成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 なごみの湖 湯船森林公園フィッシングエリア 本湖釣行
(平成30年11月17日) 》


 10月になごみの湖湯船森林公園フィッシングエリアのライトエリアへ行きましたが、今回は本湖へ行ってきました。本湖は水深のあるダム湖で、放流されているのはスタンダードが40cmクラスのニジマスです。ライトエリアに比べて数釣りを楽しめませんが、コンディションの良い魚ばかりで、ヒットしてからのやり取りはサイズ以上のものがあります。


 当日は午前7時半に一日券を購入し、本湖へ向かいます。本湖では桟橋からの釣りになるのですが、メインになるのが下流側から3本ある浮き桟橋と、中央桟橋の上流左岸にある固定桟橋です。
 本湖での釣りは久しぶりなため、どの桟橋にしようか悩んだのですが、結局以前に好釣果を得ることができた固定桟橋に向かう事にしました。



 固定桟橋からエリアの魚の状況を見ていると、スポーニング行動と思しき魚影が確認できると同時に、散発ながらライズもあります。そのライズも中低層から突き上げるようなものではなく、表層から斜めに飛び上がるようなライズであることから、表層にやる気のある魚がいる事が予測できました。
 そこで、ミノーイングが楽しめると最初に選択したルアーは、パニッシュエリアシリーズ55Fクリアーマットチャート色です。これをフルキャストし、着水後にリールを2回転ほど巻いてミノーを沈ませ、ここから色んなアクションを試してみます。とりあえずは最初は魚にアピールするためミノーをシェイキング。そのご弱った魚を演出するため、ゆっくりとただ巻き。これを繰り返して様子をみます。

 するとすぐにタックルを通じて生体反応が伝わってきます。魚は何度もジャンプして逃れようとしますが、ロッドを下げて対応。そしておとなしくなったかと思われたら今度は走り出します。右手に走ればロッドを左へ倒し、左手に走ればロッドを右手に倒して対応するのですが、この時が一番神経を使うんです。実は私のいる固定桟橋周辺は、人口湖を作るときに伐採された樹木の残りが柱のように水中に立っており、これに巻かれたらアウトです。何とか丸太に巻かれることもなく、ランディングネットでキャッチできたのは、40cm超のニジマスでした。

 早速の1匹目に気を良くして、ミノーで同様にして探っていきます。ただ同じようなアクションではヒットが続かず、色々なアクションを試してみます。するとストップ・アンド・ゴーを試している時でした。ミノー着水後に早巻きで若干沈めたら、ゆっくりとリール数回転したら巻くのをやめます。するとフローティングタイプのパニッシュエリアシリーズ55Fは、自分の浮力で浮き上がっていきます。そして浮き上がったところに、再び早巻きで若干沈めてスローリトリーブ、とこれを繰り返すわけです。リフト・アンド・フォールのイメージでもあります。このストップ・アンド・ゴーでストップからゴーに移った瞬間にヒット。しっかりとやり取りを楽しめた後にネットインしたのは、40cmほどのニジマスでした。


 しばらくはパニッシュエリアシリーズ55Fクリアーマットチャート色で楽しめたのですが、さすがに時間の経過とともに反応が薄くなってきたので、ミノーはパニッシュエリアシリーズ55Fのままでカラーをカルピンパールにチェンジします。そして魚に飽きられないことを意識して、アクションやリトリーブコースを変えながら探っていきます。すると再び魚の反応が良くなり、40cm前後のニジマスの釣果を伸ばすことができました。



 しばらくして日が高くなるに従い、表層での反応がなくなってきました。若干魚は沈んだと判断し、ミノーをDDパニッシュ65Fにチェンジ。表層より下の層を探ってみたのですが、時よりアタリはあったもののノーヒット。そこでミノーでの攻略に一旦あきらめスプーンにチェンジしますが、ここからしばらくは苦戦が続きます。シルエットの大きなスプーンからマイクロスプーンまで、カラーもアピールカラーからナチュラルからまで、リトリーブ方法も色々試してみたのですが、表層からボトムまで全く反応がありません。メタルバイブなども試してみたのですが、アタリさえ得られず頭はパニック状態です。ところがシンキングクランクであるカルラを沈めて試している時に久々のアタリがあり、ここからはカルラを信じて粘ることにしました。

 このカルラを中層から低層付近まで沈めたら、後はゆっくりとウォブリングさせるイメージでリトリーブさせます。後はリトリーブコースを変えるぐらいで探っていくと見事にヒット。ジャンプで逃げられないように、立ち木に絡まれないようにキャッチできたのは、やはり40xmほどのニジマスでした。ここからはカルラをカラーチェンジしながら、再び釣果を伸ばすことができました。ただ、カルラ以外にも同じシンキングクランクであるプリリーでの釣果もありました。正午頃までカルラとプリリーで釣果を伸ばした後、昼食後は他の桟橋に移動しながら、スプーンを始め色々なルアーを試してみたのですが、なぜかヒットするのはカルラのみでした。




 この日は午後3時ごろに終了するつもりで、最後は固定桟橋にもどります。すると終了直前になって再び表層に魚の気配が感じられるようになって来ました。そこで最後はミノーで楽しもうと、午前中反応が得られなかったDDパニッシュ65Fで探ってみることに、すると数投目で狙い通り、ガツンと今までにないアタリとともに魚が暴れ出します。ジャンプした時に見えた魚影は50cm近くありそう。やっと後半の苦戦も報われると、ポンピングで大事に寄せてきたのですが、手元まで来たところで急に魚が潜って走り出しました。魚はどこに?と思った瞬間、右手の立ち木の向こうに魚影が見得たのですが、釣り座狭く移動してかわすことができないと思った瞬間、立ち木にラインを巻かれジャンプ一発でラインブレイク。痛恨のミスに天を仰ぐしかありませんでした。
 これで集中力も途切れ、この日は終了としましたが、魚のストック量も相当なようで、もう少し気候が進めば再釣行してみたいものです。


● 使用タックル

ロッド FLNE‐60GTS
リール S社2000番
ライン ナイロン2.5ポンド
ヒットルアー パニッシュエリアシリーズ55Fクリアーマットチャート
パニッシュエリアシリーズ55Fカルピンパール
カルラ 各色
プリリー 各色



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