【はじめに】
ご無沙汰しました。レポートをお届けするのは本当に久しぶりです。
釣りには出かけていましたが満足のいく釣果や出会いがありませんでした。感染症の外出制限によりモヤモヤしていたこともあり、いい魚が釣れなかったとご理解ください。(笑)
今回は2023年のトラウトシーズンを振り返りたいと思います。
【御母衣ダム】
このダムに再び通い始めたのは2019年3月からでした。コロナリスクが高まる福井を諦め、急遽向かった御母衣ダムでのいい出会がきっかけでした。それから毎春ダム通いを続けましたが、今年もシラメ止まりでこの年の釣果を超えることはできませんでした。
Rod | スミス スミス イルフロッソ TILF-83 |
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Reel | シマノ バンキッシュ C3000HMX |
Line | ヨツアミ WX-8 0.8号 |
Lure | スミス チェリーブラッド SR90T2 MD82 MD82S DEEP70 MD75 MD70 B&F RIPPER 13g BUCH SPESIAL 10g |
【九頭龍川】
2019年に遡上数の減少が始まった九頭龍川は、その後も厳しい状況が続いていました。しかし2023年度は状況が改善し、遡上が少し上向いたように感じています。
残念ながら私に出会いのチャンスは巡ってきませんでしたが、努力を続けた一部の釣り人には九頭龍川は微笑んでくれたようです。
私の仲間にもチャンスに恵まれた釣り人がいます。彼は1日に2尾のサクラマスを獲り、周囲を驚かすとともに我々に夢と希望を与えてくれました。
こんなこともあるんですね。努力が足りていないということでしょうか?
来季は更なる遡上を願うばかりです。
Rod | スミス スミス イルフロッソ TILF-83 |
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Reel | シマノ ステラ4000 |
Line | ヨツアミ WX-8 1.0号 |
Lure | スミス チェリーブラッド MD90 MD90S DEEP90 SR90T2 MD83 MD83S DEEP70 D-コンタクト 85 B&F RIPPER 13g 16g BACH-SPECIAL 18g |
【長良川】
数年前から通い始めた長良川。九頭龍川が終盤を迎える5月頃から釣り場に入り、梅雨明けまで過ごしました。鮎釣りの有名河川のため釣り人も多く、釣り場選びは苦労させられますが、ダムの無い川の釣りは気持ちよくこれからも通いたいと思います。
こちらも釣果(サツキマス)は持ち越しとなりましたが、この川独特の体高のあるデンデンアマゴの走りは楽しむことができました。
来年こそ良いことあるよね。(祈)
Rod | スミス イルフロッソ TILF-67 |
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Reel | シマノ バンキッシュ C3000MHG |
Line | ヨツアミ WX-8 0.8号 |
Lure | スミス チェリーブラッド DEEP70 SR90T2 MD83 MD83S MD75 MD70 DDパニッシュ 65 65SP トラウティンウェイビー 65S B&F RIPPER 13g BACH-SPECIAL 10g ハンドメイドバルサミノー 60~80mm(F/SP/S) |
【飛騨川】
トラウトシーズンのフィナーレはやはりこの川。九頭龍川とともに馴染みのある川で、ほっとできる川でした。しかし今季は本当に厳しかった。猛暑と渇水に加え、護岸工事が終わった川はフラットで変化に乏しく、大型が好む深場が極めて少ない川となっていた。異常気象による増水は岸際の雑木や葦を流し、淵や岩盤エリアは小石で埋め尽くされ、残念な渓相に変わっていた。ポイントは減少したが釣り人は増加しているように感じます。全国的な問題となっている熊の出没も今年は多かった。今季は集落が連なる里川でも日中に出没し、1日に2度も同じ熊に出会うほどでした。これからは万一に備え万全の装備で入渓する必要がありそうですね。(苦笑)
【夏から初秋】
8月の盆明けから9月上旬までは里川を中心に釣りを展開しましたが、大型遡上鱒はおろか尺上の良型ですら目にすることは稀で、活性の下がった彼らの口を使わせることは至難の業でした。やはり遡上を促す増水が無かったことと、18~20度まで上昇した猛暑による水温上昇が大きく影響したと思われます。
9月から徐々に上流部に軸足を移したのですが、里川エリアに比べ釣り人の数は少なかった。こちらも水温は18度と高く、季節が進んでいないと判断したのでしょう。
【最終日】
いい出会いのないまま迎えた最終日の早朝は、前泊と思われる車が既に5台止まっていた。これまでにない車の数に最終日の厳しさを実感し、早朝は釣りのできそうなポイントを拾いながらの釣りを強いられました。
水温は13度。ようやく平年並み下がった流れからは、秋色を纏ったアマゴやイワナが姿を見せてくれました。しかしそれも束の間、数百メートル進むと先行者の生々しい足跡が残されていました。禁漁前の釣りはこんなものだろう。そう自分に言い聞かせ早朝の釣りは諦めることにした。
