パニッシュsw120でのロックショアゲームとフッキングの検証

辻 晴仁

三重県在住 某水族館魚類飼育員。アジング、メバリングからオフショアまでソルトルアーゲームを展開しています。 釣果報告や魚類生態解説→https://www.fishing-aquarium.com

まずは磯ヒラのレポートからまとめます。この日は三重県の南側に低気圧が入りサラシの出来る良い条件となったのでエントリーしました。


当日は爆荒れかと思いきや、思いのほか波高はなくて1.5~2.0mといったところでした。セットの波が来ると良い感じにサラシが広がります。ただ南からの風が10m以上は吹いています。しばらく磯の様子を観察して安全に出来そうなので降り立ちます。


まずは1 投目。足元に出来たサラシが岩の窪みに当たって反転するポイントへピンポイントにキャストします。いきなり来るだろうと思っていると、案の定ピックアップ寸前でドカっと食ってきてくれました。よしもらった!と思った束の間、フックアウト。バレたというよりは乗らなかったという感じでした。条件が良いと同じサラシからバンバン当たってくるのですが、それ以降はやはりバイトがなかったので移動をします。


気を取り直して隣の磯に移動します。ここは離れの磯に出来るサラシを狙うポイントです。サラシが良い感じなのでピンに入れば釣れそうなのですが、立ち位置が横風を受けてしまうのでなかなか入れられません。5投目にやっとキャストが決まったと同時にゴン!という金属的なバイトが得られます。しかしこれも乗らず。先ほどのバイトと同じく乗せられなかった原因は風です。ルアースピードをコントロールしたいのですが、ラインが風で持って行かれてルアーがヒラスズキの付くポイントにカウンター気味に入ってしまうからです。


再度移動をして次のサラシを狙います。ここもサラシが良さそうなので着いていそうです。先ほどの乗せきれなかったバイトから考慮してロングキャスト後はいつも以上にスラッグをわざと作ってほぼ風にルアーを引っ張ってもらいます。するとラインがグングンと引っ張られます。相当な量のスラッグを出していたのでバイトからロッドに伝わるまでタイムラグが発生していると思います。それでもバイトを弾くよりかは良いだろうと送り込み気味で合わせを入れてファイト開始です。エラ洗いの激しい個体でしたが上手く寄せてこれて無事キャッチとなりました。

別日、この日は多少の波はあるもののほぼ凪と言った状況でしたが、なんとなく気になっていた磯に夕方からエントリーすることにしました。時折サラシ、かつ薄めのサラシが出来るのでヒラスズキが食ってくるであろうとミノーゲームを展開します。


気持ち沖目にキャストしてサラシへ引っ張ってこようとする前にゴンゴンっと当たってファイト開始です。浮上してきそうな感じからあの魚が脳裏によぎります。案の定エラ洗いが始まって丸スズキの登場です。暴れさせないように寄せてきてランディング成功です。

久しぶりの磯マルの登場となりました。もしかして餌が入って居るのでは?とこの1 匹が教えてくれたので、サラシよりもオープンエリアを狙ってみることにします。パニッシュsw120を出来るだけ遠投してスズキが一番捕食しやすいミディアム~スロースピードのただ巻きで誘ってくると手前のブレイクに差し掛かる瞬間にゴツン!!とひったくってくれました。出来るだけエラ洗いをさせないように寄せてくるとやはり丸スズキでした。


どうやら餌が広範囲に入っているようでヒットするポイントもバラバラです。よって色々な方向にキャストして探っていきます。


誘い方はやはりタダ巻きが良いようでテロテロと表層を誘います。パニッシュsw120がローリングアクションをするギリギリのスピードで巻いてくることを意識しながら探っていくとコンコンっと弾くようなバイトの後、フッキングが決まってファイト開始です。エラ洗いをさせないようにゆっくりと優しくやり取りをします。魚を上手いこと浮上させずに寄せるとなんと青物です。ヒットから30秒ほどで寄せてしまいました。ランディングでもたついたのですがそれでも今まで経験した中で一番引かないショア青物でした。しかも80クラスのパンパンに肥えた個体でした。ランディングの際にフロントスプリットリングが飛んでしまいましたがルアーはもちろんパニッシュsw120でした。

翌日、前回の磯マルゲームが気になり再度エントリーしてみました。するとやはり同時刻にオープンサイドでバイトが多発します。大型魚からバイトが多く得られるのはなかなかないので以前から気になっていたフッキングについて検証しました。


①バイト即フッキング~アジングの様に即掛けていく。
②重みが乗ってからフッキング~バイト後一瞬置いてティップに重みが乗ってからフッキングを入れるパターン。
③何もせずそのまま巻いてくる~バイトがあっても特に合わせは入れずそのまま巻いてみました。

それぞれで各3バイトを目安にキャッチ率を出してみました。結果、①→0/3 ②→2/3 ③→3/3 という結果になりました。やはり即合わせに関してはシーバス系の口にはあっていないようですっぽ抜ける傾向があるかと思います。ただ驚くべきなのがフッキングしない結果がまさかのバラシ無しということです。ただこの結果に関しては検定数が少なすぎるのでもっとやり込む必要性がありますが、ノーフッキングという選択肢も今後は捨ててはいけないと気づかせてくれた良い釣行になりました。


線径やカエシの有無、ドラグ強度の調整で今後見えてくるものがありそうな気がします。

RodSmith:プロトロッド
ReelShimano:ツインパワーxd5000xg
Lineygk:upgrade pe 1.5号
LureSmith:パニッシュsw120