3月20日春分の日、地元上州(じょうしゅう)漁協管内(烏川・碓氷川・鏑川)各河川にニジマス成魚が放流された。
特に、高崎市を流れる烏川(からすがわ)高崎市役所前の流れでは特設釣り場を設置。3月24日までの4日間はルアーフィッシングとフライフィッシングに限定される為、さながらルアーとフライマンはお祭り騒ぎ。さらには半年ぶりにここに集う見慣れた顔、新しい顔、久々の顔に会話もはずみ、毎年恒例のこの行事に、好むと好まざるとにかかわらずかなり盛り上がっている。
そこで私が驚いた、感心したエピソードをいくつか。
高校生・中学生が多く、ほとんどがルアーフィッシング。これは未来を感じさせる嬉しい出来事だ。釣れるから集う。仲間うちの情報交換力は凄く、意外や上下関係もしっかりしていて、アタリが遠のくと誰ともなく自転車で斥候にでかけ、指で何匹出たと合図を送る。ほぼ全員が一瞬のうちに情報を共有する。
釣れない時間帯となると、持ってきたお弁当をパク付きながら、持参したまな板で、釣れたニジマスをさばき、わさびと醤油でおかずにして食べている。ある意味ひくひくしている切り身の踊り食いだが、毎年お腹を壊したことは無いという。さらに寒い時は塩焼きに出来るキットも持ち歩いているという。このたくましさに、自身の中学生時代をふと思い返す。当時はなぜか群馬県内のルアーフィッシングが禁止されていた。そのため中学校の文化祭では、水槽に入れたナマズにスピナーやスプーンをひらひら見せると時たま飛びついてくるので、見学者もルアーの凄さに驚き、ルアーフィッシング解禁署名にサインしてくれたりした。後にこの署名簿が一つのきっかけにもなって、群馬県のルアーフィッシングは解禁した。今は解禁したルアーフィッシングで、如何にして釣ればいいのかを研究体験すればいい。有り余るほどのルアーでも「釣れる」といわれるルアーは使い方もまねるのでさらに釣れる。売れるということになる。ちょっと彼らとは異質なルアーで私が釣ると、まさに質問の嵐に私自身が驚く。しどろもどろになりながら解りやすい言葉で一つ一つ説明していく。夕方モジリが始まり浮いた魚はをどうやって釣ったのか? フローティングシャッド”ジェイドMD-F”での連発に、クロスストリームキャスト後、5秒ほどナチュラルドリフト→デッドスローリトリーブ→ストップでゆっくりルアーが浮上→ヒットと、やっと見つけた当たりパターンを披露する。また”ピュア”では今回アカキンが大当たり。すると似たカラーを被せてくる。流れの中では間を空け、”バック&フォース4g”のダウンクロスストリームのスローリトリーブで連発のポジションもしっかり観られている。彼らの吸収力は凄い。たじたじになるこもある。
ただ若干老婆心ながら懸案事項をいくつか。
放流したてのニジマスは釣り人の多さにすぐにスレた。その為やっとヒットした魚を強引に岸にずり上げる。力任せにまるで放り投げるように。彼らいわく、カッコつけて取り込んでいるとバレる。だからヒットしたら一気にずり上げる。ルアーのカラーリングは剥げ、ぼろぼろになる。たしかに触ってくる程度のアタリにバレ方も半端なかったので彼らなりの対策なのだろう。川鵜(カワウ)対策でC&Rにはしないため、どうせ食べるのだからとついつい魚の扱いも雑になるのは、ちょっと気持ちのいいものではなかった。また、アタリが遠のくと、アラバマリグを引きまくるので、スプーンのアタリは遠のいた。ミノーやジグの高速リトリーブでスレ掛りを誘発させる。魚を捕るということには長けているが、特設釣場では彼らが最大のグループとなった。やっと若手が目立つようになった釣り場に気分は複雑で、極力規制は設けたくないが、軌道修正できる中間層やリーダーがいないのも残念なことかもしれない。
初日2日目と出掛けたが、魚の居るところには人がいた。人が集まって居るところには魚もいた。2g前後のスプーン、3g程度のスピナー、固定ウエイトのシャッドが釣れ、あちらこちらでニジマス祭りとなっていた。20~25cm、0~25尾。25日からは餌釣り解禁となるが、例年けっこう魚は残っているので、日によっては祭りは続く。