2025 遠州灘釣行記(その3)

冨安 隆徳

愛知県豊川市在住。ルアーで四季折々の魚を求め釣り歩く、アウトドアが大好きなサラリーマン。主なターゲットは、九頭龍川の桜鱒、天竜川水系遠山川のアマゴ・イワナ等。

【ベイト接岸】


 12月も中旬に入りようやく私が通う遠州灘サーフに、ベイト接岸の情報が届くようになった。ベイトが接岸しないとフィッシュイーターの活性が上がらず、なにより我々のやる気も高まらない。
 前回のレポートではサッパの接岸による釣りを紹介したが、まだまだカタクチやマイワシ、それと大型のプラグに反応がよくなるコノシロがまだ姿を見せていない。次回はこれらのベイトの大規模な接岸が鍵になると考えていると、早速先端地域にサッパとともにマイワシが接岸した。


【早朝の爆釣情報】


 7時頃から始まったマダカ(シーバス)まつりは、11時の干潮まで続いたようだ。東西からそれぞれベイトが接岸し、浜の中央で合流したようだ。東からは大型のイワシやサッパが接岸し、ここで釣りをしていた人たちは80cmクラスの魚とファイトを楽しんだ。一方西側に位置する岬の先端から流れてきたベイトは、小ぶりのものが多く、70cmクラスのマダカが多かったと聞いている。昨年までならワラサやブリなどの青物が先に反応するのだが、この日も青物は少なかったようだ。
 いずれにしてもこの浜に居合わせた釣り人は、長時間にわたり大型魚とのゲームを満喫し、伊良湖岬の虜になったことだろう。私もこの釣りに魅了され、先端地域に通っているといっても過言ではないのだ。しかしこの日は昨今のベイトと潮位、風などの状況から狙い処は午後からと読み違え、この大爆釣には出会えなかった。そのため午前中は仕事が手に付かず、正午のチャイムとともに一目散に先端地区に車を走らせた。


【まつりのあと】


 現地に到着したのは午後2時前。潮も上げ潮に変わり、先端地区のサーフエリアはまつりの後といった状況であった。接岸していたベイトは浜から抜け、僅かに残るベイトにマダカが時折反応している程度だ。ベイトの抜けた浜で深追いをするつもりは無かったので、夕マズメに備え、ベイトを求めて浜をチェックし始めた。


【今朝の状況】


 浜を巡回しながら情報収集をしていくと、今朝の状況が徐々に見えてきた。今朝一番熱かったのは観光地として有名な「恋路が浜」という砂浜。この浜から東に向かってワンドと岩礁帯が続き、静岡県まで片浜13里と呼ばれる数十kmの砂浜となっている。恋路が浜に接岸したベイトは、この岩礁帯から東に流れたようで、こちらでも大型のマダカがキャッチされたようだ。
 しかし潮が変わった今、ボラの魚影はみられたが、この日のメインベイトであるサッパやマイワシの姿は遠目からでは確認できなかった。そこでゆっくりとタックルの準備をして夕マズメに備えた。


【タックル】


 今回はサーフエリアのマダカがメインということでいつものブローショットボロン BSB-103SFにPE1.2号、35lbのショックリーダーと少しライトなセッティングで挑んだ。リーダーはフロロの5号(約20lb)にしたら?と仲間のアドバイスもあった。しかし大型青物の可能性もあり、リーダーは35lbに落としたが、素材は柔らかく適度な伸びのあるナイロンを結んだ。信頼できるタックルを使うことが何より重要だと考えるからだ。
 ルアーはサラナ、ハルカ、パニッシュSWなどのミノーを中心に、深場を探るためのバイブ ベイブルを加え、青物用のルーディッシュ、サーディンラン、ドラゴンサラナなどをボックスに詰め込んだ。


【ベイト発見】


 タックルを準備し15時ころから再び浜回りを始めると、恋路が浜から数キロの浜で小規模ながらサッパらしき群れを発見した。日中ということもあり釣り人もほとんど居らず、ゆっくりとベイトの群れを追いながら釣りが楽しめそうなこの浜にエントリーすることにした。

