■ ストラテジー 60FM とDDパニッシュ 95

 4月7日、そのバスは沖宿のシャローにいた。
餌を待ち受け、ブレイクについているバスよりも、餌を探し求め、シャローを彷徨くであろうバスに的を絞った第三投目・・・。

 ”ストラテジー”、
スミスのニューロッドのテストのために、その日オレは、某出版社のスタッフと一緒に、霞ヶ浦の湖上にいた。

 クランクベイトに飽きたわけではない。
ダイビングミノーに心を奪われたわけでもない。
ただ、ニューロッドにマッチするルアーを、オレ風に探し求めていたのだ。


 シリウス60SBLは、ディプシードゥーのために作られたようなロッドである。
もちろん、ディプシードゥーが後から出来上がったので、そんなわけはないのだが・・・。

 世の中には、そんな面白いことが多い。
60SBLが、あれほどディプシードゥーにマッチしていることは、当のスミスのスタッフでも、知らなかったのではなかろうか?

 そんなヤナギの下の二匹目のドジョウを探すべく、オレはニューロッド・ストラテジーを使いまくった。
どんなルアーがどのロッドにマッチするか?それを探し求めるのが、オレの役目だった。

 オレのロッド選びのコツは、唯一”投げやすい”と言う点である。
その後のルアーの操作具合やバスをかけてからの塩梅は、ルアーをキャストしたときに概ね決定されているからだ。
つまり、万人が投げやすいロッド・イコール・エブリシイング・オッケーなのである。

 だから、最近流行のがちがちロッドやびんびんロッド、これは万人向けではないので、オレ的にはノーグッド! となる。
確かに専用とか、専門ロッドとかがあるけれど、それはフリッピングのような、ある特殊な状況下でのみ必要なのであって、通常では、それこそ20メートル以上は探らないのだから、ガチガチやビンビンのロッドはねぇ?


 で、お眼鏡に適ったロッドが、数本見つかった。
数本と言うことは、全部ではないと言うことだ。
オレのバスフィッシングスタイルに、新機種十数本の全てが、ばっちりマッチするわきゃーない。
これが本当。これが真実。

 その中の一本が、このダイビングミノーのついたストラテジー60FMである。
小さめのリップに対応できるしなやかさと、水中のルアーの変化を微妙に読み取る感度が、オレの心に突き刺さった。こいつはイケル!


 で、予想通りに、バスは食らいついてきた。
それも極めて浅いエリアで・・・。
ロッドから手元に重量感が伝わる。
『ちょっと、良いかもしんない』。
そんな思いが脳裏をかすめた瞬間に、バスが跳ねた。
ミノーを真横にくわえてビッグバスがジャンプした。

 春のバスは、シャローがお好き!と言うのを絵に描いたようなヒットだった。
産卵のバスと言うよりも、フィーディングのためシャローに上がったバスのようであった。
本日の一匹目は、重量のある見事なバスだった。
サンクス ストラテジー60FM&DDパニッシュ!