伊勢志摩の秋~冬沿岸事情

辻 晴仁

三重県在住 某水族館魚類飼育員。アジング、メバリングからオフショアまでソルトルアーゲームを展開しています。 釣果報告や魚類生態解説→https://www.fishing-aquarium.com

この釣りも気がつけば10年はやっているのですが、今年も沿岸にトウゴロウイワシが押し寄せるシーズンとなりました。同時にこれらを追って青物が入りナブラゲームが成立します。


というわけで早速調査にエントリーすると、いきなりやってしまいました。青物に追われたトウゴロウイワシが打ち上がっています。つまり青物ナブラの後と言うことです。完全に乗り遅れました。

おそらくまだチャンスはあると踏んでキャストを繰り返します。ルアーは実績の高いハルカ125fです。できるだけロングキャストを繰り返しているとコツンと何かに当たります。同時に周りでトウゴロウイワシが騒いで単発ボイルが発生します。すかさず投げ直しますが足が速くて追い切れません。波打ち際で単発ボイルがあったのですかさず投げ入れると叩かれるようなバイトと同時にフッキング!しかし即バラし。何かが噛み合っていません。そこでルアーをチェンジします。海面がラフなので少しレンジを入れる為にサラナ110fにチェンジします。なかなかチャンスが有りませんが、立ち位置より右に単発ボイルが発生します。すかさず投げ入れてただ巻きを入れるとドン!!と衝撃が走ると同時にファイト開始。左右へ走るショア独特の引き方を楽しみながら無事キャッチとなりました。70センチクラスのワラサでした。今シーズン初釣行で幸先よく1本目キャッチとなりました。

別日、この日はトウゴロウイワシの接岸する時期+ウネリ有りと言うことでヒラスズキ狙いへ行ってきました。青物同様、ヒラスズキもこのベイトに着きます。


ポイント到着するとセットの波でサラシが広がるちょうど良い波の感じです。無駄打ちはせず波を待って丁寧に投げた一投目、思いの外出ないと思ったらルアーが波打ち際に入った瞬間にバシャっと出ます。引き波の時には完全に水がないようなヒットポイントです。どうやら相当浅いところまで魚が入っていそうです。


二投目、波を待ってルアーの飛距離が頂点を越せるタイミング見計らい投入します。先ほどよりはコースを岸寄りに入れて引いてくるとドンピシャでバイトが得られました。波打ち際でバラさないように丁寧に寄せて無事ゲットとなりました。

この後も同じような波のタイミングで入れるとまたしてもほぼ同じポイントでバイトが来ました。こちらも無事キャッチとなりました。

秋の時期特有なのかもしれませんが、同じサラシが超高活性な群れに変わりました。もう毎回投げるたびに魚が当たってきます。最高の状態に聞こえるかもしれませんが、サイズが小さいのです。20~30センチクラスのヒラセイゴが乱舞となりました。こうなると金太郎飴状態なので全てリリース。この日はこれにて納竿としました。


またまた別日。秋が深まってきた伊勢志摩地方は青物ナブラシーズンの最盛期を迎えました。狙えば数が取れるとは思いますが、贅沢にも気分的にヒラスズキ狙いでエントリーします。


ポイントは今回はハードな磯メインで入りました。日の出前からのエントリーです。薄明かりとなったタイミングでキャストを開始します。どこも出そうな雰囲気がありますがバイトが得られません。そしてここは絶対出る!という磯のスリットと沖からの潮が当たるピンスポット。サラナ110f のピン打ちでドンピシャで入れるとゴツン!と強いバイトと同時にファイト開始です。直ぐに魚が浮いたような感じがありましたが、その直後に頭を振りながら下へ下へと突っ込みます。次の瞬間にフッと軽くなってまさかのバレ?よく見るとリングが飛ばされ、しかもアイが曲がっています。ヒラスズキだったのか、青物だったのか他の魚だったのか?悔やまれます。


その後、気を取り直してサラシやスリットを丁寧に探って行くのですが、バイトが出た!と思った次の瞬間には一面の青物ナブラが発生しました。こうなるとヒラスズキよりも先に青物が食ってくるので、青物狙いにシフトチェンジします。ヒラスズキ狙いのミノーそのままでもイージーに食うだろうと思ったのですが予想が外れて全然食いません。バイトがあってもショートバイト。パターンが合っていないようです。


そこでペンシルベイトの誘い出しなども試してみますがこれまた反応無しです。ナブラがいつまでも続くわけではないので焦ります。そこでサージャーのスキッピングはどうかと試してみることにします。キャスト後、ルアーが着水で海面に突き刺さります。ここでヒットです。しかもサイズが大きいのか長いランの後にフックオフ。魚の大きさはともかく、着水後にバックスライドしたプラグに反応があるということは、おそらく反射で食っている感じです。そこでジャークを試してみることにします。ルアーボックスを見るとハルカ145fが入っています。これをロッドで下側に強くサビキながら誘ってみます。すると数回ジャークを入れただけでとゴツン!とバイト。しかもデカそうです。走られたらマズいポイントなので一気に浮かせます。それでも足元で下へ下へと突っ込む大型特有のファイトを見せます。なんとか寄せて波に合わせて無事ランディングとなりました。久しぶりの80オーバーサイズでした。

この一本がヒントになり次のキャストでもドカン!と当たります。先ほどよりは小型ではありますが70後半サイズが顔を見せてくれました。

この後はバイトがあるもサイズが下がったのかイナダクラスが当たってきました。明らかに群れが変わったという感じで一面がイナダになります。これまた贅沢ですが、同じサイズを釣り続けてもキリがないのでこれにて納竿としました。


青物といえば、ナブラに入れば食うと言っても過言ではないほどイージーな魚種だと思います。しかし今回パターンが難しかったのは2つの要因があったと思います。一つはベイトのサイズです。同じトウゴロウイワシでもサイズが小さいと難しくなります。今回のポイントも量は多かったもののベイトサイズは5センチくらいでした。また魚のサイズが一回り大きかったことです。やはりワラサクラスよりも80オーバークラスとなると頭脳も発達するのか難しいくなります。これはショアオフショア共通です。この二つが原因となっていたのではないかと感じました。

RodSmith:プロトロッド
ReelShimano:ツインパワー xd5000xg
Lineygk:upgrade pe 1.5号
LureSmith:ハルカ125fサラナ110f