テナガエビパターンのボトムチニング

古谷 英一

鹿児島県在住。錦江湾を中心とした鹿児島県内のフィールドでショアからのソルトウォーターゲームを追求している

水温も上がってくると共に、チヌも高活性になってきます。さらに、汽水域にも多くなり、淡水域へも侵入してきます。エサの豊富なエリアを求めて、行動範囲も広くなると共に、エサの溜まるスポットに大量のチヌが集まる季節ですね。
本来であれば、水温上昇、チヌの汽水域侵入が増えれば、トップチニングがメインとなるのですが、実際には梅雨明けからがトップチニングは本格的シーズン。それまでの期間は、雨の影響や天気によってトップゲームか?ボトムゲームか?コンディションに合わせてゲーム展開も変えていきます。
季節は「梅雨」。ただ、今シーズンの梅雨は降雨量が少ない気が・・・。たまにまとまった雨は降るものの、雨の日は週に1日ほどの鹿児島。すっきりとしない天気ではあるものの、雨は少ないのが現実でした。


この梅雨シーズン、チヌの活性も上がっていく季節ではあります。それに加えて、汽水域で行動が活発化するのが、テナガエビです。水温上昇と共に動きは活発化し、隙間から出歩く様になります。さらに雨が増えると益々、行動は活発になります。
このタイミングが、チヌにもかなり大きく影響します。ゾロゾロと徘徊するテナガエビが増えれば、楽に捕食が可能になります。そんなタイミングをしっかりと把握している魚は、本当に多いものです。
雨が絡むと動きが活発化するテナガエビ。でも、本来は流れに対して弱いテナガエビ。普段は流れの緩い場所を好むのですが、増水する事で徘徊場所が限定されるのですが、潮位変化などで油断する個体がかなり増えます。
そして、油断して徘徊しているテナガエビは、潮位変化と共に流れが増す事で流されたり、チヌが刺激する事で流される個体が増えると、爆釣のタイミングとなります。
そんな時がテナガエビパターンとなり、短時間で20枚、30枚という入れ食いに!


このテナガエビパターン、昨年までは黒鯛大将で対応していましたが、シルエットの小ささが気付かれにくい事も。そのため、ピンをきっちり通す必要がありました。
また、濁りが強いと反応が鈍くなったり、しっかりと反応させられない事が増えてました。そのため、濁りが落ち着くタイミングというのが大切に。
そういった事を打破するために、今シーズンはテナガホッグを導入。さらに、フリーリグで流れに対して抵抗を減らしてあげるように。
このテナガホッグ、名前からもわかる様に、テナガエビをイミテートしたワームで、シルエットもぴったり。触手こそ短いものの、ピンテールでナチュラルなアピールは抜群です。それに加えて、小さなパドルも付いており、小さくも水流撹拌を発生。
詳しくはスミスのホームページやカタログを見て頂いた方が詳しくわかるかと思いますが、テナガエビをメインに、エビ類を好んで食っているチヌには、抜群の威力を発揮してくれます。

基本的には、ボトムのズル引きか、リフト&フォールがメインとなります。色々と操作を加えなくても、しっかりとアピールしてくれるので、よりナチュラルな操作が一番です。
あとは、しっかりとしたボトムステイを心掛ける事が、食わせのポイントとなります。決して長い時間をステイさせる必要はないのですが、ボトムにしっかりと着底させ、フワフワと触手などを振る姿がバイトを誘発してくれます。

特にテナガエビパターンだと、ある一定のラインでチヌも集まりやすかったり、ピンスポットで待ち構えてたりします。重点的に狙う場所を絞り込めれば、かなり高確率でチヌを手にしていく事が可能にもなります。
梅雨に入ってからのテナガホッグでの釣果は、抜群に伸びています。もちろん、反応が良すぎるのでメインで使うというのも理由の一つですが、小さめのシルエットのワームだと数キャストにワンバイトなのに対し、ワンキャスト2~3バイトのテナガホッグであれば、誰でも選んでしまいますよね(笑)。

そんな感じで、釣行の度に爆釣!黒鯛大将やアマジャコももちろんチヌには絶大な威力を発揮しますが、それに加えてテナガホッグもパターンを選ぶとそれ以上の威力を発揮してくれます。
これから梅雨も明けますが、雨の濁り時や広範囲にアピールをしたい場合、テナガエビなどエビを好んで捕食している時には、ぜひ使ってみてもらいたいアイテムです。より楽しい釣りを体験して頂ければと思います。

RodベイライナーAKBM BL-C812ML
Lureゲーリーヤマモト・テナガホッグ