<IOS-01リールオイルを使用した簡単な「かっ飛びベイトリール整備」>
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■ 初めに
リール整備の結果はリール自体の品質や個人の技量により異なります。
また掲載スペース面の都合により紹介する内容はある程度の整備が出来る方向けに設定してあります。
全ての内容においてはリスクも含め個人の責任において実施して下さい。
紹介する内容はベイトリールに関してですが、スピニングリールその他のリールについても応用出来る部分が多いので個人で判断の上参考にしていただければ幸いです。
またIOS-01は各リールとも通常グリスを使用する場所以外に使用する事をお勧めします。
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準備
落ち着いた静かな環境で、1m×1m以上の安定した机を用意する。
プラスとマイナスのドライバー(出来ればサイズ別に6本程度)、10mm〜13mm程度のリールに合ったスパナ、IOS-01、綿棒、パーツクリーナー(出来ればアルコール系)、キッチンペーパー、ラジオペンチ、グリス
あれば便利なもの…部品整理に絵の具用のパレットトレー、分解記録用にデジカメなど
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1. 粗分解
リール本体を大きく分けて、リール本体、スプール、ギアボックスに分解します。(図1)
整備はその分割単位で行うと、記憶が途切れてしまうことも少ないです。
無論自信がない場合は無理に整備せず、省略するか専門家に任せるのがベターです。
また全ての分解時に言えることですが、デジカメ等で撮影しておくと、再度取り付けの際参考になります。
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<図1>
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2. レベルワインドについて
アブ(1500or2500)のようにキャスト時レベルワインド連動タイプのものは、レベルワインド及び周辺ギアの動きによりスプールの回転にかなり影響を与えますが、分解には多少の熟練を必要とします。(図2)
分解洗浄乾燥後オイル塗布がベストですが、外部から綿棒などで汚れを落とした後IOS-01を塗布しても効果があります。(図3)
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<図2>
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<図3>

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3. 軸受けベアリングの整備(初心者向け)
カバーを留めてあるネジを弛め、注意深く分解するとほとんどのベイトリールは、スプールを外すと両側にベアリングが見えます。(図4)
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<図4>
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飛距離やキャストフィールの向上の為に、ここにノズルを使用しIOS-01を塗布します。(図5)
一度に多くつけるのではなく、3回程度に分け乾いた土にしみこませる如くベアリングに塗布するとオイルダレも減少出来ます。
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<図5>
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はみ出たオイルは綿棒などで必ず拭き取って下さい。(図6)
再度リールを組み込んで終了です。
遠心ブレーキ仕様のリールは、ブレーキライニングも併せて掃除し組み込んでください。
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<図6>
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4. 軸受けベアリングの整備(中級者向け)
3のようにしても効果はありますが、より完全に性能を発揮させるならばベアリングを洗浄後、完全に乾燥させてから塗布する事をお勧めします。
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マイナスドライバーなどでベアリングを固定しているリングを外す。(図7)
飛びやすいので注意する。
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<図7>
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<図7拡大図>
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※ リールによってはスプールに直付けのベアリングもあります。無論外す事は可能ですが熟練を要するのでお勧めはしません。(図8) この場合はそのまま洗浄し乾燥後オイル塗布します。(図9)
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<図8>
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<図9>
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ベアリングを引き抜く。(図10)
下に向けて強く振るか 図10のような器具か針金を自作してベアリングに無理な力を与えず注意しながら引き抜く。
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<図10>
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<図10拡大図>
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パーツクリーナーか溶剤の中に漬けこみ洗浄する。その時 軽くベアリングを回しながら洗浄する。(図11)
超音波洗浄での長時間洗浄は、オイルでなく溶剤液中状態で金属同士に悪影響を及ぼす為ベアリング内部で摩耗などが発生する場合があり、注意の上使用する。
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<図11>
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また図12のような黒ずみはモリブデン系のグリスやオイルの事もあるので汚れと勘違いしないように…
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<図12>
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エアーで乾燥させる。この時にベアリングを軽くエアーで回して異音を確認する。(図13)
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<図13>
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ゴロゴロ音が大きい場合、ベアリングの品質により差があるものの、スムースな回転に問題があり交換が必要。(図14)
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<図14>
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キッチンペーパーの上でベアリングにオイルを軽く回しながら両面たっぷり塗布する。(図15)
塗布後 ペーパー上に放置しはみ出たオイルは必ず拭き取る。
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<図15>
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軸受けフレームにベアリングをセットし、リングも忘れずセットする。(図16)
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<図16>
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5. 組み立て
スプールシャフトにIOS-01を少量塗る。(図17)
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<図17>
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分解した時と逆の行程で、スプールをリールに組みこむ。(図18)
その時遠心ブレーキ仕様のリールはブレーキライニングを掃除し組み立てて終了。
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<図18>
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6. 心地よい飛距離と安定したキャストをする為のブレーキ調整
IOS-01を塗布したリールは安定した回転で以前よりトラブルが回避出来ると思いますが、より性能を向上させる為一般的なルアー・ウェイトならメカニカルブレーキはフリーに、マグネットブレーキなら効きを強めてから徐々に様子を見ながら弱め、遠心ブレーキ仕様ならブロックは大きく数を増やし様子を見ながら減らして行く事をお勧めします。
これにより人力による精度の悪いサミング頻度を極力減らし安易にメカニカルブレーキに頼らないリール本来のブレーキシステムをフルに活用して行くのがIOSファクトリーからの提案です。もちろんこの方法は全てのリールやルアーに当てはまるものではありませんので御了承下さい。
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