冬の砂ヒラゲーム

古谷 英一

鹿児島県在住。錦江湾を中心とした鹿児島県内のフィールドでショアからのソルトウォーターゲームを追求している

例年、年末前からサーフへ通いだすのですが、今シーズンは年末にはベイトとなるカタクチイワシが大量に押し寄せる日が時折ありました。
しかし、接岸にムラがあるからか、シーバスの釣果としては今一つ。カタクチイワシがあまりにも小さかったのが原因か?群れの接岸に日ムラがあるのが原因か?思ったような釣果が出ない日々が続いていました。
そして年明けからも微妙な状況。本来であれば、産卵前のマルスズキが接岸する年末年始ですが、その気配は全くなしでした。ただ、日中の青物の回遊はボチボチ。シーバスを求めないアングラーにはいいコンディションでした。


その重要なカギを握るカタクチイワシの群れに、少し変化が出てきたのが1月中旬。カタクチイワシの平均サイズが揃ってきたのと、北西風が強く吹くことで安定してショアラインに溜まる様になりました。
1月末、波の落ち着いたタイミングをみて釣行。ベイトが安定して溜まっているエリアから、強い離岸流が出来る場所をセレクト。加えて、ここ数年は遠浅のサーフがさらに浅くなり過ぎてて、潮位にかなり影響されます。タイミングが、より難しくなりました。
しかし、場所と潮、波高をしっかりと考えて入れば、安定した釣果が望めます。そこが冬場のサーフシーバスの難しい所でもあり、面白い所でもあります。

満潮からの下げ潮、タイミング的には強い離岸流が出来やすい時間帯です。さらにベタ凪では離岸流は強く流れないので、ほどほどの波も必要です。
そんな条件が揃う日を狙っての釣行。そして、強い離岸流が出来れば、その中や両サイドでバイトが連発!
カタクチイワシを狙ってシーバスも集まり、その群れを流れの中に追いやって、その流れで自由の利かなくなったベイトを捕食するのがパターンです。
よって、離岸流を横切らせつつ、強い流れの両サイドのヨレでふらつくアクションで食わせるイメージで狙っていきます。流れが強くなれば、その流れでドリフトさせつつ沖へ流していくのも一つの手です。
離岸流も、流れが強くなったり弱くなったり、また場所や流れも右に左にと常に変化しているので、それに対して修正をこまめに行うとヒット数を更に稼げます。

そんな感じで、シャローを引けるハルカ125Fを中心に、サラナ110Fやチェリーブラッド90LLSで探っていくと、次から次にバイト連発!フッキング出来ないバイトや、掛かりが浅くバレる事も多々ありますが、十分すぎる釣果を得られました。
ルアーの使い分けとしては、潮位が高い時間帯は沖で波が立ちにくいので、ハルカ125Fをスローに漂わせる感じで使用します。キビキビと動かすのもいいのですが、離岸流に流されるベイトを演出するのがバイトが連発でした。
潮位が下がってくると、沖で波がブレイクしやすくなり、複雑に水の抵抗を受ける様になります。こうなるとリップにしっかりと水の抵抗を受けやすいサラナ110Fが断然、扱いやすくなります。離岸流の流れの変化も感じやすく、複雑な波のぶつかりあいでリップに受ける抵抗を失いにくいと言えます。ハルカよりもスローに動かしやすくなります。
チェリーブラッドLL90Sに関しては、潮位が下がってミノーが引きにくくなってから本領を発揮。浅い場所でもスローに探りやすく、流れの変化に機敏に反応してくれるので、離岸流でのドリフトでバイトを誘えます。
ベイトとなるカタクチイワシが小さいので、小降りなルアーが主体となりますが、飛距離も必要なのでとりあえずはこのローテーションが主軸となっています。

ヒラスズキのサイズは、セイゴを何とか越える程度からフッコサイズがメインとなりますが、数はまとまって出る様になりました。
これから春に掛けて、ベイトが接岸している間は安定した釣果が期待できます。あとはサイズが出るのを期待して、通い続けるのみですね。

Lureハルカ125Sサラナ110FチェリーブラッドLL90Sなど