フィッシング・サンクチュアリ第2ポンド釣行(11月25日)

成吉 弘幸

 奈良県在住。登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では近畿地方の渓流や管理釣り場を中心にトラウトを追いかけている。

 今回は三重県いなべ市にあります、フィッシング・サンクチュアリに行ってきました。この釣り場は4つのポンドで構成されていますが、今のシーズンにルアーフィッシングができるのは、魚種・サイズともバラエティに富んだ第1ポンドと、レギュラーサイズのニジマスながら数釣りが可能でトーナメントも行われる第2ポンドです。今回はその第2ポンドで楽しむことにしました。
管理棟で遊漁券を購入後、第2ポンドに向かったのですが、狙っていた場所はすでに先行者があったため、インレット近くを最初の釣り座と定めます。

 まずポンドの状況は濁りがあるのですが、表層には薄っすらと魚影が確認できます。まずはサーチ目的で1.6gスプーンからスタートします。表層・中層・ボトムと探ったところ中層でヒットしたものの、ランディング直前にオートリリース。その後再現性もなく、どのレンジが有効と判断できるほどではありません。カラーローテーションしてみても状況が変わらず、時間だけが過ぎていきます。アンバー1.1gスプーンにチェンジしても変化はありません。そこでカルモやシボクラなどのクランクなども投入したのですが、こちらにも無反応。さすがに頭はパニック状態です。


 色々考えた結果、それまで横に動くルアーを使っていたので、縦の動きであるマジックジャークを試してみます。選んだのは新製品のスティルエリア48HFです。この日は5~6メートルの向かい風が吹いていたため、従来のスティルエリアT2よりも重いスティルエリア48HFの方に利があると判断しての投入です。ただし答えはすぐには出ませんでした。ジャークのスピードやその感覚を変えながら探ってみて、ゆっくりで短い間隔でのマジックジャークに、何とかレギュラーサイズのニジマスがヒットし、無事ネットインさせることができました。ただこの時はスティルエリア48HFでのヒットはこの一匹だけでした。

 なかなか釣れないこんな時こそ原点に戻るべきと考え、スプーンでレンジを細かく刻んでみようと考え、アンバー1.1gスプーンのナチュラルカラーで、細かくカウントダウンしながら探ってみます。するとカウントダウン2沈めたところでヒット。ところが同レンジを中心に探っても、その後は反応を得ることができませんでした。

 そうしているうちに放流開始のアナウンスが入ります。放流用タックルに替えて、ルアーはドロップダイア1.8gのゴールドオレンジを準備して、スタートフィッシングのアナウンスを待ちます。アナウンスと同時にドロップダイア1.8gをキャストし、表層を早めのリトリーブで探ってみて、すぐに一匹がヒット。さらに次のヒットもあったのですが、なぜかこの後が続きません。リトリーブスピードに変化を加えてみますが、ヒットがないため少し沈めてみたところ、狙い通りヒットしました。

 その後にドロップダイアに反応がなくなったところで、スプーンをアンバー1.1gにチェンジ。カラーは放流効果が残っていることに期待して、アピールカラーからスタートします。そして魚の反応を見ながらナチュラルカラーに変化させながら、しばらくはアンバー1.1gスプーンのカラーローテーションで、順調にヒットを続けます。ただし釣れるレンジは決まっておらず、表層から中層付近。リトリーブはスローでのヒットが多かったようです。

 しばらくしてスプーンでの反応が悪くなってきたと感じたところで、放流前に試したスティルエリア48HFでのマジックジャークを再度試してみます。するとこれが放流の残りマスには好評のようで、ヒットが続きます。ただしこの時は、早めでショートピッチのマジックジャークがヒットパターンでした。

 なんとかスティルエリア48HFでのヒットパターンを見つけたのですが、それほど長くは続きませんでした。それにもまして風により水面に浮いている枯葉が、私の前付近に寄ってきたため、釣りにくくて仕方ありません。そのため早めに昼食をとった後は、対岸に移動してみます。


 午後の最初は先ほどまで釣れていたスティルエリア48HFのマジックジャークからスタートし、すぐに一匹はキャッチできたのですが、その後が続きません。私の印象なのですが、マジックジャークははまると無双状態になるのですが、周囲の人たちも同様の釣りをすると、スレるのが早いように感じています。この時も同様のシチュエーションでした。

 次の一手を考えていて、表層付近に見える魚影が、最初の場所より多いことに気づきました。そこでパペットサーフェスでそれらの魚の攻略に移ります。とは言え巻いて引くだけでは、なかなかアタックしてくれません。アタックしてきてもフッキングしそうな感じでないのです。色々試して一番反応が良かったのは、浮いているパペットサーフェスに、ロッドで瞬間的に短いジャークを入れます。するとホッパーとはいかないまでも水しぶきが上がります。その後いったんポーズを入れ、続いてジャークを入れる瞬間にヒットするというパターンでした。やはりヒットの瞬間が視覚で確認できるパペットサーフェスは、一番興奮するルアーです。

 その後も色々なルアーを試してみるのですが、なかなか釣果を上げることができず、パペットサーフェスにチェンジすると、ポツポツながら釣果をあげることができるという状況が続きました。午後の放流があったのですが、場所が離れていることもあり、この時は残念ながらヒットには恵まれませんでした。ただ予定していた終了時間が近づいていたので、最後の一匹をと思い、パペットサーフェスにチェンジ。なんとか2匹の釣果を追加し、終了としました。

 この日はいつも活躍してくれているクランク類が不発で、パペットサーフェスと、新製品のスティルエリア48HFに助けられたといったところです。なんとか今シーズン中に、もう一度は釣行したいものです。

 

スプーン用

RodFNL-T511ML-F
ReelS社1000番
Lineエステル0.25号(直結)

放流用

RodFLNE-60GTS
ReelS社1000番
Lineナイロン2lb(直結)

操作系プラグ

RodIBXX-56MT
ReelS社1000番(HG)
Lineエステル0.3号(直結)
Lure ドロップダイア1.8g ゴールドOR
アンバー1.1g 各種カラー
スティルエリア48HF 各種カラー
パペットサーフェス 各種カラー