■釣参菩思のタイトルについて・・・。

釣参菩思って云うこのコーナーのタイトルは、
オレが勝手に作った四字熟語だ。
本来のチョウサンボシは、こう書くのだ!
「朝三暮四」判ったかね。
朝に三匹釣って、夕方に四匹・・・という意味じゃーないよ。

どういう意味かというと、
昔、祖公という人が、
手飼いのサルの群に「トチノミ」を与えるのに、
「朝に三つ、夕に四つ」と云ったらサルたちが怒ったので、
それなら「朝に四つ、夕に三つ」にしようと云ったら、
みんな大いに喜んだことから由来している。

つまり、現在と前との差別にだけこだわって、
全体から見れば結局は同じことに気づかないことや
いつわって人をバカにしていることを言い表しているんだ。

しかし、オレの云っている釣参菩思は、
読みは同じだが意味はちょっと違う。
普段は鬼畜のような人間であっても、
釣りに行くときは菩薩の心を持ち、
大いなる自然と触れ合いなさいと云う意味の釣参菩思なのである。
つまり、釣りに出かけるときは、
世間のしがらみや煩わしさをすべて忘れ、
菩薩のような無欲無心になることが肝心と説いているのだ。

しかし、この道、三十年になるというのに、
未だに無欲無心になりきれないのである。
つまりこの言葉、己の未熟さを戒めた言葉でもあるのだ。
近い将来、釣参菩思の心でバスフィッシングを楽しめたら、
もう一つ新しい光が見えると思うのだが・・・まだまだである。

先日、トーナメントで痛めた右肘関節のリハビリを兼ねて、
後ろ投げ後ろ捲きをしている。
先生が云うには、「普段の釣りの動きと逆の動きをすること。
つまり、普段使わない筋肉を使うような釣りをすることだね」
だったので、あれこれ考えて、
こんな怪しげなポーズでオカッパリをしているんだ。

極力トラブルのないように、
ルアーにはワームのテキサスリグスタイルをセレクトした。
こいつを、後ろ向きで投げ、
後ろ向きのまま頭上でリトリーブするのである。
妙ちくりんな格好に、
土手を行き交う人は不思議そうな目線を送るが、
オレは一向に気にも止めずに、キャストを繰り返す。
が、100回もやるとクタクタになる。
慣れないフォームやポーズが、
筋肉を硬直させ疲労を呼ぶのである。

そう云えば、このところ泳がない。
プールでも、一時間たっぷり歩くようにしている。
右肘の神経を元通りにするため、
首から足にかけての浅層の背筋を鍛えるのである。
泳がずに、両腕を広げたり、水中にしゃがんだり、
身体を捻ったりしている姿を見て、
「交通事故か、何かですか?」などと聞かれるけれど、
「釣りです」とは答えられない雰囲気なので、
「ハイッ」と答えるようにしている。
「釣りでそれほど身体を痛めるの?」
とオバちゃんに聞かれたら困っちゃうんで・・・。

と、まぁ、そんな風に、
リハビリの釣りをしている今日この頃なのだけれど、
釣れないと淋しいので、たまに正姿勢、
つまり前向きになってアシの中を探ったりする。
と、これが簡単に釣れちゃったりするんだなー。
別に釣れなくても良かったのに、
小一時間ほどのリハビリの合間の手慰みだから、
少しも期待していなかったのに、
な、な、なーんと釣れちゃったのである。 普段の善行が功を奏したのかも知れないな。
と思いつつ、40cm弱の真っ黒なバスをリリースした。

帰りの土手道に空き缶が落ちていたので、
拾い上げ車の中のゴミ袋に放り込んだ。
また明日も来てみようかな?
ちょっと、やらしい気持ちが沸き上がった。
またしても、釣参菩思を逃した一瞬だった。


オマケ:案の定、翌日はバラしてしまった。
無欲無心、これを心がけねば・・・。
で、狙いはアシの奥、シェードを狙うんだ。
奥狙いなら、テキサスリグに勝もの無し!
ちなみに、オレはこのところジャンボイカに凝っている。
カラー? 何でもオッケーだけれど、
この時期の霞ヶ浦ならザ・リ・ガ・ニが強いね!


アシのシェード、朝早くだったらアウト側から狙うんだ。日中だったら、一気に奥の影になっている部分を直撃だ。
この場合、ゴミの溜まっている場所が本命だね。水の動きがそこに寄っているからだ。
ゴミを見て水を知ることも大事だよ。