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池谷 成就
ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。
「かわせみ倶楽部」主宰。
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滝の飛沫が一瞬にして凍り付き雪のようにパラパラと降ってくる。そんな寒い寒い群馬最寒冷地の渓流幕開け。
前日の大荒れ猛吹雪の影響もあって、雪に足をとられなかなか流れに到達できない情けない状況に、比較的水温の安定している源流部に近い湧水地帯中心に狙いを定めるも、アタリさえ無い状況が続いた。
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開けた流れでは風紋を形作った雪の吹き溜まりが昨日の荒れ方を物語っている。時折小規模に雪崩た雪の塊や解けきらない氷が流れてくる。水中から引き上げたルアーはフックと一直線になってカチコチに凍りつく。
そんなルアーの透明ころもをまとったてんぷら状態も数度経験しているが、やはりそんな時はいい釣りをしたことがない。完全なプライベートフィッシングならばとっとと撤退退散して、逆に良い条件のスキーに傾いてしまうところだが、渓魚の解禁日という云わば釣り人のお正月になんとしても魚の顔を見たいのも本音。
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ふと20年ほど前に日中の気温が氷点下15度の長野県の解禁数日後に経験したことを思い出した。その日は所属する釣り倶楽部の月例大会日にあたってしまい、20数人の参加者を数えたが、釣れたのは15cmのイワナ一尾。当然大会はキャンセルになってしまった。その時も雪や氷の塊がそのままの形で流れていた。水温は同じ3℃ちょっと。
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悩みに悩みぬいて、苦しんで苦しんで釣れた方法が、徹底的な超ショートレンジでのバーチカルジギング。大石のえぐれや間を水面に出ない程度にルアーを上下に動かすだけの釣り方。
面白く無い。と言われても仕方ないがこれはこれで、ちょっとしたリズムの違いや川底の砂を舞い上げるようにするとヒットしたりする。
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今回もまた同じ方法で同じ形のルアーで何とかこの苦肉の策で釣れた。今回もイワナが釣れた。上下するバック&フォース4gの周りをふうっと見にはくるもののガブッとは食い付いてくれなかったので、砂を咬ませ、上下のスピードを遅くしたら口を使ってくれた。
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僕の基本的な釣り方はこの縦の釣りと、リフト&フォールを組み合わせたホリゾンタルジギング、バック&フォース理論をベースに組み立てていくが、この日の利根川の支流吾妻川、その支流の支流は縦の釣りのみが有効だった。
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ロッド
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トラウティンスピンインターボロンX TRBX-C57
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リール
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アルファス103TypeF改(AVAIL)
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ライン
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ブラストフロロ3lb
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ルアー
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バック&フォース4g、
D-コンタクト
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