後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 伊南川絶好調! 》


 気象庁が梅雨入り宣言したものの雨の降らない日々が続いていた。しかし、台風3号のおかげか今週は梅雨らしい天気になった。南会津は雨降っているのかと調べてみれば、金曜日に雨が降り水位が30センチほど上昇。土曜日は曇りベースの天気。

 これは渓流釣りには絶好のチャンス!現在小型ながらも爆釣中の外房ヒラマサ、早くも始まってしまった相模湾キハダの情報に後ろ髪引かれながらも今回は5センチ足らずのちっちゃなミノーを引き倒しに2週連続の南会津へと車を走らせる。


 朝6時、川に着いてみれば増水しているハズの川はすでに落ち着いてしまった感じ。しかも先週よりも若干減水しているようだ。気温も先週の朝はゴアテックスのジャケットが必要だったが今日は必要ない。水温は15℃でこちらも高め、いよいよ春の終わりから初夏に向かっている。

 まずは先週に最初の大物をバラシたポイントに入る。しかし、約10センチの減水は先週にヤマメがヒットしたポイントをすっかりと変えてしまった。ただでさえちょっと流れの緩いポイントだったので減水すれば厳しくなるのは想定内。想像するに、ヤマメは昨日の増水で上流に挿しただろう。しかし上流の流れ込みも沈黙。結構ドキドキで狙ったけどドラマは無かったか。


 そして車で岩盤ポイントに移動。ここは先週良かったので今日も裏切らないだろう。最初の岩盤からの落ち込みで開始早々5バイト、5キャッチ。先週は夕方だったせいか当たっても乗らないバイトが多かったが、今日は朝で食いが良いのかしっかりと食ってきているようだ。

 しかし、良かったのは最初のポイントだけで、少しずつ上流に遡行しながらポイントを狙うが先週ほどのガンガン当たってくる感じは無し。まぁ、これが普通だろうな。たった10センチほどだが水位が下がってだいぶポイントも変わっている。先週は広範囲に「線」で攻める釣りでガンガン当たったが今日は「点」でしか当たって来ない。

 それでも4時間釣り上がりイワナ混じりで12匹キャッチは自分にとっては良い釣果。バラシは2つほどで、先週と同じトレブルフックのバーブレス使用でもこんなにバラシ率が違うものか。


Dコンパクトで爆

ガッチリとフッキング


良いコンディション

イワナも釣れた


先週もやった深みで今日はヤマメ27センチ

ヤマメの最大27センチ


 次に向かったポイントは上流の堰堤のポイント。最初に堰堤下を逆引きトゥイッチも不発。その下の瀬もダメ。そこからガンガンの流れになってその下のテトラ絡みのポイントに釣り下って行くもバイトは無い。おかしいな、居ないハズは無いのだが。と、ここから同じポイントを釣り上がりダウンクロス、ダウンストリームの釣りからアップストリームの釣りに変えて連続バイトで3キャッチ。ダウンでは当たらずにアップだと当たる・・・ちょっと魚がナーバスになっているか。

 川に着くまではやや増水の川でもっと簡単に釣りする予定だったがそうはいかないのが「魚釣り」だ。毎週簡単に釣れたらアッと言う間に魚が居なくなってしまう。居ても簡単に食わない事も多々ある、だから釣れたり釣れなかったりしてそれが楽しいのだ。

 いつもはやらない堰堤上流のポイントを釣り上がるがチェイスのみでヒット無し。


 昼を過ぎて、さあどうしよう。水量が少ないようなので上流部よりも下流部の方が良いのかもしれない。昼ごはんのレーズンバターロール6個入をパクつきながら車で移動。

 一気に下流まで移動するつもりだったが途中で良い流れを見つける。小さな公園もあって車も安心して止められるし水量も多く申し分無し。先行者が居ないかと一度下流まで車を走らせて確認するが居ないようだ。と言うか、今日まだ誰も釣り人を見ていないぞ。

 誰も居ない公園から川に降りて最初の大淵の大場所をしばらく攻めるがノーバイト。チェイスも無し。

伊南川の流れ


Dコンパクトお気に入りカラーで
 その下のガンガン瀬から瀬に変わるポイントでバイトが出だす。流芯の奥の対岸のブレイクに定位しているのか連続でヒット。22センチほどのアベレージサイズだがヤマメらしい美しい魚体。だんだんと流れが緩くなっていくとパッタリとバイトは無くなる。早い流れの脇でしか食わなかった。やっぱりちょっと難しくなってきているか。

