サーフに行こう!2022-ベイブル爆発

猪原 亮

高知県在住。ナイロンラインを主体とした独自のスタイルでレコードフィッシュを意識したショアからのキャスティングゲームを展開。

明けましておめでとうございます。 2022年もよろしくお願いいたします。


新年最初の回は、昨年12月にベイブルで良い釣りが出来た際のレポをお届けしたいと思います。


スミスのロングセラー・ソルトプラグの一つ、ベイブル・・・発売されてもう何年経つのでしょうか。特徴は、バイブレーションプラグの中でも、遊泳姿勢を出来る限り水平に近づけてあり、しかもスローリトリーブでもしっかりアクションするところ。


この特徴を最大限活かすと(本当に活かせているかは分かりませんが・・・)、フローティングやシンキングミノーでは攻められない、流れの底層を効率よく攻略できます。


釣行当日は月夜でしたが、雲がかかっているローライトコンディション。潮時は干潮からの込み。ホームグラウンドの河口サーフでは複雑な流れが形成されていました。


はじめはサラナMAXや147F-SR、ハルカ145Fで流れの中を攻めていましたが、全く反応が無いため、魚がいるとすれば深いと判断。早速、ベイブル90HSイワシレッドベリーに変更します。


ノーマルでなくHSタイプを使う理由は、流れの中、確実に底層をトレースするためです。手前の流れから徐々に沖の流れ、流れの下流へと探っていきます。


使い方としては、いったん底を取り、ワンジャークしゃくり上げて、そこから流れにドリフトさせます。竿先を少し送り込みながら、再び着底したらワンジャークしドリフト。これを繰り返し探っていきます。


リフト&フォールより、なるべく水平方向に長く泳がせるイメージでドリフトさせます。ベイブルは底の流れが弱くても、スローで動いてくれるので、ゆっくりとした弱い流れに乗せるドリフトでもしっかり動いてアピールしてくれます。


そうこうしていると、表層の流れを横切るような底の流れを発見。竿先に掛かるテンションが、自分の目の前を右向きに流れる表層の流れと直交に近い角度で効いています。しかも、結構強い流れ。この流れに少し竿先を送り込みながらドリフトしていると、スコーン!という小気味良いアタリ!ベイブルは送り込みながらもテンションを掛けていたらしっかり動いて魚を誘ってくれます。


結構ラインスラッグが出ているので、ロングスイープなアワセを入れます。アワせた途端、ジャンプ!スズキのようです。

あがってきたのは、60㎝有る無しのマルスズキ。ようやく魚の反応を得ました。今の流れを集中して攻めます。


今釣ったところから少し下手にベイブルを投げ込みます。すると先ほどよりもさらに強い流れを感じます。ワンジャークして送り込むとなかなか着底しません。もう一度フリーにラインを出して底を取ると、結構カウントが掛かったのでベイブルHSといえど、結構浮き上がっている様子です。


ジャーク幅を小さくして、なるべく底付近をドリフトしていると再びコンッ!というアタリ!先ほどよりテンションがかなりかかっている状態だったので、即フッキング!!


おお!結構引く、ちょっと大きめのスズキかな?と思いましたが、引きが違います。重量感は有りませんが、なかなか浮きません。大きめのヒラかな?と上げてくると、なんとミニアカメ!!

60㎝有る無しのサイズですが、よく太っており体高も高い、ブロンズメタリックな美形アカメです。よう引きました、元気が良い!このまま、この体型で大きくなったらどんな魚になるのかと、想像が膨らみます。


さあ、良い流れを掴んだぞ!同じ狙いで70近いマルを一本追加したところで、少し狙うタナを変えてみます。

先ほどは底をトレースするために1/2ジャークで攻めていましたが、逆に少し浮かせてみます。流れの中でのリフト数を変えることで、底からの逆カウントダウンみたいなイメージでタナを変える方法です。今回は2ジャークのリフトでドリフトさせ、少し流したら底を取るというパターンで攻めてみます。


また手前から、探っていると数投目、やはり先ほど釣れたラインあたりでジャーク後のドリフトに移った瞬間、ズドンッ!というアタリ、これは良い魚やろ?!向こうアワセ気味のところに追いアワセを入れます!


