サーフに行こう!2023-二度あることは三度ある

猪原 亮

高知県在住。ナイロンラインを主体とした独自のスタイルでレコードフィッシュを意識したショアからのキャスティングゲームを展開。

こんにちは!
高知の猪原です。


今回は前回からの続きで、県中部のサーフでヒラメを追いかけた様子をレポします。


前回、まあまあサイズのヒラメを2枚釣って、ようやく毎シーズンの目標を達成できて、ホっと出来たところでした。今年は自分が釣りに行ける日に、良いサワラの群れになかなか遭遇出来ないので、少し狙いの重心をヒラメに向けたことが実った日でした。


さあ、次は再現性を求める釣りに移っていきます。前回から2週間たった日の同じ潮周り、同じイメージで釣れるかどうかを試してみます。と、狙ってましたばりに書いていますが、この間、仕事が忙しくて行けなかっただけです(笑)。たまたま、休みが前回とかぶっただけです。


1日目は前回と同様、想定より少し早めの時間でしたが、潮時が同じ時間帯に入ってみました。ただ、ちょっと潮位が低すぎて狙いの流れが釣り座から離れており、なかなか良いコースへルアーを通せません。


残念ながら、この日はノーバイト。家に帰ると、嫁から「え?絶対釣れるんじゃなかったの?」と皮肉たっぷりのお言葉を頂きました。むむむむっ!!明日リベンジだ!



さあ、勝負の2日目。この日は同じ潮時ですが、潮位は前日よりも高くなり、しかも川の流れ出しに対し、対岸側から風波が入り、流れが釣り座側に寄っていました。この日々変わる地形とその潮位の組み合わせが、キーのようです。


流れ出しの脇のヨレ直下には前日に出来た馬の瀬が水没しており、そこで波が砕けています。流れがヨレて、波が砕ける馬の瀬と釣り座の岸の間に出来る三角地帯は流れが複雑になり、しかも若干のサラシと濁りが入っています。


ここには間違いなく、前回のベイトだった稚アユが群れているはず、と、最初にセットしたのはハルカ125Sのゴーストコノシロ。稚アユっぽい色合いで釣れそうな気がするので、このカラーを選択しました。信じられるカラーは集中して使うことが出来るので、自ずと魚が釣れる確率が上がると思います。


狙うは、馬の瀬の上で砕けた波が落ち込む、流芯とは反対側のブレイクです。この馬の瀬を越えて川に侵入する、もしくは川に入ったけど流れと波に負けて、再び馬の瀬の外側に流れ出てしまった稚アユを食っているヒラメを狙い撃つイメージです。


砕けた波の中にキャストし、漂わせながら次の波でブレイクに落とす、またブレイクの上に引き上げては漂わせ、また次の波で落す、という作業を投げる位置を少しずつ沖にずらしながら繰り返します。ハルカ125Sはミノーとしてブリブリ泳がせても良いですが、自分は磯ヒラの時もそうですが、このような小場所では小型のリップ付きシンキングペンシルといったイメージで使うことが多いです。


普通のシンペンだと、スローリトリーブでは重すぎてシャローだと海底をすぐ掻いてしまう、かと言って、軽すぎるシンペンだと波や流れに一気に吹き飛ばされてしまう、といったシチュエーションで、サラナ125Sはスローシンキングで、リップがしっかりと水を噛み深度をキープしてくれるので、漂わせ易く、大変使い勝手が良いです。


この時、実は周りでヤズのスーパーナブラが発生しており、そちらにかなり心を持って行かれそうになりましたが、過去にブリナブラを狙っている時に、地形変化があるところでヒラメが釣れたので、ここはグッと我慢してヒラメを狙い続けます。


ひととおり、馬の瀬の沖側まで攻めて、もう一度手前から探りなおそうと、15mほどのショトーとキャストすると、馬の瀬からの1回目の落とし込みで、ココーンッ!と手前に食いあげるようなアタリ!


ん??スズキっぽいアタリだなと、即アワセ!一気に水面に浮かびあがってきたのは、何と狙いのヒラメ!!やったー!と一気に砂浜にずり上げます。ハルカ125Sをリアから丸飲み!

55㎝!小さいけど厚みのある良いヒラメです!何より嬉しいのは、前回の再現性があったことと、ブリのナブラに惑わされず、イメージ通りの狙いで釣れてくれたことです。ありがとう、ヒラメちゃん!


さあ、2匹目のドジョウを狙います。馬の瀬周りをもう一度ハルカ125Sで通しますが、反応なし。そこで、今度は沖の流れだしの流芯直下に出来るブレイクを狙います。


ルアーは飛距離が稼げて、強い流れにも負けずにズドンと底まで落とし込めるヘビーウェイトミノーのルーディッシュを選択。カラーはスーパーシルバー。なんでこのカラーかと言うと、サワラ用にたまたまボックスに入れていただけです(笑)。


ルーディッシュを選んだ理由は他にもあって、それはやはりリップがあり、しっかり水を噛んでくれるということです。これによって、深度をキープし狙いのコースをしっかりトレース出来るのと、比較的ゆっくりリーリングしてもしっかり動いてくれるので、底近くをキープしながら動かせているかを把握しやすい、という利点があるからです。


広いサーフにある離岸流のようなスポットを狙う時には、離岸流へ集約する流れが発生するので、シンペンなどを漂わせながら集約する流れに流し込めるような釣りが出来ますが、扇形に流れが発生する川の流れ出しの流芯直下を狙おうとすると、シンペンだと一度は落とし込めても、すぐに流れに押されて浮かび上がり、次に落とし込んだ時には遥か先に流されてしまいます(この川の流れを利用したドリフトの釣りも散々やってはいるのですが、自分のシンペン操作が悪いのか、一向に釣れたことがありません)。


そんな時は、リップ付きのシンキングミノーでズドンと沈めて、自分の狙いたいコースをしっかりズバッと引ききっていくと、効率よくポイントを探れます。そんな狙いのもと、流れ出し直下のブレイクを釣り座側から対岸側に向けて、順に距離を変えながら狙っていきます。


狙いを変えた4投目、流れ出しのヨレから10mほど流芯寄りにキャストし、底を取って巻きだした瞬間、グウゥーっと竿を絞り込むような重みが竿に乗りました!すかさず合わせます!重いまま、跳ねずに寄ってきます!やった!これまたやってしまったんでないの?!


