SPEC
TVC-70H
REVO
MGX-SH-L
FCスナイパーBMS
12lb.
テナガホッグ(テキサスリグ)
(タングステンバレットシンカー1/4oz、ストレートフック#1/0、シンカーロックS)



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