サーフへ行こう!2025―4月のヒラメ

猪原 亮

高知県在住。ナイロンラインを主体とした独自のスタイルでレコードフィッシュを意識したショアからのキャスティングゲームを展開。

新たな年度になり、仕事のバタバタも多少おさまったので、朝活再開です。
今シーズンは2月に小型のヒラメも抱卵し産卵直前であったことから、4月はアフターから多少なりとも回復した大きめのヒラメが釣れてくれないかと、期待を込めてのトライです。


4月のとある日の朝、ホームのサーフへ。4月になると朝も早くなるので、仕事前でも時間が取れるようになります。ただ、その分早起きしないといけないので、仕事の時に眠くならないように頻繁には行けません。


自分はしっかり寝ないと駄目なタイプなので、夜に釣りに行ったら、次の日は朝活できませんし、逆もその然りですので、ある程度潮周りと過去の実績を踏まえて、釣行日を絞っています。



釣り場に着くと、辺りはうっすら明るくなってきたかなというくらい。この日もベイトが濃いエリアを見つけるために浜をウロウロ。この時期はもうサワラがほとんどいないので、岸沿いのヒラセイゴ・ボイルが頼りです。


この付近かな?というところからスタート。最初はサラナMDから。釣れそうなエリアを一通り流しますが、反応なし。そこで、沖をチェックするためにルーディッシュに交換。


恐らく普通の遠浅のサーフではシンキングペンシルが一般的で、潮流に乗せてドリフトする、またはストップ・アンド・ゴーで刻んで探ることに長けていると思うのですが、急深で沖も深いサーフでは、ヘビーなシンキングペンシルであっても浮き上がりやすく、底をトレースするにはちょっと攻めがスローだなと、感じています。


その点、ルーディッシュはヘビーシンキングで深いエリアでも素早く底が取れますし、リップが付いているので、浮き上がりにくく海底付近を速い展開でトレースさせやすいので気に入っています。


とりあえず広く探るために遠投です。できる限り遠くへ!距離にして70~80mくらいでしょうか。僕はナイロン12lbなのでこれくらいが限界です。着水後は必ずカウントを取ります。投げた先の沖は基本フラットだと思うのですが、それでもカウントを取ることで多少の起伏の様子、何かしらの変化を知りたいのです。


カウントの取り方のコツは、ルアーの着水直後からカウントを取ることです。そうすることで、糸ふけの出具合にカウント数が大きく左右されることがありません。


リーリングも海底からなるべく離さずに巻いてくるために、カウントしながら調整します。キャスト後の着底からリーリング数と再着底までのカウントで海底から1m前後を意識して刻んでいきます。


ルーディッシュであれば1mフォールするのに、足元で確認すると1秒くらいで落ちますが、沖ではラインの抵抗などでカーブフォールすることを考えて2秒前後と仮定して、リーリング数を調整します。例えば、最初の着底直後ならギア比にもよりますが、僕の場合はXGを使っていますので、始めの3巻きで2,3秒フォールの底取り、次は5~6巻きで2秒フォール、手前に来れば来るほど浅くなるので、次は7~8巻き、といった具合で刻みます。


こんな感じで、刻んでいると沖でのフォール後の巻き始めでグッと重たい感覚。すかさず合わすと少しの生命反応の後、重くなります!これは、ヒラメちっく?!


寄せてくると、波打ち際で横走り!間違いない、ヒラメでしょう!浜にズリ上げると、今年のアベレージサイズの55㎝といったところでしょうか。なかなか60アップに届きませんが、とりあえずヒラメと巡り会えたことに感謝です。

釣れたヒラメが吐き出した小魚が、今シーズン生まれの小さなタイ類の稚魚だったのを見て、そういえばイワシシラス漁をしている船が岸にだいぶ近いところに居るし、数日前に見たシラスにタイ類の稚魚がポツポツ混ざっていたので、このベイトを追ってヒラメが接岸しているのかと推測しました。


これはまだチャンスは続くだろうと思い、翌日も頑張ってやってみましたが、45㎝に届かないソゲで終わってしまいました。ただし、それでもヒラメには変わりないので、まだチャンスはある、と明くる日の休日も朝からトライです。


明け方に浜に着くと、先日までヒラセイゴのボイルがあったエリアは静かになっています。あれ?どこに行ったかな??浜を歩いて探し続けます。夜明けの時間帯にはボイルの濃いエリアを見つけられなかったので、河口へと近づきながらキャストを続けます。


この日はベイトがどこにいるのか確認できないので、ヒラメが捕食していたタイ類の稚魚が沖の底に群れていることをイメージして、最初からルーディッシュの遠投で広く探ります。


もちろんむやみやたらに探るのではなく、浜の形状や砂が砂利に変わるところ、など変化を挟んで20~30mくらいの範囲に絞ってチェックしていきます。すると、だいぶ明るくなってきたところで、巻いてきたルーディッシュに稚鮎とイナッコが反応して水面を逃げ惑う場所を見つけました。お!ここはベイトいるな~と、じっくり波立つ海面を見ると、かすかに沖に向かって潮目が伸びているように見えます。


これまで生命感がなかったのに、突然ベイトが居るということは、恐らくこの潮目の沖にもベイトがたまっている可能性があると考え、このエリアを丁寧に探ります。


ベイトを見つけたスポットから1キャストに3mずつ刻んで進んでいると、5キャスト目の3フォール目からのリーリングでコンッ!と明確なアタリ!大きくスイープに合わせを入れると、なかなかの抵抗を見せた後、いつもの重みが竿に乗ります。


寄せてくるとやはりヒラメ!しかも、先日のヒラメより少し大きそうです。60㎝にはやはり届きませんが、55㎝はちょっと超えてきたようです。身体の厚みもまあまあでだいぶエサを食い込んで回復しているようです。

今シーズンはこれが最後のヒラメとなりました。例年は5月上旬の海面水温が20℃を超えるまでは狙えるのですが、狙った潮周りに大雨や時化が重なったため、ヒラメ狙いはまた次シーズンへ。ただ、今年の反省を生かして、次シーズンは早めにヒラメ狙いに取り掛かりたいと思います。


目指せ!座布団!!

Rodサーフェッサー98
ReelツインパワーXDc5000XG
Line12ポンドナイロン+フロロリーダー8号
Lureルーディッシュ95HS