サーフに行こう!2022-ルーディッシュ!!

猪原 亮

高知県在住。ナイロンラインを主体とした独自のスタイルでレコードフィッシュを意識したショアからのキャスティングゲームを展開。

こんにちは、高知の猪原です。


前回のレポでようやく今シーズン初サゴシをゲットできましたが、現状のサワラ攻略には、6~9㎝のカタクチにマッチする、小粒で70~100mの飛距離+ファーストリトリーブで表層を引けるルアーが必要だなと思いました。


そこで、昨年スミスさんから発売されたルーディッシュや他社さんの物にはなりますが、スイミングジグを入手し、2月のとある週末に、いざトライです。


釣行当日は晴れ。朝の暗いうちからポイントに入り、まずは何処にサワラが差してくる可能性が高いか、をサーチします。これまでの経験上、とある条件を探せば、そのエリアで朝一からサワラジャンプが起こる可能性が高いことがわかっています。ちなみに離岸流や地形ではありません(笑)。


うむ、今日はこの付近だな、というところでルーディッシュをセットし、いざキャスト開始です。一番素直なバイトを得られるのは、日が上がる前の薄暗い時間帯で、そのエリアへ、その日初めてベイトを求めてサワラが差してくるタイミングです。昨年もそうでした。


とにかくルーディッシュをフルキャストし、着水直後からファーストリトリーブでなるべく水面直下を泳がせます。ルーディッシュは自重が40gあり、沈下速度がかなり早いので、水面を引くには着水する少し前からフェザーリングして、着水時には出来るだけラインがピンと張った状態にすると、着水直後から糸ふけを出さずに水面直下のリーリングに移れます。


着水時にフェザーリングするより、少し飛距離は落ちるかもしれませんが、それでも70m前後は飛ばせます。


少し角度を変えながら、ブラインドで投げ分けること数投目、サワラジャンプを見つけようと、ルーディッシュを投げた反対方向を見回していると、ガツンッ!と手ごたえ!瞬間的にアワセをブチかますと、ライン上の沖でルーディッシュに掛かった何者かが水しぶきを上げました!


少し横走りをした後は、こちらに向っているのか、スルスルと寄ってきます。おお?!これはサワラじゃないか?!手前に寄ってきたところで、いきなりまた鋭い横走り!間違いない、サワラだ!しかもこの重みは結構良い型じゃないか?!


横走りのあと、こちらを向いたタイミングで一気に勝負をかけ、浜にずり上げます!ナイスサイズのサワラです!

87㎝の3キロ級。今シーズン初、正真正銘のサワラサイズです(笑)。今シーズン、サーフからのサワラ攻略に狙いを定めて、何とか昨年よりも1か月半ほど早く1尾目に到達できました。この時期に1尾目が釣れてくれると心が楽になります。


ルーディッシュ、ありがとう!自分のナイロン12lbタックルでも、追い風でMAX80mは飛んでくれて、この日のカタクチサイズにジャストマッチだったルーディッシュのおかげです。

他の産地ほどの体高や横幅はありませんが、高知で釣れるサワラとしてはかなり良いコンディションです。少なくとも昨年釣ったサワラたちより間違いなく太っています(笑)。


サワラの魅力は何より、その食味ですよね?刺身、あぶり、塩焼きに西京焼き、照り焼き、味噌煮、あら汁、etc…と何にしても抜群に美味いですよね?家族が喜びます(笑)。


その次の魅力は、食わせるまでの難易度でしょうか。船で魚群に近づくことが出来るオフショアならまだしも、ショア、特にサーフからは、射程範囲にほとんど入ってきてくれません。いつも200~500m沖でジャンプしてばかりいて、指をくわえているしかありません。


そもそも高知県において、サワラは他産地の資源に比べるとかなり少ないので、沿岸に差してくる魚の数もたかが知れており、正直、ヒット率はかなり低いです。ベイトも豊富で、サワラの個体数も多いエリアが羨ましい限りです(笑)。


また、もしかすると、水面下では本当は何度も射程内に入ってきているのかもしれませんが、仮に射程内を泳いでいたとしても、なかなかルアーに反応しない、ということもあると思います。


