池谷 成就

ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。 「かわせみ倶楽部」主宰。


《 ブラウントラウト♂とニジマス 》


 

群馬県北西部バラギ高原バラギ湖。長野県境、四阿山(あずまやさん)2,354mに抱かれ、小さな堰によってせき止められた高原の湖の湖面標高1,280mは中禅寺湖の1,269mよりほんの少しだけ高いところにある。

 

 そこに放たれたスチールヘッド種のニジマスは強烈な鋭いファイトをみせてくれる。時に首を振りながらの連続ジャンプにひやひやさせられる。 一方以前から数は少ないものの時折顔を見せる程度だったブラウントラウトも、今年は放流の甲斐あって順調に釣れ続いている。こちらはごねるような鈍重なファイトはまさに重ささえ感じることがあるが、たっぷりと餌を食ってくれた太さに感激もひとしおだ。



 

6月上旬。この日の下界の温度は35℃を超えるような暑さだったが、さすがに1,200mを超える高原。暑いといえども30℃には届かない。むしろ紫外線との戦いともいえる晴天 に、午後からの釣りも最初はニジマスばかりが妙に釣れてくる。

 

 きょうはブラウンだめかなと思っている矢先、午後3時をまわる頃にスプーンの落とし込みに最初のブラウントラウトがヒット。スプーンをロングキャスト後、一旦底を取り、ロッドをやや高めに構え水面とラインとの接点を極力短くなるようにキープ。中層やや下の層をキープしながらゆっくりめのリトリーブ。そして時折フォーリングでスプーンを落とし込む。これはこのバラギ湖攻略の教科書的メソットで、この方法で釣れない場合はそうとう条件が悪いかスプーンに飽きていると思った方がいい。特にニジマス、スチールヘッド種にはゆっくりのリトリーブ速度と大きすぎないウォッブリングアクションが有効だ。




 

一方、放流直後のブラウントラ ウトこそスプーンが有効だったが、春蝉の登場以降、クランクやミノー、プラグで狙うブラウントラウトが面白い。中禅寺湖や支笏湖もそうだったけど、スプーンで釣れないこともないが、ルアーを銜えるのが下手なブラウントラウトにはボリュームのある派手なプラグやミノーなどタナをキープし易いルアーに分があるように感じる。スレていればナチュラルなものを投入してみよう。

 

 この日もまさにスプーンでの1尾の後は先読みも含めて大好きなクランクやミノーにルアーをシフトした。派手なクランクにはニジマスもヒット。ワカサギの産卵シーズンは終わっているが、ミノーにはなぜかブラウントラウトばかりがヒットしてきた。



 

午後6時のタイムリミット直前には共に入れ食い状態に突入し、結果的にトル クフルな魚にラインブレイク2発。そして一瞬時が止まったような重苦しいアタリにゆっくりと力強く動きだしたのは、オスのブラウントラウト。

 

 ワニの口のように扁平で時折ルアーを外そうとバクッパクッっと大きく口を開けては閉じる。突然潜ろうとするのを耐える。突然頭をグィングィンとスイングするのでラインテンションをキープする。フックが伸びる心配も頭をよぎる。やっと浮上してきたのは久々に無骨ヤツにびっくりしてしまった。




● データ

無印良品 カンパーニャ嬬恋キャンプ場 http://www.muji.net/camp/tsumagoi/


● 使用タックル

ロッド インターボロンX  TRBX-C74
リール プラッガーLH改(AVAILスプール、ハンドル)
ライン ファメル ブラストフロロ5lb
スチールヘッド・ニジマスが釣れたルアー バック&フォース5gヘブン7g・モデルNo.MC423スプーン・美蝉カメヌシ・カメヌシ爆・ジェイドMD・スクエアーA(ボーマー)。
ブラウントラウトが釣れたルアー バック&フォース5gヘブン7gカミオンマグナムドレッジ・スクエアーA(ボーマー)・パニッシュ85WL・パニッシュ85FチェリーブラッドDEEP70・チェリーブラッドMD70ジブSP



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