梅雨時期のロックショアゲーム

辻 晴仁

三重県在住 某水族館魚類飼育員。アジング、メバリングからオフショアまでソルトルアーゲームを展開しています。 釣果報告や魚類生態解説→https://www.fishing-aquarium.com

梅雨時期のロックショアゲームへ行ってきました。大雨の中、ウネリ有りと判断してエントリーします。狙いはヒラスズキです。一ヶ所目、朝マズメと満潮が重なったので、潮が満ちたタイミングでしか打てない磯に乗りました。サラシの状況良いですが、どこを打つも全くの無反応。


流石にこの時期は日の出が早く、5時ともなればもう朝マズメは過ぎてしまいます。ヒラスズキシーズンはそろそろ終わりなのですが、終盤になるとどうしても朝、夕のワンチャンスに限られてきます。ただこの日は大雨でローライトが続きます。よって安全にできる別の磯へ移動してもう少し狙ってみます。エントリーすると、まずまずの正面からの風。これは難しいか?と思いますが、よく見るとなんと一面大鳥山です!これは餌が寄っておそらく青物が完全に炸裂モードになっていると簡単に予想がつきます。


向かい風でなかなか飛距離が出ませんが、なんとか距離を稼いでリトリーブ。ルアーはサラナ125f。荒れた中でも泳いでくれるしおそらく足元を群れが通過すればバイト得られるはず。なかなか当たりませんが粘っていると、ドカンと突き上げバイト。浅いポイントなので一気に距離を詰めてゲット。青物かと思っていましたが元気いっぱいのヒラスズキでした。このタイミングで天候がさらに悪化したので安全を期してこの日は終了としました。

そして別日。先日の釣行で発見した鳥山は明らかにベイトが付いている様子だったので青物狙いで出撃です。


当日の天候はこの日も大雨。ある程度の荒れは覚悟でポイントへエントリーすると、海境は思ったよりも良い、それどころか凪に近いです。低気圧ではなく、6月特有の梅雨前線での雨なのでこの状況なのだろうなと思いながら釣り開始です。


まずはトップウォーター。サーディンラン13Fからスタートします。おそらくベイトはカタクチイワシなので、過去にイワシベイトで好調だった誘い出しを試してみます。サーディンランの場合、大きく分けて2種類の誘い方があり、ショートに引いてドックウォーク気味にアクションするか、ロングに引いて水面下に頭を入れて潜らせるか、です。この2パターンを駆使して2時間ほど誘いますが一向にバイトがありません。


ただ唯一なんとなくルアー後方の水面が盛り上がったかな?という現象がありました。魚かどうかは定かではありません。そんなタイミングで、足元でチョロっとベイトが飛びました。カタクチイワシです。サイズは7cmぐらいと小型だと思われます。追われたというよりは波にびっくりして飛び出したという感じです。


もしかしたらトップよりもミノーじゃないか?ということでサーディンラン13F→サラナ147srにチェンジして遠投、広範囲に探っていきます。すると回収のピックアップ寸前でチェイス確認。足元まで追ってきて大人しめにボコっと音を立てて帰って行きました。これにて魚が入ったことを確信します。次の一投、同じコースをトレースしてくると足元まで10mというところでゴツンとリーリングを止められるようにヒットしました。デカい。そう思った瞬間に突っ込みが始まりました。


このポイントは無駄に走らせると直ぐに巻かれてしまう根があるため、ほぼフルロックでファイトに挑みます。一瞬で浮かせたと思いましたが、ランディングポイントまでの誘導でまたしてもラン。こちらもなんとか浮かして無事にランディング。リアフックが口、フロントがエラ側。このかかり方は1番きついです。もう少し大型かと思いましたが70サイズでした。

まだ魚はいるだろうと入り直します。すると数投後に今度は沖の方でボイルを確認します。すかさず近辺にキャスト、ミノーが泳ぎ出して数秒後にこれまたズドン!とヒット!魚が潮に逆らって根に巻かれる方向に走ります。行かれたらこっちの負け。よってグリップエンドを腰に当てて強引にリフトします。なんとか交わせてこちらも無事ネットイン。リアフックのみが口にフッキング。これは言うことを聞いてくれる掛かり方でした。

今回使用したサラナ147srについて。従来のサラナ147maxをショートリップ化させたものなのですが、私のロックショアゲームはラフコンディションでエントリーすることが多いので147maxの方がしっかり泳ぐから出番多いかな?と思っていました。しかし今回波が大人しいタイミングで使用したことで少しわかったことがありました。まず、ショートリップ化してあるのでリトリーブスピードが断然上げられます。それによって見切られることを減らすことが出来ます。また大型のボディを速巻きすることで水を押す能力が高まって魚に見つけてもらう可能性を上げることができます。というわけで、一つ引き出しが増えた釣行となりました。

RodSmith:プロトロッド
ReelShimano:ツインパワーSW6000hg
Linepe3.0号 leader60lb
LureSmith:サラナ125fサラナ147sr