 そのまま下流に釣り下って行くがダラダラと浅い瀬では反応無し。堰堤まで来ちゃったので一旦戻ろうかと思ったが何とか堰堤の下まで降りれそうだ。

 堰堤の下のガンガン白泡のちょっとした緩い流れのルアーを通せる所でヤマメを2キャッチ。


 ちょっと高巻して堰堤の下に降りたのが午後3時。このポイントに着いた頃から雨がシトシトと降ってきて上半身はすでにずぶ濡れ。ラッシュガードを伝ってウェーダーの中も湿ってきた。この堰堤下をちょっとやったら今日は終わりにしよう。

 1投目から1キャッチ。そしてここからほぼ入れ食いが始まってしまう。ガンガンに当たってくる。途中でバレてもまた当たってくる。乗らないと1キャストの間に2バイト、3バイトある。どうなってんだ?ここは!!イワナも混じりながら何匹釣ったかわからない。

 雨は次第に本降りになってくるが目に見えて増水には転じていない。スイッチが入る状況には遠い。魚はどこでもヒットしてくる状況だが手前ヒットは全くなくて対岸に近い比較的浅いポイントでのヒットがほとんど。魚体を見る限り「放流しました」って感じの魚ではないのだがこれは絶対に放流しているな。1匹だけまるでフグだろっていうくらいメタボなヤマメが釣れるが写真を撮る前に逃げられた。ちょっと残念。

イワナ27センチ


Dインサイト44で

Dコンタクトでもキャッチ

 今年はとても魚影が濃い伊南川ではあるが、このエリアだけこんなに入れ食いっておかしいよ!とっても嬉しいけど!!


 Dコンタクト、Dインサイト、Dコンパクトを代わる代わる使うも圧倒的なヒット率を誇ったのはDコンパクト。因みに、先週の夕方爆の時はDコンタクトが一番良かった。

 数は数えていないがたぶん20〜30の間くらい釣った所でバイトが遠のき移動。もうやめるつもりだったが最後にデカいの狙いでこの雨で水量が多めに転じているだろう下流部に移動する。


 車を15分ほど走らせて適当に入渓しやすい流れに入る。もう釣り過ぎてどこでもいいやって言う感覚がポイント選びをいい加減にしてしまう。
 でも不思議なもので、川に降り立つとまた釣りの事しか考えられなくなる。ただ良い流れにルアーを送り込み「ガツン」と当たってこい、それしか頭に浮かばない。

 適当に入った下流部は、適当に入っただけにノロが多くてちょっとドブのような臭いがする。1キャストごとにルアーに糸くずのようなゴミが頻繁に引っかかってくる。でも水量はここまで下流にくると増水に転じているようだ。ノロの他にも草やゴミが多く流れてきてとても釣り辛いが魚が居れば一発で食ってくるだろう。でもこんなにノロがあるって昨日は増水してないのかな?


 流芯の中にある大岩の後ろでDコンパクトをトゥイッチ、ステイした直後に「ガツン」とヒット!ヒットと同時に水面でもんどりうった魚はデカいぞ!

 この時点ではヒットした魚がヤマメだと信じて疑わなかったが・・・今日初のネットインした魚はイワナ33センチ。まだ伊南川本流イワナには程遠いあどけない顔付きではあるが嬉しい1本だ。


33センチ!イワナだけど

まだ幼顔かな


 その後、川はさらに増水。これは上流部もチャンス!?と今日最初にやったポイントに戻り、食いの良くなったヤマメを2バイト2キャッチで今日の釣りは終了。


 結局、朝6時から夕方6時までやってしまった。車の運転中に左膝がカクカク震えている。腰も痛いし右腕、左腕、背中までもが痛い。肩もスゲーこっている。心地よい疲労感はとっくに通り越しているのに気が付くのは、いつも釣り終わった夕方だ。

 「悪魔の趣味」に魂を売ってしまったのだから仕方ないかぁ。


● 使用タックル

ロッド TRE-64PEX
リール ステラAR2500
ライン PE0.8号+リーダーフロロ7ポンド
ルアー Dコンタクト、Dインサイト、Dコンパクト



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