池谷 成就

ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。 「かわせみ倶楽部」主宰。


《 食う・振る・遭う・浸る 》


ゴールデンウイークも終わり僕の連休はというと、もちろん釣り。たった二日間の休みだけれど、ロッドを振る回数は尋常じゃない。朝から晩まで渓流を歩き回り、倒木をくぐり時にフェルト付きの長靴も浸水してとても気持ち悪い状況もロッドを振り続け釣り続けること二日間。

釣りばかりしていると腹もへる。山の上では体も冷えて温泉も恋しい。嫌いな生物との遭遇も、それもこれも楽しみにしてしまう。

北軽井沢周辺でコンビニ以外の朝飯となるとホテルくらいしか思いつかないが、今回見つけたのが、“朝ルオム”というなかば幻の隔週月曜日のみで数量限定、運もよくないと食べられないサンドイッチセット。 本体を“スイートグラス”というキャンプ場の離れ的存在“ルオムの森”の古い洋館で食せる朝食だ。500円でサンドイッチにバナナまたはゆで卵をチョイス、それにコーヒーが付く。

ゆっくりとした朝食後は、吾妻(あがつま)川の広大な水系をあらたなポイントを捜しまわる。半数近い支流は強酸性水なので、1尾釣れれば可能性は広がり記憶と記録にとどめていく。


春の渓は出会いにあふれている。渓流魚はもちろんのことヤマドリ、新緑に山野の花、山菜、はたまた鹿の白骨。そして今回とても驚いた遭遇が、気温14℃のシマヘビが出没最低気温だったが、今回は気温12℃でのアオダイショウとの遭遇。ヘビ出没の最低気温新記録となったが、冬眠から目覚めたばかりだろう、低気温のせいかほとんど動かない。とても痩せていて細長いものの鎌首だけは持ち上げていた。一ひろ(ヒトヒロ)1メートル60センチ前後。




10連休の後となると、渋い釣りは覚悟の上だが、何とか尺クラス泣き尺クラスを含め数尾のイワナとヤマメに出遭えた。それもテストを重ねたロッドでのヒットとあって、嬉しい楽しい釣りとなった二日間だった。

渓流中下流域の魚を想定した、6ファート5インチのベイトロッドは大いに期待に応えてくれた。24トンカーボンでありながら超軽量超小型チタンフレームガイドとの組合せは独特な張りが出て、渓流の小物から湖、手漕ぎボートで狙う中型魚でも安心して楽しめる面白いアクションに仕上がったことをあらためて実感できた。現にこの二日間だけでも、尺越えイワナに中小型ヤマメも楽しめた。




たっぷり釣りした後の〆は、長野原町大津の“金井亭” で焼肉、嬬恋村“ホテル1130”の“鬼押温泉”では一っ風呂と遊び尽くした二日間だった。


● データ

吾妻漁協 日釣り¥1,000(コンビニなどで購入可)


● 使用タックル

《ベイトタックル》

ロッド トラウティンスピン ベイトクラシック TBC-65ML
リール アルファス103TYPE-F(マイクロキャストスプール他AVAIL改)
ライン ファメル フロロブラスト3lb

《スピニングタックル》

ロッド マジカルトラウト MT-S56ULM/3
リール ステラ2500
ライン ファメルトラウト4lb

《使用ルアー》

D-コンタクト50ジェイドMDFD-インサイト44パニッシュ55Fバック&フォース4g



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