結構突っ込んだあと、ラインの角度が浅くなってきました。沖に浮き上がってきそうです!すると、全身躍り出るスーパージャンプ!良い型のヒラっぽい。僕はバレても良いので、スズキには思いっきりジャンプしてもらいます(笑)。迫力あるジャンプを見ると、ウヒャウヒャですよね?スズキならではの醍醐味ですよね?!

あがってきたのは、80㎝を越えたナイスなヒラです!お腹はちょっと細めですが、肩が盛り上がり、横幅のあるいいヒラです。よく引きました。


引き続き、狙います。こんな時は連発するので、集中します。どうやら狙っているスポットは、底の流れが集約する場所のようです。少し左右に投げ分けても、必ずそのラインにベイブルが流れ込みます。魚はこういう流れの下手にステイして、流れ泳いでくるベイトを楽に喰っているのだと思います。


なんだか、磯のフカセ釣りのようですよね?フカセでも流れを釣りますが、ただ流すだけでなく、必ず流れの壁や集約点をウキで探してエサを流し込みますが、ルアーでも同じことが言えます。


先ほどと同じく2ジャークでドリフトしながら、4回目の底取りをしようと少しテンションを掛けながら流し込んでいると、コツンッというアタリとともにバリバリッ!とラインがスプールから引き出されます!


スイープにアワセを入れると、いきなり沖に浮き上がりスーパージャンプ2連発!!こいつも良い型のヒラのようです!このジャンプ後も何度も激しい鰓洗いをしながら突っ込みます!さっきの奴より大きいかも?

あげると、さっきの魚と長さはそう変わらないものの、腹もパンパンのポットベリーで凄まじい体高と横幅のスーパーナイスなヒラでした。こんなコンディションの魚には年間でもそうそう出会えません。素晴らしい出会いでした。


それから約2週間後、同じ潮狙いでの釣行。幸いにも河口形状は前回とそう変わらない状況でしたが、流れの筋はかなり細っているので、狙えるスポットもかなり狭そうです。


実際釣りをしてみると、前回のような集中する流れは狭く、すぐに流れの脇に出来ている広大な反転流に取り込まれ、なかなか良い流れを見つけられません。


そんな中、下流部で釣りをしていた釣友が何かを掛けた模様。近寄っていくと、なんと良型のマゴチ!昨年ヒラメは釣れましたが、マゴチは釣れなかったので、なんとか釣ってみたい!ずうずうしくも横で投げせてもらったら、一発でヒット!ごっつぁんフィッシングとなり、釣友には申し訳なかったっす!

53㎝。このエリアでは、初マゴチ。なんてったって高級魚なので、この魚はキープしました。刺身に吸い物、カルパッチョと家族には大好評だったので、味をしめて数日後またしても同じ潮位の時間帯に狙ってみると、またしてもマゴチヒット!

こいつは少し小さめの47㎝。どうもマゴチの群れが入っていたようでした。後日、聞いた話では、ごっつぁんフィッシングさせてもらった釣友もその翌日にマゴチを2本釣ったとのこと。マゴチは夏のイメージもありますが、冬にも結構釣れるものだなと、改めて認識しました。


さあ。これから季節は冬真っ只中へ。何といってもこれからはヒラメのシーズン(もちろんアカメの可能性も捨てませんが・・・)。高知はヒラメの個体数が少なく、黒潮の分流の影響でなかなか海水温も下がりにくいので、他のエリアよりシーズンも短く難易度が高めではありますが、何とか座布団サイズを目指して頑張りたいと思います。


今回使用したベイブルも強力な対ヒラメアイテムとして、これからも活躍してもらいたいなと思っています。

Rodサーフェッサー98
ReelツインパワーXD C5000XG
Lineナイロン12ポンド
Leaderフロロ8号+ファイティングリーダーフロロ12号
Lureベイブル90HSイワシレッドベリー