今回は波打ち際で横走りします!慎重にいなして浜にずり上げたのは、またしてもヒラメです!!1匹目とほぼ同サイズ。

1匹目より若干大きい57,8㎝ってところでしょうか。前回より小さいとは言え、1匹釣れただけでも再現性が取れていたのですが、今回も2匹目をゲットできたのは、とてつもなくうれしい出来事でした。狙いは間違ってなかったと、自信になる2匹のヒラメでした。



○2度あることは3度ある?!


更に2週間たったある日の夕方。もうこの休みには前回、前々回よりも潮時がズレてきており、潮位も高い状況。しかし河口の流れは効いていて、夕まずめと重なることもあり雰囲気はいい感じでした。この日は、我が家の小学2年生の息子も一緒に竿を振りました。


始めに流れの強さの確認と広く探ろうと飛距離の出るルーディッシュを選択。流れだしの流芯へ放り込み、底を取って流れを感じながらゆっくり目で巻きます。すると、まだ潮位が高く自分の立っている岸側に流れが寄っているため、ルーディッシュでさえも結構流されて、真横から帰ってきます。


うーむ、どうも釣りにくい。いまいち狙いのコースを引ききれない状況。こんな時は、状況が変わるのを待ちます。待つ間は、少し離れたところで息子にブリを釣らせてやろうと、ミノー、ジグ、シンペンを駆使して、ブリを狙います。


ただ、狙おうとするとなかなかボイルしないのが、この釣り。「なんで俺が来た時には釣れんのや・・・」と、だんだんと息子の機嫌も悪くなります。ただ、こればっかりは仕方ない・・・とうとう飽きて砂遊びを始めてしまいました。


何か釣って見せないといけないと思い、1時間弱経ったヒラメポイントに入り直してみます。すると、潮位が下がり、河口形状に沿った流れとなって、流れだしは扇状から比較的真っ直ぐの流れに切り替わっていました。


再度、流れの強さを測るために、ルーディッシュを選択して流芯へロングキャスト。リーリングすると、ほぼほぼ流れのヨレに沿って真直ぐ帰ってきます。ただ、あまりにもサイドに張り出す流れが無く、ゆっくり目のリーリングだとリップが底を拾うので、もう少しルアーが漂うようなフワッと感を出すために、少し軽めのサラナMD110Sアカキンを選択。


このカラーは実績があるのでヘービーユーズしています。流れの芯に距離を変えながらキャストし、底を取りながらヨレに流し込んでいきます。いつものアプローチです。フルキャストで流芯に打ち込み、ヨレ付近に流し込んだ時、ゴンッ!と手応え!!巻きながらスイープにフッキング!


そこまで重量感は有りませんが、あまり暴れず、重い引き!またしてもやってしまったかもしれない?!砂浜にずり上げると、ちょっとかわいいですが50ジャストのヒラメでした!

砂遊び中のうちの息子を呼び寄せると、喜ぶかと思ったらぎゃん泣き??「どうしてお父さんばっかり釣るんやー!!」と泣き止みません。いやいや、お前遊んでたじゃん?とは言わず、「よし、もう一匹居るかもしれんから、一緒に釣ろう?!」というと、何とか機嫌を直して、釣り再開。


「俺はこれで釣るんだ!」と自分のルアーボックスに入っていた別社のヘビーシンキングミノーを取り出したので、ルアーチェンジします。狙いのスポットは、さすがに距離的にうちの息子には厳しい距離なので、自分が投げてあげます。


1投目、フルキャストで先ほどのヒラメを釣ったコースに入るよう狙いのスポットへ投入します。底を取ってリーリングに移った瞬間、「お、重い!」と、とっさにフッキングを入れます!ググッ!と生命感を感じたので、魚だと判断し、すぐに息子に竿を持たせます!


「来たぞ!ガンガン巻け!!」。息子にリーリングさせようと思ってましたが、フォールで食っちゃっていたようです!息子も必死にリールを巻きます!竿が10フィート近く、またリールも5000番クラスなので、2年生にはちょっと重めですが、頑張って巻き続けます!


波打ち際に見えた魚体はまたしてもヒラメ!しかもサイズは全く同じ50ジャスト!!「やったー!またヒラメ2連発や!!」息子も興奮したのか、先ほどまでの泣き顔が満面の笑みです(笑)。

初めて釣りたてのヒラメを見る息子は大興奮で、ずっとヒラメを触ってました。


今回、サイズ的には2匹とも前回からさらに小さくなっちゃいましたが、今シーズン3度目のダブルでヒラメをゲットでき、自分が釣れそうだなと感じる流れとルアーを通したいコースをしっかりトレース出来る時が重なるとしっかり結果が出たことに大変満足です。


まだシーズンは続くので、もう少しパターンを検証することと、別パターン、そしてナイトヒラメと、サワラも視野に入れつつ、もがいてみようと思います。

Rodサーフェッサー98
ReelツインパワーXD C5000XG
Lineナイロン12ポンド
Leaderフロロ8号
Lureハルカ125Sルーディッシュ95HSサラナMD110S