 時折水面に姿を見せるサッパらしき小魚達は、大型魚に追われる状況ではなく、潮に乗って東に移動していた。まずはこのサッパの群れの周辺をサラナ125Fイワシカラーで流して行ったが、しばらく反応の無い時間が続いた。
 そして30分ほど経過した時だった。100mほど西に居たベイトの群れに突然水柱が上がった。すぐに現場に急行し、時折発生するボイル目掛けてルアーを打ち込んだが反応が無い。そこでサラナ125Fイワシからパニッシュ120F-SWカタクチピンクベリーに変え、表層を探ったがこれにも喰ってこない。ベイブル90Sのイワシを沈めてボトム付近を通したが無反応。
 あまりの反応の無さに途方に暮れていた時、前回のパターンが頭に浮かんだ。ベイトにボイルしている魚ではなく、その周囲や沖にいる魚に狙いを変えることだった。そこでハルカ125Sサヨリカラーでベイトの周囲を広範囲に打ち始めた。すると沖の中層をゆっくり流していたハルカ125Sに待望のバイトがあった。当然今日の状況からランカークラスの大型を期待したが、寄ってきたのは75cm程のマダカ。サイズとしては申し分無いのだが、80cmクラスを期待していただけに少し複雑な気分であった。

【待望のターゲット】


 素早く画像に収め釣りを再開したが、既にマダカのボイルは落ち着き、ベイトも東に流され、密度も徐々に薄くなっていた。私の潮上で釣りをしていた仲間からは
「マダカの活性は低いがベイトはまだが居る!」
と情報を得ていた。そこで引き続きハルカ125S サヨリカラーでベイトを待ちながら釣りを続けると、突然手前で何かが喰ってきた。
 当然マダカだと思い込みファイトを続けていると、少し引きの強いこの魚はなかなか寄ってこなかった。水面に浮き上がることもなく、エラ洗いをする様子もない。何か違和感を覚えながら波打ち際でまで寄せてくると、細長く白い腹が波間から確認できた。
「サワラだ!」
 ここからは慎重にやりとりを続けた。サワラは私が一番出会いたかった魚だからだ。引き波で強引に寄せることなく次の波を待ち、後ずさりしながら丁寧に浜にずり上げランディング。潮が緩みベイトの気配の薄れた浜で、久しぶりのサワラに出逢うことができた。75cm程のサワラを手にし気を良くした私は、活性は高くはないが良型の魚が回遊してくると判断し、次のベイトが流れてくることを待ちながら釣りを続けた。

【夕マズメ】


 しばらく西からのベイトを待ちながら釣りを続けたが、ベイトは結局流れてこなかった。満潮で潮が緩んだことが原因なのだろう。
 一方先ほど見送ったベイトは東に進み、流れ着いたワンドがなにやら騒がしい。こちらは潮が緩んだことでベイトが溜まり、夕マズメにマダカの活性が上がっているように見えた。東に行きたい気持ちを抑えながらキャストを続けたが、この判断が大きな分岐点となった。
 西の浜からタイミングよく移動してきた仲間達は、ここで80cmオーバーのマダカとのファイトを楽しみ、これまでの出遅れを取り戻していた。
 ベイトが薄い浜で釣りをしていた私も、その後東のワンドに合流したのだが、時すでに遅く高活性のマダカの群れはベイトとともにこの浜を離れてしまった後だった。
 このワンドでもベイトにマダカがボイルしていたようだが、ルアーへの反応が良くなかったようだ。良型は少し沖を回遊し、この群れを捉えた釣り人はいい釣りができたと聞いている。
 ベイトやボイルを撃ちたくなるのは当然だが、状況により狙い処を変える柔軟な釣り方がここでも鍵になったようだ。私の一尾目のマダカはまさにこのパターンで出会うことができたが、サワラで判断を誤ってしまった。ベイトが薄くても今日は魚が回ってくると考えたのだ。やはりベイトの存在は重要で、ベイトが薄れ、魚からの反応も薄れた時点で、東のベイトを追うか、西のベイトを探すべきだったのだろう。午後からの釣りはベイトの周りを広範囲に探る。これが今日の魚への近道だったようだ。
 日が沈み切った浜で今日の釣りを振り返りながら車に戻った。

【これから】


 ようやくベイトの接岸で伊良湖岬の先端地区らしい釣りが見られるようになった。しかし大型青物はまだ姿を見せず、この時期のメインベイトでもあるコノシロも接岸していない。今季は季節の進行の遅れで年を跨ぐことが充分考えられ、場合によっては1月末までずれ込むかもしれない。コノシロの群れをめがけて、マダカ、鰤、サワラがボイルする大爆釣を期待しながら、まだまだこの先も遠州灘の先端地区へしばらく通うつもりだ。

Rodスミス ブローショットボロン BSB-103SF
Reelシマノ  ツインパワーSW 4000XG
Lureスミス ハルカ125S/F 145F/S 165F/S  サラナ125F 147MAX  147SR  パニッシュ120SW  ルーディッシュ  ベイブル90S 90HS  サーディンラン 13F/SS 
Lineヨツアミ エックスブレイド(X-BRAID UPGRADE) X8 1.2号
Shock Leaderバリバス ナイロン 35lb