吉川 康之

埼玉県川越市在住の平凡なサラリーマン。

エリアおよび湖のスプーニングによるトラウトフィッシングをこよなく愛する。



《 晩秋の芦ノ湖2014  〜 2014年11月後半(3回の釣行)  神奈川県箱根町 芦ノ湖 〜 》


 神奈川県箱根町にある芦ノ湖。他所のフィールドのほとんどが禁漁を迎えてしまったこの時期にトラウトたちとの駆け引きが楽しめるこの湖の存在はとても貴重だ!
 しかも赤や黄色に色づいた箱根カルデラを眺めながら釣りが出来るというのだから、それを観に行くだけでも十分価値があると言うもの。今回私はこの秋深まった11月後半の芦ノ湖に紅葉狩りを兼ねたトラウトフィッシングに出掛けて来ました。

 この時期、私が狙う相手はブラウントラウト。昨年の秋にその野性味溢れる美しい魚体を目にしてからというもの、すっかりその魅力の虜となってしまいました。何かと手強いと言われる秋のトラウトフィッシング、強い季節風が吹きつける中、夜明けから夕暮れまで丸一日キャストを続けても一匹も釣れなかったなんて事はしょっちゅうですが、その苦労を差し引いてでももう一度目にしたいという大きな魅力がこの魚にはあります。いったい今年はどんな男前に出会えるのか釣行前から楽しみでなりませんでした。


目の前に広がる箱根外輪山

湖畔の遊歩道には色鮮やかな落ち葉の絨毯が広がります


 今年もこの魚をミノーイングで狙って行きました。私はこの時期、沖にブレイクを控えた岩盤のシャローエリアを中心に 探って行く機会がとても多いのですが、そのエリアの水深や状況に合わせて幾つかのルアーを使い分けるようにしています。 その中で最もオールラウンダー的に使用しているルアーがパニッシュ85F。この時期、朝夕など光量の少ない時間帯に好機 が訪れる事が多い事からカラーは光モノを中心に使用する事が多く、とにかく相手に見つけてもらう事を第一に考えた カラー選択を心掛けるようにしています。そしてこれをステイ時間長めの大きなジャーキングアクションで操って行きまし た。ジャークによりルアーが一瞬ヒラを打った直後の浮き上がりの際にバイトが集中する事から、相手は恐らくリアクショ ン的に口を使って来ているのだと思っています。


芦ノ湖のブラウントラウト(♂)
(11/29 パニッシュ85Fにて)

惚れ惚れするほどの男前でした

 そして次に使用頻度の高いルアーがパニッシュ85SPとチェリーブラッドMD75。こちらは急激な水温の低下やターン オーバーにより、魚の泳層がやや深く 動きも今ひとつ良くないかなと思われるような場面に於いて良く使用しています。 カラーや加えるアクションについては基本的にパニッシュ85Fと大きく変わるところはなく、こちらもやはりジャーキング 直後でのステイの際にバイトしてくる事が殆どでした。


この秋最大となるブラウントラウト(♂)
(11/15 チェリーブラッドMD75にて)

この模様の個体を手にしたのは初めてでした


 そして最後のルアーは チェリーブラッドLL70SとLL90S。これらは魚が遠いと感じられた時や、あまりの向かい風 にリップ付きのルアーではキャストが儘ならない状況下に於いて多用しています。今年は昨年に比べて魚が非常に遠かった (沖にいた)という印象を持っています。このため沖の表層から中層を手返しよく探るのにこれらのルアーがとても重宝 しました。

 それにしても今年はあまりにも魚っ気が感じられません。昨年であれば朝夕のマヅメ時などには、全身を水から出しての ブラウンのど派手な跳ねを数多く目にする事が出来たのですが、今年はさっぱりです。単に接岸の時期が遅れているのか、 それともポイントの問題なのかと、朝夕で入る場所を変えて確認などもしてみましたが何処も状況は同じでした。

(う〜ん、参った)自分だけならまだしも周囲の人にも釣れている様子はありません。ひとりまたひとりとアングラーたち が戦線を離脱する姿を見る度に不安や迷いが大きく募って行きました。


今年はいまひとつ魚っ気が感じられません

日が高い時間帯はナチュラルカラーで
レインボーを狙いました(パニッシュ85F)


 このような状況で私が最後に出来ること、それはもう魚が入って来る事を信じてキャストを続ける事だけでした。 今日も一日異常ナシ!なんて事は特に珍しくないこの時期のトラウトフィッシング、過去にも色々なフィールドで苦い思い を経験しておりとても苦手とする季節ですが、近年 この湖は必ずしもこれが当てはまらない 私にとっては数少ない相性の 良いフィールドとなっていました。昨シーズンもそうでしたが、釣行の度 諦めずにキャストし続けさえすれば必ず魚から の反応が返って来るのです(但し、反応があったからと言ってそれをモノに出来るかどうかはまた別の話です)。

(この湖では 努力は必ず報われる!)
最初は単に幸運が重なっただけの事だったのでしょうが、やがてそれは自身への暗示のようなものとなり、最後まで釣りを 諦めない強い気持ちを持ち続けるのに大いに役立ちました。

(よっしゃ!)
この美しい魚体を目にすれば、それまでの苦労なんてあっという間に吹き飛んでしまうというものです。 やはり最後までやり抜いて良かった!

 釣れた時のこの感動・喜びをまた味わうため、来年もまたこのフィールドに足を運びたいと思います。


投げ続けた末に出てくれたブラウントラウト(♂)
(11/24 パニッシュ85Fにて)

芦ノ湖、ほんと良い魚たちが育っています!


【芦ノ湖のブラウントラウト 2014年 晩秋 You Tube 動画】



● 使用タックル

ロッド TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH)
リール 10 CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO−VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS)
ルアー パニッシュ85F/85SP (SMITH)
チェリーブラッドMD75(SMITH)
チェリーブラッドLL70S/LL90S(SMITH) ※ フックはシングルに換装、テイル側1本のみ
ネット チェリーネット サツキ (SMITH)



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