朝の2~3時間で、サワラが射程内でジャンプする回数は、多くてもせいぜい5回あるなし。ヒットさせるには、この少ないチャンスに、いかにルアーのサイズやタイプ、スピードを、サワラのレンジや進行方向にマッチさせられるか、にかかっています。


このように、ほぼマグレじゃないか?といえるような確率でしかバイトに持ち込めませんが、掛けた時の興奮と喜びは、M気質な自分にとっては堪らない刺激となっています(笑)。


さあ、なるべく早く次の一本も釣りたいな、と翌週もチャレンジです。


ところがこの日は、朝から射程外でのみジャンプやボイルが見えます。朝一のプライムタイムにも何もなく、日が昇ってもなかなか100m以内に接岸しませんでした。


この日はさすがにルーディッシュで70m投げていても厳しそうだな、と他社さんのスイミングジグで100mほどかっ飛ばして、チャンスをうかがいます。


すると9時前、完全に陽が上りきったその時、50mほど沖で連続ボイルが発生!スイミングジグをそのままミドルキャストで60mほど飛ばし、ボイルの起こった近くの水面直下を高速引きすると、バシャっ!という水しぶきとともに、手元へドスンと手応えが!


よっしゃ来た~!何だ何だ?!ヤズ?サワラ?どっち??カウンター気味に入ったアワセとともに少しドラグを滑らせたので、最初はヤズかと思いましたが、すぐに引きが軽くなりました。波打ち際で一度横走りした後、難なく浜にずり上げたのは、またしても80㎝クラスのサワラ!

釣れたてのサワラのライトグリーンな背中が、なんと美しいこと!釣り上げ直後の一番綺麗な時の写真をサクサクっと撮ったら、暴れてヒレがボロボロにならないように、すぐさま即殺して血抜きし、再撮影・計測をします。


こいつも86㎝のナイスサイズ!体高も体幅も、高知のサワラとしては申し分無し。美味そうです。


このときのヒット状況としては、ルーディッシュでも十分届く範囲でしたが、だからといってルアー交換なんぞしていたら絶対に釣れなかったな、と。ただ、ルーディッシュであれ、この時のスイミングジグであれ、水面での高速引きで反応を得たことは共通しているので、今後ルアータイプは違えど、このパターンで再現性を高めていければと思います。


ある程度釣れる目安が出来れば、昨年為しえなかった、サワラの8lbラインクラスジャパンレコードにトライしてみようと思います。目標は4キロオーバー。この重さのためには、95㎝オーバーを釣らないと厳しいかな(苦笑)。


なので、その次に12lbクラスのジャパンレコードを更新するとするなら、8lbの魚より大きくないとかっこ悪いので、それよりも大きい5キロオーバーを目標にしないといけませんね(笑)。そんなん、絶対メーターを越えないと無理やん・・・まあ、ぼちぼちと、いつかそんな魚を釣ってみたいものです。


【ルーディッシュの使用感】


今回、良いサワラを引き出してくれたルーディッシュ。サワラを狙う中で、70㎝クラスのヤズや波打ち際でのヒラスズキなどもちょこちょこ釣れてくれています。

引き抵抗はやや重めですが、しっかり水を噛んでブリブリと泳いでくれます。それによって、ヘビーシンキング仕様であっても、中速巻きでもしっかり動いてくれるので、波打ち際でもしっかり動くことでヒラスズキが反応してくれます。また飛距離も70mは確実に飛ぶので、広範囲に中層以下をステディリトリーブで誘うことで、ヒラメ狙いにも重宝しそうです。


今年はかなりサワラに意識が行っちゃてるので、まだまだヒラメに行きつけていませんが、これからのヒラメ狙いにもルーディッシュを積極的に使ってみようと思っています。


P.S. 釣ったサワラを捌くと、胃の中からはちょうど8~10㎝のカタクチが数匹出てきました。釣れたての身はまだ若干透明感がありましたが、一日置くと腹節はもちろん、背節も脂がまわって白くなり、そのお刺身は絶品でした。やっぱり、サワラの醍醐味はこれですね!

Rodサーフェッサー98
ReelツインパワーXD C5000XG
Lineナイロン12ポンド
Leaderフロロ8号
Lureルーディッシュ95HS、他社スイミングジグ36g