一旦里川エリアに大きく移動し、本流差し狙ったもののこちらも無反応。いよいよ2023年も残すところ数時間となったところで再び上流部に移動し、仲間と昼食をとりながら午後からのプランを練った。
【日没まで】
時刻は14時30分。互いの健闘を誓いそれぞれ釣り場に向かった。鬱蒼とした森の中を釣る上流部は、日没前に車に戻るプランを考えなければならない。釣り場も先行者を意識しながら、魚が足を止めそうな流れを選ぶことが肝となる。
彼は落差や変化のある流れを選択し、私は下流部のフラットな流れを選んだ。早速車で向かうと下流のポイントには幸い車は無かった。最も明るい偏向レンズを携え、急いで日差しが穏やかになり始めた渓に降りていく。
1年半ぶりの流れは小砂利の広河原がメリハリのある流れに変化していた。流芯からは少し距離をとり、早足で静かに上流を目指す。
狙いは背肩や背尻の穏やかな流れに付く大型。この魚をサイトで下流から狙っていく。この時期の大型は浅瀬に居ることが多く、うっかり落差のある流れを無神経に進むと、気配を感じた鱒は水泡や大岩に逃げ込んでしまうので注意が必要だ。何度か大型の魚を追い込むミスをしてしまったので歩みは慎重になる。この日は魚の気配が濃厚だった。
上流を目指し更に歩みを進めると、視線の先にゴロタの瀬のその先に広がるフラットなプールが現れた。手前のゴロタに目をやると何か動くものが見えた。
「鱒だ!」
オリーブ色、いや灰色の背中の大型の鱒だ。その周りには濃い紫色の魚たちが群れていた。
【DDパニッシュ65SP】
この時期の魚は食性では喰ってこない。リアクションで喰わせなければチャンスは無いだろう。ルアーの選択は迷うところだが、水噛みが良く、少ない移動距離でもアピールの強いDDパニッシュ65SPを選ぶことにした。
まずはまっすぐドリフトさせ反応を見る。鱒は興味を示さずルアーをかわした。次にトレースラインを変え、アップクロスで攻めていく。鼻先に突然ルアーが現れるようにルアーをコントロールし、直前で誘いを入れると鱒は嫌がって流れの中に消えてしまった。
この時期の魚は神経質で、素直に口を使わないので悩ましい。この反応も織り込み済で、頭を切り替え次の魚を探していった。
【水柱】
次にプール視線を移すとなんだか水面が慌ただしい。時折水柱が上がるほど何かが激しく泳ぎ回っていた。水面を凝視すると大型の2尾の鱒が争っているようだった。産卵のためのポイント争いなのか?それとも雌をめぐる闘いなのか?雄同士がお互いを追い払うように体をぶつけあっている。
時刻は16時を過ぎ薄暗くなり始めたが、この争いの邪魔はしたくなかった。残り時間は僅かだが、覚悟を決めて成り行きを見守ることにした。
15分程経過した頃だろうか。急に一尾が相手から距離をおき、突然闘いは終わった。勝者と思しき鱒は流れの良いところを陣取り定位し始めた。
「今だ!」
喰わせにかかる。ルアーはDDパニッシュ65SPのSGカラー。鱒の前まで静かに流し、鼻先で少し強めのトゥィッチを加えてリアクションバイトを誘う。DD-パニッシュはいい泳ぎで鱒を誘うが、身をよじらせてかわされてしまう。
「喰わない。」
次にアップクロスで流していく。鱒の定位するラインを意識的に外し、鼻先でルアーを激しく動かしながら横切らせる。すると先ほどまで無反応であった鱒が「ガツン!」と急に喰ってきた。そしてそのまま首を振って暴れ、上流に走っていった。水深の無い流れで掛けたので鱒は上流に走るしかなかった。砂砂利のプールに障害物は無い。十分走らせた後にゆっくり流れに乗せてランディング。
41cmの雄アマゴ。婚姻色が入り、鼻も落ちた精悍なランドロックアマゴ。時刻は16時35分。退渓時刻が迫っていたのでカメラ撮影は断念し、素早くiPHONEで画像を押さえリリースする。元気に流れに帰っていく鱒を見送ると、日没前にはなんとか退渓することができた。薄暗く獣道と化した廃道を30分程歩いて車まで戻っていったが、この日の足取りは軽く、気持ちは晴々としていた。まるで長いトンネルを抜けるように。
Rod | スミス イルフロッソ TILF-53 |
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Reel | シマノ ヴァンキッシュC2500SXG |
Line | ヨツアミ G-soul WX8 PE 0.6号 |
Leader | ヨツアミ フロロナイロン 2号 |
Lure | スミス DDパニッシュ 65SP 65 80S 80SP 80F チェリーブラッド MD82 MD82S MD75 MD70 DEEP70 パニッシュ 70F 70SP 55F 55SP トラウティンウェイビー50S 65S ボトムノックスイマー 35 41 JADE MD-S48 MD-SP48 MD-F48 D-インサイト 44 53 64 D-コンタクト 50/63/72 HYPER BLADE TR 54 DROP DIA 5.5g EDGE DIA 6.5g BUCH SPESIAL 10g B&F RIPPER 13g Back&Forth 7g K-STUDIO BRATS 11(バルサミノー) ハンドメイドミノー 60~75mm(バルサ) |
Hook | スミス シュアーフック 2G 3G 4G |
Snap | スミス SPスナップ #00 |
その他 | 熊避けスプレー 熊鈴×3 護身用鉈 ホイッスル |