プロトミノーでのヒラスズキゲーム

辻 晴仁

三重県在住 某水族館魚類飼育員。アジング、メバリングからオフショアまでソルトルアーゲームを展開しています。 釣果報告や魚類生態解説→https://www.fishing-aquarium.com

冬から春へと季節が進む中、こちら三重県ではヒラスズキがハイシーズンとなります。今回はSmithさんよりプロトミノーをお預かりしましたのでそちらを使ったミノーゲームを展開してきました。


基本的に太平洋側の三重県では北西風だと凪になるのでオンショアの風、つまり東~南のウネリが必要です。というわけで東ウネリが入ったタイミングでエントリーしました。


状況としてはそれなりにウネリがあってサラシが出来て良い感じですが、先行者の痕跡ありとあまり期待できません。ただアプローチの仕方を丁寧に出来れば答えてくれる魚なのでトライしてみます。


ちなみにプロトミノーですが、ローリング主体のミノーだと私は感じています。この日は波の方向とは違う風が吹いていたので風上側に投げ入れてスラッグを使ってドリフトさせます。風に押されたラインが海面を走りますがその入力で十分ミノーがロールしながら泳いでくれます。


良いタイミングで入れられた1投、ゴンゴンとラインに伝わるバイトと同時にファイト開始。めちゃくちゃ走り回る個体です。しかも一つ岩を越えさせないといけないポジションでしたが波のタイミングに合わせて乗せ切ります。

プロトミノーに良い食い方をしてくれました。



またまた別日、この日は南からのウネリが入りました。行こうかと迷いましたが週末の人混みを避けて翌日にエントリーすることに。前日のウネリがどのくらい残るか不安でしたが、おそらくこちら方面はウネリ、風残るだろうとエリアを絞ります。案の定、他方面は凪なのにこちらは絶妙なウネリが残っています。


ということでプロトミノーで実績ポイントを打っていきます。ところが絶対バイトはあるだろうと瀬を数カ所打つも反応なし。条件が良いだけに少し落胆しますが、最後に瀬の奥の奥を打つことに。出てもすぐにスタックだろうなとプロトミノーを表層テロテロでゆっくり引いてくるとド派手なバイトを見せてくれました。


同時に瀬にラインが擦ります。ベールオープンを駆使してなんとか交わしながら無事にキャッチ。リーダーはズタボロでしたがなんとか取れた1個体でした。


そして珍しくこちらはオキアミ食いの個体でした。

また別日釣行。こちらは少し番外編ですがアジング中のヒラスズキゲームです。いつもの様にベイライナーaj64を使いながらアジングをしていると、地合いにはまだ早いなというタイミングでいきなりバイトがあります。残念ながら乗りませんでしたがもう一度誘いをかけるとコン!というアタリのが来てフッキング成功。もしかしてギガアジか?!と思いましたが三段引きが始まります。引き方からしてタイ??と思わされます。


左右へ走りながら下へ下へ走ります。ラインはpe03なので無理は出来ません。瀬の方へ走る時はスプール押さえてこっちを向かせます。しばらくやり取りをしているといきなり上方向に走り出してエラ洗い。正体確認、ヒラスズキです。その後3度ほどのエラ洗いを繰り返しますがなんとかバレずに耐えて無事ネットイン。

ちなみにワームはスクリューテールグラブの2.5インチでした。またこのライトゲームヒラスズキですが、ジグヘッドでやり取りするヒラスズキはほとんどバレることがありません。ルアーのトリプルフックだとバラしが多いのですが、とても不思議な事象です。おそらくルアーに自重が少ないのでエラ洗いで飛ばされにくいんだと思います。


本当に色々なシチュエーションで食ってくる魚なので面白い限りです。



さて、またまた別日の釣行です。この日はウネリが落ち着いたタイミングではありましたが、ベイトの確認ができたので凪のヒラスズキゲームに行ってきました。


ヒラスズキを釣る場合、サラシが無いと釣れないかと思われますが、凪でもヒラスズキは捕食しているのでもちろん釣れます。上記のアジング中のヒラスズキもそうですが、ライトゲームヒラスズキもこの凪の釣りの一つです。


ただこの日は北西風が強くて、太平洋側とはいえピッチの波が出来ています。サラシは出来ませんがラフなシチュエーションです。


ベイトが入っているし、ヒラスズキはなんとなく出るかな?という条件ですが使用するプロトのミノーをすこし細工してみました。


プロトミノーはロール主体なのですが、少しフックサイズを大きくしてみたのです。するとやはり泳ぎはロールが抑えられてしまうのですが、思いのよらない副産物でポーズが断然しやすくなったのです。


というわけでチューンしたプロトミノーでのヒラスズキゲーム開始です。キャストのタイミングは若干起こる波に合わせて投げ入れます。ローライト下でベイトが多いのでピンを狙うというよりは瀬の周りを丁寧に探っていきます。プロトミノーを入れてロールしていることがティップに若干伝わるかな?という具合のラインテンションコントロールを駆使して誘うといきなりヒットです。

幸先よく釣れました。


次に隣を瀬を打つとこれまたバイト!しかも大型です。上手く寄せれたのですが足元で痛恨のバラし。悔しいですがこの後予想もしないバイトの嵐に突入です。

パターンとしては若干ロールさせながらのポーズで、瀬から瀬際へ入ったところでズドンとバイトが来る感じでした。


今回は条件が魚も多く、プロトミノーフックチューンのテストにはもってこいでした。まだまだ引き出しがありそうなミノーなので今後が楽しみです。

RodSmith:プロトロッド
ReelShimano:ツインパワーxd5000xg
Lineygk:upgrade pe 1.5号
LureSmith:プロトミノー120サイズ
RodSmith:ベイライナーAJ
ReelDaiwa:21ルビアスエアリティ2004ch
LineRapala:Rapinova-x multi-game 03
JigheadJazz:尺ヘッド typeR
LureSmith:スクリューテールグラブ2.5