■ 霞ヶ浦への思い

 

いよいよ動き出しました。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う自粛要請も解けて、

巷はにわかに動き出しました。

この動きに呼応するように、僕たちも自粛中の活動を再開しました。

 

最初が11月7日(日)の霞ヶ浦クリーン大作戦「53 Pick Up!・秋の陣」でした。

324名の参加者が2720kgのゴミを霞ヶ浦から回収してくれました。

 

 

次いで、11月26日(金)には、霞ヶ浦田村・沖宿・戸崎自然再生協議会による

外来植物の駆除と清掃活動が自然再生区間のB、H、Iの各地区で行われました。

協議会のメンバーでもある僕も参加して来ました。

但し、外来植物の駆除ではなく、清掃活動ですね。

 

 

自然再生区間のA地区のゴミが酷い状況なので、

これを取り除かないとさらにゴミが捨てられる・・・と言う危機感から、

A地区のゴミ拾いをNPO水辺基盤協会から参加している布川昭男と行いました。

 

霞ヶ浦の湖岸線のゴミ拾いは、草藪との攻防戦です。

ノイバラやアメリカセンダングサ、ヤナギ、ヨシ、セイタカアワダチソウなどの

在来外来問わず植物との戦いでもあります。

これらの植物をクリアーしつつゴミを回収するのですが、

敵もサルもの引っ掻くもので、棘や張りのある枝、密集などで抵抗します。

そんな抵抗勢力の攻撃を掻い潜って、相当量のゴミの回収に成功しました。

 

 

回収したゴミは酷いものが多くて、使用済みのオムツや十数本に及ぶ洋酒の瓶、

発泡酒など低価格のアルコール飲料の缶、大量の漫画雑誌などでした。

車窓からポイッと投げ捨てたゴミや、

夜の闇に乗じて不法投棄していくゴミが多く見受けられました。

まったく酷いことをする輩がいるもんです。

 

でもね、二人でも100mぐらいの距離のゴミであれば、

これらを回収し、キレイにすることが出来ます。

ちょっとの頑張りと汚い臭い危険を我慢する勇気があればね。

 

 

キレイになりましたよ。

ゴミのない状況を作り上げるって、それほど大変じゃないし、誰にでも出来るし、

で、心に余裕が生まれるんですね。これが人生に対して大きなメリットになります。

さぁ、ご一緒にどうですか?

 

で、その翌日の27日(土)は、94回目となる防塵挺身隊の出動でした。

約7ヶ月振りの活動に、ちょいとビビッておりましたが、

なんとかかんとか無事に終了することが出来ました。

 

 

僅か1q強の湖岸線で、拾い集めたゴミの量は、

可燃ゴミ(紙や木、プラスチック類など)が68袋、不燃ゴミ(瓶や缶)が15袋、

ペットボトルが15袋(約750本)、栄養ドリンク瓶が99本、

冷蔵庫が1、古タイヤが8、チャイルドシート1、PCモニター1、テレビ1、

ダイニングテーブルとイス、布団乾燥機1、ポリタンク1、農業用ビニール、

畦用の波板が多数など、霞ヶ浦の湖内にある筈でないゴミが沢山捨てられていました。

 

誰が捨てるんでしょうねぇ?

釣り人でないことは確かです。

霞ヶ浦に釣りに来る人が、わざわざゴミを持って来るなんて考えられませんからねぇ。

 

 

バスフィッシングが大好きな仲間たちが集まって、

2003年3月に防塵挺身隊はスタートしました。

釣り人の特技でもあるウェーダーやボートを担ぎ出してのゴミ拾いでした。

一般の人ではなかなか出来ない水際や湖面、湖中までのゴミを拾っています。

今では釣り人以外の皆さんも参加してくれて・・・大賑わいで霞ヶ浦を守っています。

 

守ると言えば、清明川河口にある植生浄化施設の維持管理も守護霞ヶ浦の一つです。

ポンプアップされた水が導水路を伝って植生浄化帯に流れ出し、

このエリアを通って霞ヶ浦に流れ込む・・・こんなシステムなんですね。

 

NPO水辺基盤協会では、この植生浄化施設を霞ヶ浦河川事務所様よりお預かりして、

施設の維持管理を行っています。

草を刈ったり、石を敷いたり、樹木の間伐をしたりなど、その作業は多岐に渡ります。

その作業の中からこんな道具があればなぁ〜と希望していたところ、

株式会社スミス様より機械のご提供をいただきました。

 

 

届いたばかりのチッパーにはステッカーがありませんでしたが、

早速にスミス様のステッカーを貼らせて戴きました。

 

 

環境に優しい4サイクルのエンジン式で、40mmまでの剪定枝を粉砕してくれます。

届いたらすぐに試しました。

いやぁ〜、すごいですね。バリバリガラガラと粉砕しちゃいました。

 

 

山のように積み上げられていた剪定枝が、こんな量になってしまいました。

これなら今までは剪定した枝を山積みにして腐るまで待つ必要がなく、

ジャンジャンバリバリに粉砕できます。

で、粉砕したチップは導水路の手前側の草むらに敷いて、

草の成長抑制材や足場固め材に使用です。

 

さらに、自重が55kgなので二人で持って階段を下りられるんですね。

すると、湖岸のコンクリートの平場で作業が出来るんです。

一石三鳥にもなる理想的な維持管理システムが出来上がりそうです。

スミス様、ありがとうございました。

 

 

得意満面の顔でチッパーと写る吉田幸二。

マシーンの偉大さを思い知った後の顔です。

さて、次回の維持管理が楽しみじゃわい・・・とは心の声。

 

 

男には男の武器がある。

同様に植生浄化施設の維持管理には、道具や機械が必要不可欠なんですね。

それらの道具や機械を使いこなすことこそで、

男の魂を保持し、男を証明する方法の一つ・・・なんちゃって!

 

こんなことばかりを言っていると、男女の差別発言だから、などと・・・。

突っつかれそうなので、この辺で止めておきましょうね。

SDGsを遂行するためにも、導水路の維持管理を頑張って行きます。

 

今回のスミス様の御配慮と御協力に心から感謝申し上げます。