『6/28 相模湖釣行』


  池島 竜一(SMITH STAFF)



6月28日 相模湖

 遅れ馳せながら今シーズン初の相模湖釣行。梅雨時とあって降雨量次第では釣りにならないほどの濁りが入ることもあるため、情報収集しつつその期を待った。

 当日も雨の予報。しかしそれなら人出も少なくなるのでいいだろうと考えたが甘かった。朝、現地に到着した際にはドシャ降りといっていいほどの激しい雨だったのだが次から次へとバスアングラーの車がやってくる。結局はボートがほぼ出払ってしまうほどのアングラーで賑わっていた。
 バスブームが遠い過去のものとなった今、それでもバス釣りをしている人達はまさしく本物の釣り人なので、さすがに熱意というか気合が違う。


 多くのアングラーは秋山川や桂川上流方向へと散って行ったが、これだけ雨が降るとますます濁りが入るのでは?と考え、自分は下流方向を目指すことにする。

 が、その前に行きがけの駄賃、ボート屋さんの目の前にある旧橋桁跡から狙ってみることにした。ここは地形変化もさることながら、大会後のリリースフィッシュなども居付いている為、相模湖でも有数の好スポット。
 だがこの日は全くベイトフィッシュがいない。いつもならば水面がざわつくほどに群れており、それを追う小バスの姿なども散見されるのだが、表層はおろか魚探にさえも全く映らない。

 案の定ノーバイトが続いたが、テンタクローラーのワッキーリグで丹念に探ったところで微かなバイト。フッキングさせた途端、意外にも力強い引きに驚く。相模湖は絶対数の割合で小型の方が多いので、いきなり良型が喰ってくるとは思っていなかった。

 ボート屋さんのそばだったこともあり複数の視線を感じつつの慎重なファイト。無事にネットインしたバスは42cm。良いスタートが切れた。


 ちなみにこの日の水温は20度台。長雨により水は白っぽく濁っており好条件ではなさそうだが、全く釣りにならないというほどでもないだろう。水位はほぼ満水に近かった。
 それにしても朝だというのにまるで魚の跳ねがない。雨を嫌って魚のレンジが落ちているかもしれないと思った。

 案の定、表層での魚の反応は薄く、虫系は全く出ず、スライダーバスグラブのグラビングバズにも数回小バスが追尾してきたのみ。
 一度だけ、立木脇を通したグリスシャッドにグッドサイズが3尾ほど追尾してきた。複数匹だったことで捕食スイッチが入ったのか奪い合うように喰う気満々で追尾してきたのだが、私と目が合うと物凄い勢いで逃げて行った。その後もグリスシャッドやジョインテッドクローに追尾してくる魚は居たがヒットには結びつけられず。


 この日のアングラーの多さから、メジャーポイントはバッティングが酷く、特に吉野ワンドや揚沢には沢山のボートが入ってきていた。私が吉野ワンドの最奥で釣っていると、ポイントの空き待ちのボートが2艇ほど後方で待機しているといった状態。
 そんな中でも何尾かはキャッチしたのだが、空いている場所の方が釣りに集中出来るので、普通の人が粘らないような場所を丹念に探る釣りをメインとした。





水平に沈める際のネイルシンカーの刺し
位置とフックの刺し位置はここです。
 相模湖でやたらと多い手の平サイズの小バスも相変わらず釣れたが、この日は30cmにやや欠ける程度のサイズの方が釣れた。

 ルアーは4インチストレートワームのワッキーリグをフォールメインで使用。使ったワームはスパイニーアックス、テンタクローラー、カットテールの3種。カラーは全てコーク系。

 この日はやや深めのレンジまで沈めたかったので、スパイニーアックスとテンタクローラーには1/64or1/32ozのネイルシンカーを刺して使用。中央付近に刺し、水平姿勢でフォールさせて使った。

 3種のワームを使用したのは、どのようなフォールに魚が最も反応するのかを見極めたかった為。スパイニーアックスは生えているボディーハックルの効果で、ボディー全体で強く水を押しながら沈んでいく。濁りが入った際でも魚の側線にアピールできる。

 テンタクローラーは、そのピンアームがまるでスカイダイビングをしているかのように落ちていく。さらにちょっとしたラインテンションの緩急でピンアームが波打つのでフォールの最中で誘いを掛けられる強みがある。カットテールは一番素直に沈んでいく。

 さて、今日はどれに一番反応するだろう?なんて試しながら釣りをするのもまた楽しいし、スキルも上がるだろう。ちなみにこの日はスパイニーアックスが強かったが、濁りのせいでスパイニーアックスの水押しが有利に働いた気がする。


 この日は時折激しい雨が降っていたこともあり、釣っている間にも濁りが強さを増し、水位も上がっていった。水温は下降し、夕方には18度台にまで下がっていた。

 ただ、秋山川筋を早々にチェックしなかったのは失敗だった。残り時間が少なくなってから秋山川に入ったところ、ここだけ水の色が若干良かったからだ。またその水が夕方には日相園前に到達し、やや透明感ある水と本湖の濁った水との境目が出来ていた。

 それまでに8本釣っていたのでなんとかあと2本追加してツ抜けにしようと思ったが、そこでスパイニーアックスにヒットしてきたのは何とニジマス!珍しいので何とか釣り上げて写真に収めたかったがネットイン寸前にバラしてしまった。ここで気持ちが切れてしまい、この日の釣りを終了した。


 一日中雨に打たれながらの釣りはさすがに少し疲れたが、好条件時を見計らってまた行きたいと思っている。


【使用タックル】

 ROD  REEL  LINE  LURE
ツアラーV-SPEC
TVS-61UL/ST
ダイワ
2004
FCスナイパー 3lb. スパイニーアックステンタクローラー、カットテール(ワッキーリグ)
(タングステンネイルシンカー1/64oz、1/32oz、ガード付マスバリ#5)
ツアラーV-SPEC
TVS-63L
REVO NEOS
2500S
マシンガンキャスト 4.5lb. ホプテーラフローティングジグヘッド
カクータス(ワッキーリグ)
(がまかつ318#3)
ツアラーV-SPEC
TVC-70H
REVO MGX
SHS-L
FCスナイパー 14lb. グリスシャッド5.5インチ(ノーシンカー)
(SUGOI HOOK #5/0)
ジョインテッドクロー178SS、他



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