成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 なごみの湖湯船森林公園フィッシングエリア本湖(12月12日) 》


 今回は京都府和束町にあります、なごみの湖湯船森林公園フィッシングエリアの本湖に行ってきました。といっても実は前日の夜までは釣り行くつもりは全くはありませんでした。当日は午後に家族の用事に付き合う約束をしていたこともあり、前日は晩酌の後ほろ酔い気分でなんとなく各管理釣り場のHPを見ていたら、なごみの湖の本湖に、40cmアップのサクラマスを放流したというじゃないですか。サクラマスはミノーへの反応が良いとされています。このところ管理釣り場でミノーイングでの釣果をあげていなかった私は、自己制御を効きません。家族には午前中だけ釣りに行かせてくれるよう頭を下げ、冷たい視線は了解のサインと勝手に解釈し、酔いで頭のまわらない中、タックルの準備を済ませると、そそくさと寝床にもぐりこみました。


 さて当日、開場午前7時半前に到着。遊魚券を購入後、一山(丘)超えて本湖に向かいます。ここは和束川の支流を2箇所の堰堤でせき止めた人造湖で、広さ3000uで最深部は12メートルと深くなっています。釣りができるのは川を横切るように設置された3本の桟橋と第2桟橋と第3桟橋の間の左岸側に設置された固定桟橋です。私は以前に好釣果をあげた固定桟橋に向かいます。みたところライズもほとんどなく、季節的にも表層は無視して良さそうです。



 さて最初に使うルアーは、以前にこの釣り場でコーホーサーモン(銀鮭)攻略に活躍してくれたDDパニッシュ65Fです。これをフルキャストしたら一気に潜らせたら、細かいトゥイッチングに探ってみます。すると狙い通り2投目にガツンとしたアタリがロッドを通して伝わってきます。スプーンやクランクでは味わえない感触です。サイズは40cm程度で暴れるし走るし、これぞサクラマスと思った瞬間、痛恨のバラシ。でもがっかりしてはいられません。狙いは間違っていないようです。すぐに同じように探ってみると、再び同サイズと思われるターゲットがヒット。今度こそは暴れる魚をロッドワークでさばいてと思った瞬間、ジャンプ一発でまたまたバラシてしまいました。さらに続けてヒットさせるも、3本連続でばらしてしまい、さすがにへこんでしまいます。

 それでもDDパニッシュ65Fに反応がよいのは間違いないので、キャストし続けているとなんとかヒットし無事ネットインしたのは、このエリアにこんなサイズも放流されているのかと疑いたくなるような、25cm程度のニジマスでした。

 さすがにDDパニッシュ65Fの日ではなさそうです。(自分の下手さ加減は棚に上げて)続いて投入したのは、シンキングタイプのD−コンタクト63キンクロです。これをフルキャスト後カウント5ほど沈めて、やはり細かいトゥイッチングで探っていくと、数投目でヒットします。ただしキャッチできたのは30cmほどのニジマスでした。狙っているサクラマスが釣れないのに焦りを感じながら、しばらくはD−コンタクト63キンクロで探り続けたのですが、ヒットするのは30cmほどのニジマスばかりです。
それも時間の経過と共に反応が薄くなってきました。そのためカラーチェンジしたり、他のシンキングミノーも投入して、表層からボトム付近まで探ってみたのですが、なかなかミノーでのヒットを得ることはできませんでした。


 あまりの反応の悪さに、ミノーでの攻略はいったんお休みして、続いてスプーンでの攻略に取り掛かります。エリアの広さと水深の深さを考慮して選んだスプーンは、エッセンシャル1.9gです。これを少しずつ沈めながら探っていくと、カウントダウン7でヒット。遠投してのヒットで、そのファイトを楽しめてネットインできたのは40cm超のニジマスでした。どうも活性の高いニジマスはカウントダウン7付近にいるようなので、しばらくはその層を探り続けます。この方法がこの時のヒットパターンで、エッセンシャル1.9gのカラーローテーションで40cmクラスのニジマスが次々とヒットしてくれました。



 1時間ほどは順調に釣果を伸ばしていたのですが、次第にエッセンシャル1.9gへも反応がなくなってきました。そこでスプーンチェンジし、中層からボトムと手を替え品を替え探ってみたのですが、根掛りを連発するだけで、全く反応がなくなってしまいました。


 さてこうなると、クランクベイトを試すしかありません。早朝より魚が沈んだのは間違いない感じていたので、シボクラDR−Fにチェンジします。ただしシボクラDR−Fの最大深度は約2mなので、このエリアの水深からしても中層までしか探れませんが、そのボディ全体に施されたシボ加工の集魚効果に期待しました。ところがこの日のトラウトたちには、シボクラもお気に召さなかったのか、一匹バラシがあっただけでした。  その後は再びサクラマス狙いでミノーを使ったり、ボトム用のルアーも試したのですが、終了まで本命のサクラマスも含めて釣果を得ることなく、正午過ぎに終了としました。


 この日は前夜にほろ酔い気分で釣行を決めたため、間違って0.1号太いエステルラインを巻いたリールを持っていったりと準備段階のミスもあり、決して満足のいく結果とはいえません。次回は準備を整えて、1日券で楽しんでみたいものです。


● 使用タックル

ロッド IBXX−66MT
リール S社2000番
ライン ナイロン2.5g(直結)

ロッド FLBC−S58UL(エルファー)
リール S社1000番
ライン エステル0.5号(直結)

ヒットルアー DDパニッシュ65F
D−コンタクト63 キンクロ
エッセンシャル1.9g 各種カラー



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