高木 歩

ショップでの勤務経験を生かした豊富な知識を併せ持つフライフィッシャー。

トラウトの魅力にとりつかれ栃木県に移住。現在は那珂川水系・鬼怒川水系を中心に活動中



- 「2013年4月〜5月 箒川と那珂川本・支流」 -


 4月中旬から、那珂川本流を釣り始めた。

 しかし、なかなかまとまった雨が降らないため、川は渇水となり、私の行くエリアにはまだ本命(サクラマス)が遡上してきていないのか、釣果0(ゼロ)が続いた。

 那珂川水系の他の目ぼしい支流も釣査(ちょうさ)してみたが、本命の反応は無く、その代わりにレインボーや、良型ヤマメの反応があり、楽しむことが出来た。


 5月に入り、本流は相変わらずの渇水である。時折サクラマスの情報が入るが、私には反応が無い日が続き、朝一本流、午後から気晴らしに、自宅からすぐの箒川というサイクルで、岩魚やヤマメに遊んでもらった。




 とある日の午後、時間が空いたので、那珂川本流で、以前渇水時に実績のあったエリアに入ってみることにした。

 現場に到着し、さらに進んだ渇水に愕然とするが、比較的水量が多く深瀬のあるポイントを、じっくりと釣り上がって行くことにした。

 渇水により流程は短くなり、大胆に釣り下ることは不可能と考え、一投目から核心部へルアーを通していくが反応は無い。

 入川点からすでに1kmほど上流まで上ってきた、このポイントは上下流共車止めからは離れており、渇水時のみ安全に遡行できるため、比較的釣り人が少なく、何度も良い思いをしたことがある。

 早速核心部へチェリーブラッド70ゴーストアユをキャスト、瀬の中から出てきたルアーに、何かが追尾してきたのを確認、軽くトイッチすると、反転してヒット!! 無事ランディングした魚は、帰ってきたのか、これから行ってくる個体なのかはわからないが、このエリアの30cm前後の個体に多い、銀ぴかの本流ヤマメ。何はともあれ、美しい魚体に感謝してリリースした。


 太陽が傾き始めたので、車に戻りさらに下流のポイントへ向かうことにした。
 そこは、サクラマスの実績多数のエリアであるが、渇水のためポイントがかなり絞られている。やはり一投入魂が必要であり、ミスキャストは厳禁。

 気持ちを落ち着かせ投じたチェリーブラッドが、先ほどと同じく瀬から出てきたところで、ルアーに絡みつくように追尾してきた魚影を確認!! しかも40cmは軽く超えている。トイッチするとさらに闘争心をあおられたのか、ルアーの横腹に食いついたように見えたのだが、軽い手応えを感じたのみで、その後キャストを繰り返したが反応は無くなった。


 本格的なシーズンに入り、ただ一つ願うことはまとまった降水である。情報によると今年の遡上数は例年並みであり、水量さえ回復すれば、遡上が促進され良い釣果が期待できるだろう。


使用タックル

ロッド IBXX-73SD/IBXX-56MT
ライン 6lb/4lb
ルアー チェリーブラッドMD70ゴーストアユ/スティルゴールドヤマメ



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